悪の神
クリートが組織に不信感を持ち一夜が明けた。
ここからの話はフェーク視点です。
書く内容が無いとかそういうのじゃないです(図星)
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「フェークさん、体育祭楽しみですか?」
フェークの家の机に座り勉強しながら聞いてきた。
様子的にはすごくワクワクしているような感じがする。
「まぁそこそこな、100メートルだしまぁなんとかなるでしょ」
「100メートルに出るのですね、楽しみです」
「別に楽しみにしなくてもなぁ、障害物走の障害物毎回楽しみにしてるんだよな」
「そうですね、私もどんなものが出るか分からなくて少しヒヤヒヤワクワクです」
「どっちなんだよ・・・まぁ楽しみにしてるぞ」
「ありがとうございます」
2人はいつ見ても笑顔でふわふわしているオーラを解き放っている。
ソルーは黙々とペンを走らせその間フェークはコントローラーを動かしているのは少しシュールさを感じさせてくる。
こういった時間が過ぎもう日が沈みかけてきた。
ソルーはペンを置き家に帰ろうとした。
「すみません帰りますね」
「あぁ、じゃあまた明日な」
「すみません、お邪魔しました」
いつもならもっといるはずなのに今日は早く帰るのに少し違和感を覚えたが用事でもあるのだろうと思った。
まぁ用事自体ない人間の方が普通では無いと思うので逆に安心出来る。
そのままやる気が湧きまくって何時間か分からないくらいやり少しお腹が減ったので近くのよく行く店に向かうことにした。
店に入ると少し涼しめの気温で保たれている店内は何故か知らないが安心感も与えられるくらい落ち着く。
ちゃんと健康が破滅の道に進んでいるのが実感出来る。
いつもと同じく焼きそばとジュースを買い家へ帰ろうとすると公園に人がいる。
嫌でも公園の中などは見れる造りなため見える。
公園の中をよく見ると薄く透き通るような青髪。
ソルーだ見間違えるわけもない。
誰かと話しているのが見えたが誰かよく見えない、しかし少しソルーと顔立ちが似ているためソルーの父だろう。
しかし顔は俯いていて少し悲しい顔をしている。
フェークは居た堪れない気持ちで向かおうとしたが近くにもう一人いたようだ。
「・・・あ、あいつ!」
その声はクリートだ。
よく響き多少気だるさがあるような声はクリートしかいない。
クリートは走りソルーの父らしき人に走って向かった。
フェークも追うような形でクリートの後ろに走った。
クリートがここまで目を血眼にさして追いかけている理由は
「てめぇは・・・テロリストだな!」
ソルーの父は特に焦るといった様子はなくそのままで居る。
ソルーは目に見えるようにキョドっているというか知らないので顔がぽかんとしていた。
「変身!」
クリートの姿がスピードモードに変わる。
スピードモードなのですぐにソルーの父の近くに近づけた。
クリートはソルーの父を殴り飛ばそうとしたが寸止めで止めてしまった。
迷いがあるような感じがするというか実際ある。
ソルーの目の前で父を殴る抵抗感がとても強くそのためこのような行動となった。
「迷いでもあるのか」
「・・・教えてくれ・・・お前はソルーの父なのか?」
「・・・君はいつでも俺を殺そうとしてくるね・・・負けているのに・・・この「ロキ」の名前を貰った俺に」
「答えろ!テロのことを!」
フェークはクリートのことを見ることしか出来ない。
ちなみにロキの話は全て無視されてしまった。
立ってみることしか出来ないフェークにソルーが近づいてきた。
「フェーク君、教えてください・・・テロのことって何なのですか」
「・・・聞いた話だが・・・」
そこからクリートに起きたことやこのテロについての全てを教えた。
言い終えるとソルーは口を顔で抑え絶句している。
衝撃的だろう。
親が大虐殺を企てていると気づくと本当にショックだし現実から目を背けたくなる。
まだクリートはソルーの父に話を聞いている。
「くっ、ならもう実力で!」
「戦うというのなら容赦はしない」
クリートは若干ノルンの組織の件も重なりヤケになってきている節があるのが言動から見て取れる。
ソルーの父が変身すると少し見た目が変わっていた。
頭の装飾がのっぺりとした王冠、扇形のような見た目をして腰周りがマントで囲われている。
しかしカラー等は変わらず黒と金色という中々なゴージャス感がある。
武装はシンプルに剣1本
しかし何事にも動じないソルーの父はクリートとは対照的である。
「・・・戦うんだな・・・よろしいやってやる!しかしソルーをこの場から消すのが先だ!」
「し、しまった!フェーク・・・」
しかしもう気づいた時には剣を振り下ろす前についている。
しかしフェークが居る、そしてフェークは戦闘の経験が高い。
「大丈夫だ、俺の大切な人を簡単に・・・触らせるわけないだろ」
フェークは気づかない間に変身しており大きなマントでソルーを包んで守っていたのだ。
ナイフ1本でソルーの父の剣を防いでいたのだ。
クリートは正直ここまで用意周到なことに少し驚きを隠せない。
「・・・お前は誰だ?モブだと思って全く気づかなかったよ」
「なら教えてやるよ・・・ソルーの彼氏だ」
「・・・!?」
少しソルーの父に迷いみたいなものができその隙にナイフでソルーの父の腹を斬った。
その衝撃で倒れたがまたすぐにソルーの父は立ち上がった。
面倒だ思うのに戦うのは何故か我々には知る由もない。
クリートはとりあえず2人をどこかに行かして逃がそうとする。
「逃げてくれ!2人ともこいつとはサシで勝負つけたいんだ」
「負けるのにか?」
「やってみなくちゃわからない!いくぞ!」
しかしクリート達にまた面倒事が起きる。
フェーク達が「すまない」と言って公園の出口に出ようとすると目の前に女性がいる。
年齢的にも若干老いつつあるとしだ。
「また面倒なことになってるわね」
「・・・!お母さん・・・」
「だから嫌なのよ子供を作ることなんて」
その一言でフェークの何かが切れた。
普通ならどれだけ酷いことしてもこのようなことは言わないはずなのに会ってすぐこれだからくるものがある。
目の前で大事な人の侮辱、そして存在の否定。
普段何でも許してくれるフェークから産まれないオーラが周りを包んでいる。
ソルーは少し強風を覚えたが自分のためなので少し嬉しさもある。
ソルーは少し目に涙を浮かべているがすぐに目を拭き涙を払った。
「あんたか、ソルーの親は」
「・・・あんたこそ誰よ・・・ドブネズミのような人間だね」
「その言葉そっくりそのまま返すよ!」
フェークは腰のホルダーにかかってあるピストルを構えるとそのソルーの母らしき人は腕時計型バックルを構えた。
フェークは驚きしかない。
でも何となくだが母と父でこういう仕事関係で繋がっているのは少しだが察しはしている。
「コードネーム「シギュン」行動を開始する!変身!」
姿は赤と白のカラーである。
武装はトンファーだけだ。
しかし背中のバックルにチューブで繋がれてあるので多少ギミックはありそうだ。
「自己紹介遅れたよ・・・ソルーの彼氏の!フェークだ!」
そう言うとフェークはナイフを投げたがトンファーで防がれた。
「そんなゴミに何の価値があるのか・・・」
「動くゴミがよく喋るね・・・ここからが本番だ!」
2人は一触即発の事態に近づいている。
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




