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それでもここに居たい

昨日のことのせいかノルンは居間に行くことがすごく憂鬱だ。


とても気まずい雰囲気で察せられると色々と恥ずかしくて生きていけない。


そういった気持ちを持ちながら居間に着いたがやはりと言ってはなんだがちゃんとクリートが居た。


まだヴェルとスクルドは寝ている。


いつもならノルンもこの時間なら寝ているが今日は緊張て起きてしまった。


「おー!おはよう早いな」


「お、おはようございます!」


少し緊張していたがいつものクリートの雰囲気で少し落ち着ける。


しかしそのノルンの様子に少しクリートの母は気づいたのかノルンにニヤニヤした顔で近づいてきた。


「ノルンさん、クリートはねニブニブなのよ」


「母さん!」


クリートの怒鳴り声が辺りに響いた。


昨日のことを知ってるかのように話しかけてくるので焦ってしまう。


その様子にニヤニヤした様子を崩さないクリートの母は慣れっこなのだろう。


「まぁ、ノルンさんも苦労するとは思うよ、頑張ってね」


「わかりました、クリートさーん!」


クリートは呆れと疲れの顔になっている。


長くクリートとクリートの母は過ごしているからもう何言っても変わらないなと言った心の現れだ。


そうしているとクリートの父、トランスがコーヒーを持ちながら


「マーム、クリートのことをいじめちゃいけないぞ」


「え、クリートのお母さんはマームって名前だったのですか?」


ノルンの表情は驚きが張り付いてある。


マーム自身言ったと思っていたので疑問符が頭に出ている。


クリート自身もここまで来て何一つ言ってないことに驚きだ


「あれ言ったはずじゃ・・・?」


「母さんあれほどメモを書いて覚えろって言ったのに」


「まぁ母さんにも忘れる時はあるのよ」


「はぁ・・・とりあえず学校行ってくるよ時間だし」


「そうね・・・ノルンさんどうするの?」


「・・・いってきマース!」


虫の居所が悪くなったのかクリートはすぐさま家を出た。


ノルンは追いかけようとしたが腹が減っていたため先にご飯を食べてから行くことにした。


彼女はお腹が減ると何もやる気が出なくなる少し自分自身でも面倒な体質の持ち主だ。


「お母さ・・・マームさん?」


「別にお母さんで良いわよ、どの道あなたのお義母さんになりそうな気がするし」


「・・・!?」


突然の不意打ちで顔を高速で赤らめた。


人間にできるのか怪しいくらい早くそして真っ赤になる。


マームはニヤニヤしながらずっと見ているのに反してノルンは挙動不審になっていた。


トランスはマームの行動をいつもの事だと思っているような顔で見ている。


元々コミカルな母として有名なマームとして聞いていたノルンはやっとその意味を理解できた。


「マーム、ノルンさんのこといじめちゃダメだぞ」


「どうしてもからかいがいがあってね」


「どういう感情だよ・・・」


ノルンは多分クリートのツッコミの上手さはトランスから来ているのを感じる。


マームは笑いながらマーム自身のコップに入ってあるコーヒーを飲みほした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今日は珍しく1人でノルンは登校している。


早く起きたし早くたまには行こうかなというのは建前だ。


本音は早くは聞かないクリートに会いたいといった単純な気持ち。


後クリートのいつも方時も外さない腕時計型バックルを渡すためでもある。


登校中色々なことを考えたがやっぱり信じるしかできなさそうだ。


後ろから声が聞こえた。


「何故君はそこまでしてあいつにこだわる?」


「!?誰です?」


「あんたの先輩だって言うこと忘れた?」


「・・・ウルズさん、どうかしました?」


「・・・あなたの任務態度の見直しのために来ました」


ウルズ


ノルンの先輩であるが実は関係はあまり良いとは言えない。


元々意見の違いで喧嘩をすることはあるがそれでもなんやかんやウルズのことを尊敬はしていた。


でも今回ウルズが来た原因は間違いなくノルンが理由だ。


ノルンは最初こそクリートを殺す意志を持ちそしてウルズもそれを認めここに来させたのだがじっさい蓋を開けるとクリートに淡い恋心を抱いているノルンを見てしまった。


多分それが原因の強制送還だろう。


一応報告書などは忘れず提出しているがそれでもノルンのターゲットに対する対応は問題点なんだろう。


ノルンは一応確認のつもりで聞いてみた。


しかしノルンは正直答えをわかっていた。


「私のことを信用して居ないのですか?」


「何一丁前に学校なんか通って・・・ここで強制送還させます」


「・・・私やっと生きる希望を見つけたの!それがクリートさんなんだ!」


「あなたの意志を尊重させた私が馬鹿でした・・・なら実力でいきます」


「くっ!」


ノルンはピストルを引き抜きクリートが作ってくれたヘビーライフル用のアタッチメントを付けヘビーライフルで戦いに挑むつもりだ。


ウルズは腕時計型バックルを使い変身した。


形は特殊部隊のやつを少し変えた形をしている。


武器は潔いと言えばかなり潔く剣1本だけだ。


「これであなたは勝てるかな?」


「それでも私は何とかしてクリートさんと!自己中と言われてもいいです・・・それでも私はクリートさんに着いていきたい!」


しかしウルズは剣を握りこちらに向かってきた。


「ならクリートを殺すわ!これで・・・」


しかしその一言がノルンの逆鱗に触れたようだ。


ノルンは無言で火力が高いヘビーライフルをウルズに放ちまくった。


ウルズは数発受けたが火力の高さに驚きの様子しかない。


「や、やっぱりクリートシンク、彼は殺すしか・・・」


「彼はそのようなことをする人間ではありません!その証拠にあの大襲撃事件でもクリートさんは活躍しました!」


「だとしても!」


大きく剣を振りかざしノルンを斬ったがさすがにこれ程甘い攻撃は当たらない。


しかしウルズは腐ってもノルンの先輩。


戦闘経験は明らかにノルンより上だ。


大きく剣を振りかざしたのはノルンを誘導するための罠だ。


その後ウルズは片足でノルンを蹴り飛ばした。


ノルンは予測など全くできておらずされるがままだった。


「がはっ!く!くぅ!」


「何故そこまでして彼にこだわるんだ・・・彼に」


「私が好きなだけだからだよ!」


そういうとノルンはわざわざ今のウルズの得意な距離にまで近づいた。


「ここまでして好きになるのか!」


「私の目標!だから邪魔だけは!させない」


ノルンはウルズに近づいて来る。


ウルズはノルンに対して何度も剣を振りかざすが全く当たらない。


アクロバティックに避ける姿はとても華麗で華やかさを感じる。


しかしウルズはノルンが近づくのを馬鹿だと思っているようだ。


普通ならそうだと思う、しかしノルンもそこまで馬鹿では無い。


「ここまで近づいて何!?」


「この距離!この近さなら確実に倒せるんだよ!」


と言うとノルンはウルズにゼロ距離射撃を当てた。


ゼロ距離で当てるとかなりの火力があるものだ。


ウルズは衝撃で火花を散らしながら体がぶっ飛んだ。


よく被弾箇所を見るとかなり深めの穴ができている。


「・・・やったわね」


「抵抗はするわ・・・この生活をどうしても守りきりたいの」


「自己中だね」


「何を言われてもいいよ・・・だから帰って欲しい!」


そのノルンの目はとても必死さを感じる。


ウルズはその目に本当に強い意志を感じ少し怖気付いているがそれでも任務を遂行させないといけない使命感がある。


「ならここから本当にいくよ、どうなっても後の祭りだからね!」


剣を構えた姿は今にも斬り殺しそうな雰囲気だ。

ブックマーク。ポイント等やって欲しいな|ω・)

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