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開戦

ソルーの件があっていこう学校はざわつきが多かった。


ていうかここまで騒ぐがと思っていたが高嶺の花みたいな人に彼氏みたいな人を見つけて、それも抱きつく。


話題にならないわけが無い。


幸いと言っては良いか分からないが男の顔は見えなかったという事実があるおかげで今はギリギリを保っている。


もしバレたら確実に学校内戦争(WARinSCHOOL)が始まる。


クリートとフレドとフェークは魂でそれを理解できた。


昼休み今この事態を変えることの出来るのはあの人しか居ない。


恋愛マスターと拡散機と名高いアフィーだ。


アフィーにかかればこの混沌となった事態を変えることが出来る。


とりあえずアフィーと1番関わっているクリートがアフィーに相談しに行った。


「アフィー、今ソルーの件が有名になってるだろ」


「そうね、で情報を聞きたいの?」


「情報じゃない・・・この事態を止めて欲しいんだ」


「ほう、どういう意味でだい?」


「・・・あの男はフェークなんだ」


「ええ!・・・」


アフィーが叫ぶ前にクリートが口を閉ざさせた。


「うるさい!今それを聞かれると戦いになる」


「そ、そうよね・・・とりあえずできる限りの事で手を使うわ・・・」


「なんなんだその手」


「タダで私のサポートを受ける気?」


「てめぇ金とる気か?」


「そんな言い方だと・・・」


「わかった・・・学食で何食べたい?」


「プリン」


「了解だ」


「交渉設立ね、とりあえず今は女子に嘘の情報を渡すわ」


「嘘の情報で黙せるのか?」


正直どれだけアフィーを信じていいか分からない。


でも交渉代金がプリン1個で済まされるあたり安かった。


嘘の情報が気になり聞いてみたがドヤ顔になっている。


アフィーがドヤ顔でクリートを見つめている。


多分言い訳の常習犯感はある。


「ソルーさんのね家族構成はバレてないのよ」


「まさか!?」


「兄弟設定ぐらいつけても・・・」


「いや、ソルーはかなり家族が複雑なんだ・・・それだけは辞めて上げろ」


ソルーは基本学校では笑顔だが家族構成は複雑そのものだ。


家族関係はきっと触れてはいけないタブーだと自覚しているのでこのことだけは教えた。


アフィーもこんな性格だが空気は読めるようであまり深く聞かなかった。


「わかったわ、ていうかどこから聞いてきたの?」


「フェークからだけど」


「うーん、悩むね」


「1回嘘を辞め・・・」


「アフィー!あの男の正体がわかったよ!」


「え!」


衝撃の事実が来たためか2人はハモった。


なぜこのタイミングとツッコミたいところ満載だが本当か分からないし事実じゃないかもしれない。


淡い希望に掛けるしかない。


「だ、誰なの?」


「隣のクラスの・・・」


終わった。


「フェークさんよ」


終わりが迎えた。


今教室に入るときっと大戦争1歩手前だろう。


淡い希望が全部音を立てるように崩れ落ちた。


「く、クリート、契約を変えていい?」


「どうするんだ・・・この状態で」


「私が・・・フェークを守るよ」


「守れるのか、お前で」


「舐めないで歩く拡散機よ」


「・・・期待するぞ」


「プリン、忘れないでね」


「あぁ」


そう言うとクリートとアフィーは急いでクリートのクラスへと行くが時すでに遅くもうクラスの中は人混み、外からも人が溢れている。


「ひとつ聞いていいか・・・」


「何?」


「今日って午前授業だったよな」


「そうね」


「そして明日からいつもの如く2日休みよな」


「・・・あ」


気づいてしまった。


まだいつもと同じ午後まで授業があるのなら何とかなったが午前授業で終わり明日から2日休み。


長期戦は確定だしその間に何とかしてアフィーが止めれるかすら怪しい。


もう絶望しかない。


この状況に口を開けることしか出来なかったが人混みをかき分けるようにノルンとヴェル、スクルドがでてきた。


顔がかなりやつれている。


この数分間で一気に歳をとったようにしか見えない。


かすれ声でノルンが話しかけてきた。


「く、クリートさん、は。早く止めないと」


「・・・何があったんだ、この数分間で」


「この数分間で・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


時間は遡り数分前のクリートのクラスだ。


やはりソルーの尋問は終わらず永遠に聞かれていた。


内容はやはり例の人を聞くことだ。


「ねぇねぇ抱きついていた人は誰なの?」


「でも教えれる人では・・・」


「気になるよね」


「ねぇー!」


フェークはフレドと一緒にご飯を食べているがずっとクリートの帰りを待っていた。


ご飯が喉を通らない。


その様子にさすがのフレドも心配になっていく。


顔が青ざめてきている。


こんなフェークの顔は初めて見た。


「だ、大丈夫か?顔えげつないよ」


「あ、あぁ」


「トイレ連れてってやろうか」


「済まない」


しかしこのトイレに行った時全てが変わった。


「まさかだと思うけどフェーク君?」


「・・・どうしてです?」


「だってさっき外に出ていくフェークを寂しそうに見ていたじゃない」


「え!?」


このひとつのミス、たった一つのミスで全てが終わった。


その時この近くに居た人達は教室を出たりキャーキャー騒いでいたようだ。


ソルーもその様子に少し困惑している。


少なくともえげつないことになったと思った。


「わ、私!フェークさんとそんな関係では・・・」


だがこの言葉が聞こえる訳もなく。


「やつを殺しに行くぞー!」


「おー!」


何か殺し屋ができたり。


「キャーキャー」


お猿さんになったりと教室が混沌に包まれた。


その頃フェークは大便器で吐いていた。


フレドは優しく背中をさすりながら気分が良くなるのを待ってあげていた。


少なくとも教室からトイレは遠いのであの騒音は聞こえない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして時間は戻り今。


ノルンから事の顛末を聞かされ急いでトイレへと向かわせた。


ここでバレると多分フェークはやられるだろう。


面倒ないざこざを避けさすために必死に向かった。


幸い人がトイレ方面には居ないことが幸いだ。


(フェーク、無事でいてくれ!)


そう思いながら走り続けた。


もしフェークが教室に着いた時や教室に居た時のことを考えると・・・


怖いね (諦め)

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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