エンドスカパ
まじで地獄のような時間しかないですね
フレドは少し歩きクリートがイテシーの方へ向かっているのを見かけた。
場所は少し自然があるところだ。
この場所は海と森林の割れ目のような場所。
そこはドライブコースに最適だと言われている所だった。
フレドはそこの歩道で走っているクリートを見つけ手持ちのリボルバーを足に撃とうとしたが外してしまった。
結果的に音で存在がバレるといった結果だ。
クリートは振り向くと気まずそうな顔で
「フレド・・・」
と一言呟いた。
しかしフレドはクリートの方へ少しづつ歩き出した。
クリートはこの数分間でフレドの顔が一気にやつれたのを感じる。
目は涙で赤く腫れ目の奥は漆黒にへと変貌している。
明らかに地獄を体験してきたような見た目になっていた。
たった数分間でだ。
「お前のおかげで何かに目覚めたよ」
「・・・・・・」
「俺の目標がな」
「・・・生き残ることじゃ・・・」
「そんな意味の無い目標あの現実を目の前に捨てたよ、ここからはお前を殺し新しい段階へ進む!」
「・・・フレド・・・」
クリートは全てを覚悟し構えた。
フレドは今までの必死な変身前のポーズがだるそうなポーズに変わっているのに気づいた。
もう何かに取り憑かれているような顔でこちらをじっと見つめている。
「・・・変身」
フレドがそう言うと聞き覚えのある言葉も聞こえた。
「エンドスカパ」
間違いなく言っている。
クリートはその事にたいへん驚いた。
だがそんなこと変身後の姿を見るとすぐに忘れてしまうくらい見た目が変わっている。
黒い騎士のような見た目だ。
その雰囲気は黒騎士と言ってもいいだろう。
フレドは盾と剣が一体となっている状態の剣を引き抜き盾と剣ちゃんとわかれさせると
「ここからはお前の死以外興味無い、俺の腕がなくなろうが足がなくなろうが関係ない」
「・・・復讐だけが全てになるわけが無い!・・・俺に言えた立場じゃないけど」
「黙りな、お前の言葉などもう聞こえないようなものだ」
フレドは剣を持ちクリートに襲いかかった。
真っ先に紫装甲ガントレット着きのフォームに変身しキックの体制に入ろうとしたが
「あれ!?」
「ウォォォォ!」
いつもなら敵が動かなくなるはずなのにフレドは普通に動いている。
この時クリートが今まで何気なく使っていた領域の能力をなんとなくだがわかったような気がした。
しかし思っていたより状況はやばくフレドは防御なんて気にしないガツガツ攻めな戦法でクリートは防ぐしか出来ない。
運も悪く前回のライア戦で剣が折れてしまい防ぐのはガントレットだという事も運が悪い。
フレドの攻撃はライアほど正確ではないが火力は段違いに強い。
「うぐっ!や、やめろ!」
「・・・・・・・・・お前は辞めたか」
「・・・え!」
「お前はフレイヤに攻撃を辞めたのか!」
「・・・聞いてくれ・・・ぐはっ!・・・これには犯人がいるんだ・・・がはっ!俺以外の・・・」
「そんな戯言!」
フレドは聞く耳を全く持たない。
仕方の無いと言えば仕方は無い。
目の前で大切な人を奪われた人の気持ちなんて味わったことないしすぐに立ち直れるわけなんかあるわけない。
クリートはそれでも諦めずに平和的対話を試みるがことごとく失敗し続けている。
「人を殺したらもう後戻り出来なくなる!・・・俺みたいな人間にはなって欲しくないんだよ!」
「いや、俺はそれを自ら望んでいる、お前を殺すことのみにな」
「一時の感情で永遠の後悔をするくらいなら俺はやらない!お前はどうするんだ!」
「・・・一時の感情であったとしても永遠にもどかしい思いするくらいならこの場で決着決めてやる!」
フレドとクリートの意見は真っ向から食い違っている。
結局平和的対話は厳しく拳を使わないといけなくなってしまった。
しかしクリートはなかなか攻めることが出来ない。
ずっとフレドのターンな状態だ。
フレドの斬撃は止むことを知らない感じにしか見えない。
クリートは剣を掴むが盾で脇腹を殴られすぐに離してしまいその後剣で胸装甲を斬られてしまった。
「はぁはぁはぁはぁ、フレド、もう、もう」
「・・・・・・・・・」
しかしフレドは黙ったままずっと剣を振るい続けている。
クリートはもう一度ブラスターフォームとガントレットを使うことを決めた。
もしかすると使えるかもしれない。
だがそう思い1度フレドを蹴り飛ばしアタッシュケースを持つ、だが中に謎の鍵が入っている。
「な、なんなんだこれ」
「ぐふっ!良いことしてくれるじゃないか、クリート!」
その鍵を腕時計に近づけるが何も起きない。
しかし腕時計のある部分にこの鍵を使って空けれそうな場所があった。
「こ、ここかー!」
「何をしている!クリート!」
クリートは鍵を使い腕時計の中を開けた。
中を開けると周りが光に包まれる。
この光は何の光だ。
あるところから声が聞こえる。
「創造の力を使えてるじゃないか!実験は成功に近い!よくやったぞ・・・」
そこから聞こえない、いやどたらかというと聞こうとしていないの方が間違えてはない。
光が止むとクリートは片手で持てるぐらいの銃剣を持っていた。
肩装甲やヘルメット、胸装甲、足装甲全てにおいて改修がされている。
装甲は紫色を主体に使われている感じだ。
「・・・フレド・・・もうこれ以上戦いたくない、でも戦うという道を選ぶのなら俺も戦うよ!」
「・・・俺はお前さえ殺せれば何もいらない」
「ならここで殺り合うのか」
「お前が自分で作った道なんだ、お前自身が償え!」
フレドは剣を振り払うがクリートは銃剣の剣の部分で防ぐことが出来た。
「歪んだ願いは悪に近づくんだよ!」
「それも俺からしたら正義の願いだ!」
「なら証明してくれよ正義のために人を殺す意味を!」
「俺の正義だ!独裁と後ろ指さされてもいい!それが今俺の生きる希望だ!」
「お前は復讐に囚われすぎている!」
「囚われる要因がよく喋る!」
フレドは力強く剣を振り払い競り合いの最中顔をクリートに近づける。
火花が激しく散り戦いの激しさが伺える。
「願いひとつ叶えるのにひとりの願いを犠牲にしているのに気づいていないのか!」
「!?」
「戦いはひとりの願いともう1人の願いのぶつかり合いだ!」
「それでも!・・・」
「力以外俺はいらない!願いを実行できるのなら!」
「力ばかりに囚われるな!死にたいのか!」
フレドの願いは歪みに歪みきっているように見えるが実際クリートがその道を開かせてしまった理由に入ってるため強く言えない。
だがこのまま力だけの人間になって欲しくない、その意思でクリートは銃剣の剣を突き立てながら。
「お願いだ!止まってくれ」
「ならこの場で死ぬか!」
「・・・・・・」
「契約不成立だ!」
と言うと剣を振り払いに来た。
もうただの復讐マシーンにへとなってしまったフレドはどうなるのか?
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




