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うるさき日々の再臨

眠たいです

クリートは遂に退院の許可がおりた。


もうこれ以上無理はしないでおこう。


そういう教訓をこの入院生活でしみじみ感じた。


家のドアを開けクリートにとってはとても久しぶりに家に帰った。


懐かしく落ち着く雰囲気がある。


やはり家が1番。


帰って居間に行くとみんなが居た。


帰ってくるとクラッカーを鳴らし盛大に祝ってくれた。


「誕生日じゃないのに、まぁありがとう」


照れ隠しもあるが普通に嬉しかった。


みんな、クリートの退院に祝福してくれてクリートは照れもあったがやはり喜びの方が嬉しく幸せだ。


ノルンが泣きながらクリートに抱きつき


「会いたかったよー!」


「・・・ごめん、俺が無茶したのが悪かった」


「もう、これからはきちんとしてくださいね」


「すまんすまん」


クリートはノルンの頭を撫でて微笑んだ。


クリートはあの戦闘後みんなの様態が分からずずっと不安だったためみんなが元気な姿を見れただけ安心な気持ちでいっぱいだ。


時間はあっという間に過ぎもう学校に登校する時間だ。


クリートはいつもと同じく1人で登校だ。


ぼっちでも楽しい、そうクリートは思っている。


学校に着くともうフレドは居ておりすぐにクリートの方へ向かってきた。


「大丈夫だったのかよ、ていうかだいぶ退院の時期から遅れてるけど」


「すまん・・・少し戦ってしまって」


「満身創痍の体で何やってるんだか」


「でも勝てたぞ!」


「そういうことを聞いたわけじゃないんだがな」


フレドは半ば呆れている。


2人で話していると珍しい人が話しかけに来てくれた。


「クリート、大丈夫だったか?」


「フェーク?」


フェークという男とても陽キャなイメージしかない人だ。


なんでも出来て顔もよく成績も良い最強の生徒だ。


性格もかなり良く女子から引っ張りだこな状態だった。


なのに今話しかけられていることにビビっている。


フレドは疑問に思ったことを直ぐに口に出すタイプの人間だ。


やはりすぐに聞いてきた。


「フェーク、珍しいね話しかけに来るって」


「クリートのことずっと気になってたんだ、大丈夫だったのか」


「まぁ一応色々あってな、ていうか気になってたんだ、俺の事なんて」


「まぁ女子に引っ張りだこだったしな俺、こうやって男達で喋る方が好きなんだ」


「以外だなーもっと明るいうぇーい系かと思ってたよ」


「俺は元々そんなうぇーいなんてしないよ、でもこうやっていると落ち着くよ」


「心の拠り所になってくれたら嬉しいな」


初めて喋ったが悪い人な雰囲気はなくなった。


とても優しい人で安心感でいっぱいだ。


3人が話しているとフェークが気になっている人が登校してきた。


なぜ分かるかというと反応でわかった。


すごい単純な人なんだなって理解した。


「お、来た」


来た人はとても美人でなんでも出来るパーフェクトウーマンだ。


歩くと人の目を奪いまくるくらいの美貌の持ち主の力が持っている。


全学年に人気で知らない人は居ないくらいだ。


全てにおいて最強の人と崇められている。


名前はソルー


1つ、ソルーには問題点があった。


それは誰にでも塩対応で接してくることだ。


おかげであだ名は


「鉄の(アイアンレディー)


と呼ばれているほど表情が鉄のように固く性格は冬の鉄のように冷たい人と言われていた。


だが男子人気はとても高くみんな告白しては撃沈を繰り返している。


告白した人は玉砕や特攻隊員と言われていた。


それくらい成功が難しいと言われている。


フェークもその玉砕の1人だ。


だが彼は諦めていない、ずっと話しかけているが塩対応。


その姿に応援する者も入れば馬鹿にする者もいるだろう。


しかし何を言われても諦めないのは本当にカッコの良い部分だ。


しかし何回話しかけても変わる様子は見当たらない。


また彼の無謀な挑戦をするのだった。


フェークは元気な声で


「今日ご飯一緒に食べよー!」


と言うがいつもの対応で返されていた。


「あなたとは大丈夫です、帰ってください」


「まあまあ、少しは優しくなっても良いんじゃない?」


「そろそろうざいので殴りますけど」


「ははは、面白いね・・・」


言い切る前に殴られてしまった。


クリートはその信念だけはすごいと思った。


そんなに執拗に話しかける理由が気になりフレドに聞いてみるが理由は意外なものだった。


「フレド、なんでフェークはあれだけ言われても話しかけるんだ?普通ならもう逃げてるはずなのに」


「確かソルーが1人で夜中にブラブラ歩いているのを見かけたんだ」


「1人でか、でもそれとどう関係が?」


「話を聞くとソルー、親と関係が良くないみたいでたまたま家に親が来て・・・」


「そういう事か、それでフェークが助けたって事なんだな」


「まぁ性格的にもそういうの見逃せないタイプっぽそうだしな」


その話を聞きクリートが抱くフェークの好感度メーターがどんどん上がっていく。


2人は犬猿の仲にしか見えないがそれでも諦めないフェークの意志の強さに若干恐怖を覚えた。


静かな時間はあっという間に過ぎノルンとヴェルが教室に着いた。


「クリートさん!」


相変わらず声が良く響く。


「おはよ」


「どうしたのです?」


「ソルーについて知ってるか?」


クリートもフェークのために役立つ情報を集めようと聞いてみた。


ヴェルはその様子に嫉妬し


「貴様ずるい」


「安心しろ少し聞くだけだ」


とクリートは返した。


ノルンは頑張って思い出している、そしてついに何かを思い出した。


「うーん・・・あ、ソルーさん前猫見てニヤってしてましたよ、さすがにあれは惚れちゃいました」


「ナイス!だフェーク、ちょっとこっち」


クリートはフェークの名を呼び腕でこっちに来てという意味のハンドサインをしこっちに呼んだ。


「なんだ?」


「ソルーは猫が好きみたいだ、もしかすると使えるかもしれない」


「ナイスだ!おーいソルーさん!猫カフェ行こ・・・」


またもや言い切る前に持っていた本を思いっきり投げつけた。


顔にヒットして危うくナイスショットと言いそうになるくらい綺麗に真ん中を当てていた。


ノルンはそれを見て口を開けたまま


「ナイスショットね」


と声を漏らしていた。


すぐに口をクリートが防いだ。


空気を読んで欲しい、そうただ思った。





ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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