満身創痍
戦闘続きって辛そうだね
ラルーとの接触から日が昇り朝になった。
クリートの体はまだまだ鈍いままだ。
上手く動けない体を動かし朝ごはんを食べようとしたがいつも同じ時間に来る看護師さんが来ない。
最初の5分10分は気にはしていなかったが30分経った。
何かあったのかと思い鈍い体を動かし部屋を出ようとした。
扉を開けると目の前に看護師が倒れている。
クリートは看護師を抱き抱え状態を聞くが返事がない。
「大丈夫ですか!看護師さん!」
体から血が出ている。
でも死傷では無い。
クリートは周りを見回したが誰も居ない。
周りに誰もいないのが余計怖いことだ。
不審に周りを見回していると人が目の前まで来た。
「だ、誰なんだよ!看護師さんになにかしたのか?」
「いや、そういう訳じゃないんだがね」
クリートは感じた、あいつが犯人だと。
でも殺気がない。
それが怖いことだ。
クリートは謎の人の腕に腕時計型バックルが着いているのを知った。
「あんた、まさかだとは思うが」
「バレたんだね、ならやるしかないね」
「ここでやるのか!?」
「当たり前でしょ、ここで片付けたいし」
「くっ!そうか!」
クリートは変身したがやはり体は思うように動かない。
謎の人も変身した。
武装にレイピアという感じだ。
雰囲気は洋風な騎士の感じがする。
マントを着けておりナイトという感じが凄くする。
「さぁ戦いますか」
「くっ!ああ!」
だが思うように体が進まない。
ソードフォームに変身したがなかなか動けないためレイピアで何度も刺されてしまった。
「くっ!早い!」
「なんで俺がお前に戦いに来たのかわるか!」
「ど、どういうつもりなんだ」
「お前が体がうまく動かないっていうのを聞いてここまで来たんだよ」
「な、なんだよ!」
クリートは体が鈍く動けにくくそれでも食いつこうと頑張っていたが無理だった。
「がはっ!」
遂にクリートの居る病室の奥まで追い込まれてしまった。
「やはり、噂は本当だったようだな」
「くっ!ま、負けるものかよ」
「ならここで死にな」
クリートの腹にレイピアが刺さった。
厚い装甲だとはいえどもダメージは重いだろう。
しかし事態は真逆の方向へ進んだ。
クリートの体から電流が流れた。
装甲の見た目や色が少し変わった。
だが変身した反動は高く電気ショックのダメージが大きく
「うぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「な、何!うごぉ!」
刺した謎の人さえも巻き添えで受けてしまった。
謎の人は病室を飛ばされ壁に打ち付けられた。
クリートは腕を見ると前見たガントレットが着いているのに気づいた。
剣も少し見た目が変わっている。
「こ、これは、ガントレット?」
謎の人はレイピアを使い立ち上がり
「な、なんなんだ!さっきの攻撃は!?」
クリートはこの時自分の体が普通に動くのを知った。
いつものように動ける。
だが謎が増えた。
なぜガントレットを使った後は体が動きにくくなるのか。
なぜガントレットを使っている時は体が動きやすいのか。
だが今は目の前の敵を倒すのみ。
クリートはそう考え剣を構え走った。
「くらいやがれ!」
「ま、待て!」
斬撃が謎の人を斬る。
斬る度に電流が流れているようだ。
周りから火花も散っている。
「この、このような結末!俺は望んでいない!」
「卑怯者にはこれくらい妥当だとは思うけどな!」
また斬る。
何度も斬り遂に変身が解除された時クリートは反撃を辞め変身を解除した。
だがその瞬間倒れかけたがベッドを使い自分の携帯を取りバルドルに電話をかけた。
「ば、バルドルさん、今自分の病室に敵がいます、テロリストのところかはわかりませんが今気を失っている様子です」
「クリートか体調は大丈夫か、ん、待て!それは本当か!俺たちが探していた奴なんだ、今奴の私物に書いている名前を見つけて欲しい」
「どういう名前です?」
「ワーズという名前なら我々が探しているやつだ」
「わかりました、少しつけたままにしておいて下さいね」
クリートはそう言うと謎の人の携帯を取り開けた。
かなり不用心なみたいでロックは掛かっていない。
そして何より不用心なのは携帯に名前が書いている。
ワーズという名前が書かれている。
クリートは電話を取りバルドルに今のことを伝えた
「名前はワーズでした、携帯もロックは掛かってません」
「かなり不用心なやつなんだな」
電話奥でも呆れているのが感じられる。
だが運悪くワーズが起きてしまった。
「お、お前!取りやがったのか!俺の携帯」
「すみません、ちょっと増援来てください、失礼」
とだけ言うと電話を切りもう一度鈍い体で変身した。
「戦えるのか!?そんなボロボロな体で」
「俺はあくまで耐久目的だ、戦うなんてする気は無いさ」
「ほう、ならこちらから攻めてやる」
と言うとレイピアをものすごいスピードで突き出しまくってきた。
クリートは避けれないため腕を使い防いだがダメージは酷い。
「ぐはっ!くっ!」
「立ち上がりな、立ち上がれないのならこの位置から永遠に刺しまくる」
クリートはベッドにもたれかかりながら立ち上がった。
「立ち上がれたんだな、ならもう最期だ」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
クリートは叫ぶとワーズに突進しその勢いで病院の壁から外に出た。
病院はまぁまぁデカめの病院なため落ちたらひとたまりも無さそうだ。
「こ、こいつは馬鹿なのか!」
「終わりだー!お前の方から落とす!」
「このマントはただの飾りだと思うか?」
「なに!?」
そう言うとワーズはマントを使い上昇した。
ワーズを掴めきれなかったクリートはワーズより下に行ってしまった。
さっきと打って変わって状況は反転した。
このまま行くと先に落ちるのはクリートだ。
下は草があるとはいえどもクッションになるわけもない。
体は鈍いため細かな動作がしにくい。
どうするクリート!?
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




