ターニングポイント
まだまだ
ノルンはフレイヤを連れてきてみんなの治癒を始めさせた。
みんなは別室に移動しテロリストの様子を観察している。
観察しているのはスクルドとヴェルだ。
みんなの治癒が終わりバルドルとノルンは尋問をしている。
「名前はラルーか、裏切ったのか?」
「裏切ったというより捨てられた感じです」
「捨てられた?どうして」
その時ノルンはクリートに聞いてみた
「あの人ってあなたがマキシマム使った時に倒した人じゃ」
「そうだよ、だから捨てられたって言ってた」
「そういう事ね、ありがとうございますクリートさん」
「聞けることは聞く、今聞けそうな感じか?」
「今は無理そうね、一つ気になったんだけどさ」
「なんだ?」
「関係無くなるけどさっきあなたが変身していたあれは何?」
「俺自身分からないんだ、どうしても」
「そう、ごめんなさい」
「なんでだ?」
「本当はこういうことをあなたにやらせることでは無いと思うの、本当は私たちだけでやることなのに」
「別にいいよ、今は目標なんてものはない、でもテロリストを殺して未来を守りたい、ただそれだけなんだ」
「ごめんね、あなたに辛い思いをさせて」
「俺は何度でも言う、大丈夫だよ」
それだけ言うとクリートはバルドルが尋問している方へ向かった。
その後ろ姿はとても悲しく見える。
クリートが着いた時には尋問は終わっていた、クリートはバルドルに何を聞いたか聞いてみた。
「ラルーはどうなんだ?」
「とりあえず我々に対する敵対視は無い、でも捕まえなくちゃな」
「バルドルさん、かなり今からクズみたいなこと言いますが引かないでくださいね」
「言ってみろ」
「ラルーはまだ使えます、テロリストの居場所を具体的にわかっている唯一の人です、最大限まで使いません?」
「ふっ、お前もだいぶ悪いんだな、その方法も悪くは無いとは思う、ただし俺の監視下で見る、それは絶対条件だ」
「ありがとうございます」
と言うと2人は別々の方向に歩いた。
クリートはラルーが居る部屋に入った。
ラルーは何もせずただただ座っている。
「ラルー、俺たちにテロリストのことを教えてくれ、俺たちはあの組織がテロを起こす前に止めたいんだ」
と言うとラルーは笑顔で答えた、だがその目にハイライトなどはない。
漆黒だ。
「いいよ、私もあなたの復讐を手伝えて嬉しいよ」
「どういうことだ?」
「別に意味なんてないよ」
やはり目は笑っていない。
クリートはとても不気味な気分でいっぱいだった。
だがこのような時間も終わりまた戦闘が開始されようとしていた。
バルドルが急いで部屋に入り
「クリート!テロリストのアイツが起きやがった!」
「でも傷は深いはず!このままやれば!」
「それがそうもいかないんだ!もう1人居るんだよ!」
「そんな運の悪いこと!」
2人が絶望しているとラルーが口を開いた。
「ロヤティーね、変身すると鉾槍を持つよ」
「やっぱり当然の事ながら変身するんだな」
クリートは疲れながらもツッコミはできていた。
バルドルは変身してクリートに
「先に出口に向かってくれ、ここは俺が食い止める」
「バルドルさんだけに負担はさせれません!俺だって!」
だが事態は最悪な方に向かっていた。
クリートの後ろに透明な人がいた。
クリートが気づいた時にはもう、攻撃されていた。
「ぐはっ!」
クリートは壁にぶつかり倒れている。
透明が解除され普通に見えるようになった。
ラルーは変身し説明しだした
「カメレオンね、名前ながらちゃんと透明になれるよ」
「こ、この中敵が多すぎないか、がはっ!」
クリートはもう一度立ち上がり変身した、今度は普通のスピードモードだ。
バルドルはピストルを引き抜きクリートに向かい
「逃げてくれ、ここは俺とラルーで何とかするみんなに異変を伝えるんだ!」
「あなたの目標じゃないの、組織を壊すのが」
そうラルーに言われると気力が湧いてきた。
「くっ!すみません!後は頼みます」
と言うと部屋を出てみんなに伝えた。
「逃げろー!もうここに2人の敵がいるんだ!」
と言うとノルンは
「本当!?」
「本当だ!なんなら1人は今バルドルとラルーで食い止めてる!」
「もう1人は!?」
後ろから声がした、鉾槍を肩に担ぎ扉の前に変身した姿で壁にも垂れながら立っている。
「ここだよ、だいぶやってくれたみたいだな」
声はかなり冷静だ。
クリートは鉾槍の男に向かって進んだ。
「やってやるよ!ここで!」
「僕は戦うつもりなんて何一つもないよ、でも戦うのなら容赦はしないさ」
その声は冷静だがそれゆえ強さ等が分からない。
クリートはかなりドキドキしている。
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




