ガントレット
まだまだ脱出編は来ないの
暗い、とても暗い。
俺はどこにいるんだ、教えてくれ!教えてくれ!
そう悲痛な叫びを叫んだ。
その時クリートはある言葉を思い出した。
「他人のために命をかけ自分の命を捨てるようなやつはヒーローでは無い」
「お前はヒーローでは無い、ボランティアなんだよ」
黙れよ!黙ってくれよ!
俺は、俺はー!
クリートは考えている、暗闇の中で心にきた言葉を永遠に思い出される。
「どれだけ強くなっても過去は変えれない」
やめてくれよ!それは誰よりも俺が思っているんだ!それを隠したくてずっと仮面を着けて重いアーマーも着けて戦ってるんだよ!
「助けたい人の中に自分のことはないのか」
もう、嫌なんだよ、本当はテロリストなんかそういう色々なこと
本当は戦いたくなんてないんだよ、俺はただ普通に生きたい、なぜ、なぜ、なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜ
エンドスカパ
その言葉が聞こえてきた。
次にまたひとつ聞こえる
【お前には創造の力を与えたのに、こんなザマとはな】
その言葉を聞いた瞬間目の前が光り出した。
クリートは目を覚ました。
目の前には戦闘中のみんながいた、1人だけ知らない人が居る。
でもどこかで見たことあるような記憶がある。
立ち上がろうとすると両手足に見たことの無い装備が着いていた。
今まで着けていたマキシマムフォームから違うフォームになっていた。
それはまるでガントレットのようなものだ。
肩も前より大きくなってたり全体的に強化フォームになっていた。
だがフォームボタンを見るとスピードモードだ。
クリートはみんなの元に走り出した。
体も痛くない、マスクも元に戻っていた。
恐れるものは何も無い。
「うやぁぁぁぁぁー!」
雄叫びを上げながらAI兵に向かってキックを与えた。
AI兵は内部から爆発し潰れた。
爆発を背景にクリートは謎の人を見る。
「クリート」
クリートは名前を出された時もちろんながらだが恐怖だ。
だが良く見たら前に倒した敵だと言うことにやっと気づいた。
「あんたは、前に倒したはずじゃ」
「とりあえず出口まで連れて行くよ、まだ人は居るんでしょ」
「そうだ、スクルド!お母さん達は!?」
スクルドは近くのドアを指さして
「あの近くの部屋に居るよ、ここだと危険だから」
「すまん、ありがとう、確かフレイヤが回復魔法持ちだったな、呼んでくる」
と言い部屋に向かおうとするが体が急に激痛に襲わられた。
「うぐっ!」
ガントレット部分が赤く発光している。
そこから電流も流れている。
「う、うぐぅ!」
「私が行くよ!」
クリートが目を上げるとそこにはボロボロのノルンがたっていた。
血が流れている。
ノルンは謎の人を見ると胸から警察手帳を出した。
バルドルが持っているのと同じものだ。
「色々と聞きたいことはあるけどまずはみんなの治癒が最初ね」
と言うと部屋に向かって歩き出した。
クリートは痛みで倒れながらその様子を見守ることしか出来なかった。
「ハァハァハァハァハァハァ、な、なんなんだこの力」
クリートはこの強大な力に恐れている。
謎の人が近づき変身を解除した。
クリートは顔を見ると思い出した。
そしてとてつもない驚きも出ている。
無理もない昨晩自殺をしようとしていた女性がこいつの変身者だったという事実だ。
世の中は狭いっていうことを痛感した。
「おまえ!まさか、組織から捨てられたって、ここのことなのか!?」
「しーっ!今マスターいるから静かに」
「ごめん、でもなんで」
「とりあえず今はマスターは寝ているしこの間に済ませちゃお」
「そうだな」
少し気まずい沈黙が流れた。
その沈黙を破ったのは謎の女性だ。
「私の名前はラルーよ、よろしくね」
「急にだな、でもさっきはありがとうなラルー」
「なんでわかったの」
「お前が前に使ってたナイフがAI兵に突き刺さってたんだ、だからお前のおかげだなって思ったわけ」
「相変わらず鋭いね」
「ありがとうな」
2人の和気あいあいとした空気が場を和ませた。
まだみんな意識は失ってる状態だから油断はできない。
これ以上犠牲が増える前に帰りたい。
そうクリートはずっと考えている。
ずっと気になっていたことがひとつあった。
それは意識がない時に言われた
創造の力
その事がよく分からない。
その言葉の後に目が覚めてしまったから何を言い残したいのかがイマイチ分からなかった。
そしてクリート達はまだわからない、テロリストは次なる手を残してある。
ここを脱出できるのだろうか。
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




