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暗黒の正義

「ソルー・・・これが俺の最適解だったんだ・・・すまない」

ソルーの遺体を両手で横持ちで持ち1番端の部屋に置いた。


「これで終われる・・・」


「終われると思っていたのか?」


フェークが後ろを見ると変身体のクリートとフレドが居た。


仮面で顔が見えないがきっと怒りの顔だと思う。


「フェーク、お前はそれで良いのか・・・本当にこの道で」


「ふ、さぁな?でもお前に言うことでは無い!」


ずっと黙っていたフレドは耐えれなかったのかクリートより先にフェークの元に行くと頬を一発思いっきり殴った。


「フェーク・・・お前はそんなことを言うやつでは無いのは知ってる!」


「俺は変わったんだよ」


「・・・人はすぐに変われない!」


「結局拳で教えるしか無いんだな!」


そう言うとフェークはフレドを殴り飛ばした。


その火力は凄まじく殴られた衝撃で校舎の壁を貫き外へ飛ばされる。


確かに見た目が変わっていたのは気づいてはいたもののこれ程まで上がるとは気づきもしない。


「ぐぁ!」


「それで終わりか!?俺はまだまだ教えたりねぇよ!」


フェークは大剣を握り直しフレドが飛ばされた時に出来た壁の穴にフェークは軽やかに飛び込んだ。


クリートは追おうとしたが後ろを見るとヴェルとスクルドが居る。


(フレドならやれる・・・信じろ・・・俺!)


フレドを信じクリートは2人の方へ行った。


2人は傷が酷くこの場で応急処置を取らないといけないぐらい危険だ。


「・・・くそ!俺がもっと早く」


「く、クリート君・・・今は彼を止めて・・・」


スクルドの今にも消えそうな声だ。


ヴェルを見ると意識を失っている。


「・・・信じて良いか?」


「・・・信じて」


「わかったよ・・・絶対戻ってくる!必ずな!」


スクルドはその自信のあるクリートの様子に少し感慨深いものを感じる。


(初めて会った時と目や雰囲気が変わったなぁ・・・今なら信じれるよ・・・君のことが)


クリートは走ってノルンが空けた穴から降りようとすると後ろから斬撃を受けた。


「ぐわぁ!」


後ろを軽く振り返るとロキが居る。


剣を思いっきり振りかざしているのが見えた。


マントが良い感じになびいている。


「クリート君!?」


「信じてくれ!?俺を!」


しかしこのようなことを言った反面本当は不安しかない。


(この高さから落ちたら・・・最悪このアーマーでは耐えれることの無いことが無い高さだから何とかはなるか)


しかしロキも一緒に落ちてきたのが運の悪い。


「クリート!?」


「ちくしょう!?ここで死ぬもんか!」


クリートはソードフォームに変身しもう一発の斬撃を受け止めた。


ろきロキの高さからの飛び斬りなので剣を落としてしまった。


衝撃がかなりある。


「し、しまっ・・・」


「終わりだな!」


剣を突き刺すように振ろうとした時ロキの左側から何かが飛んできたのが見えた。


「ぐ!」


その攻撃のせいかロキは左側に飛んで行ったので何とかクリートは一命を取り留めた。


(ど、どこからて・・・あれは?)


この天井から人がいる。


その射撃は正確そのもの。


ピンとした綺麗な姿勢で立っている。


「あ、あれは?」


その様子をどこかで見た記憶がある。


しかし思い出しそうになった時にその姿はロキの飛んだ方へと走り出した。


「ま、まさかバルドルさん・・・」


一瞬近くに通った時があった。


その時姿がはっきりと見えた時に予想が確定となった。


新たなる武装としてマカナを持っている。


だがそのようなことをずっと考えている場合では無い。


もう地面に近い。


「くっ!がはっ!」


地面に落ちた時の衝撃はかなりある。


体がとても痛い。


落ちた時の痛みがかなりある。


「ば、バルドルさんの援護に行かなくっちゃ」


痛みはあまりない。


でも急がないとという焦燥感のみが今のクリートにはある。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「本気で戦うのか!?」


学校内にある地下駐車場の中に2人がいる。


車はないのでかなり広く感じるのがある。


この学校はかなり人が来るので作られているようだ。


「あぁそうだ俺は至って本気さ?」


フレドは盾から剣を引き抜き構えた。


フェークもそれを見たのか大きな剣を両手でがっちりと握り直す。


「言葉で理解できない人はな・・・結局戦いでしか語り合うしかできないんだよ」


「あぁそうかい・・・ならこっちも語りたいんでね容赦なくいかせてもらう」


フレドは手に持ってある片手剣をフェークに振りかざす。


フェークはそれに対応するが大剣だと次の斬撃に時間が片手剣より時間がかかってしまう。


そのせいで片手剣を持つフレドはフェークが次の攻撃に取り掛かる前に腹の装甲を斬った。


「がはっ!」


「教えろ!何でお前がそこまでしてみんなの敵になる!」


「お前たちに分かるはずもない!」


フェークは片手剣の刃を握り片手で大剣をフレドに振りかざす。


「ぐわぁ!」


思いっきりフレドの体は飛んでいってしまった。


一瞬手の力が抜けてしまったが力や覚悟を決めもう一度固く握り直し立ち上がる。


「なぁ何で俺達は戦い合う?諦めたら良いだけなのに?」


「タダで諦めるものか!そして今のお前の精神状態が異常なのも何となく話してて分かるんだ!」


「なら・・・なぜ!?」


「俺にもわかるか!?でもな大事な友達が目の前で苦しんでいるのは嫌なんだよ」


フレドはフェークに走り出すがフェークは大剣を分解し片手剣にした。


2人は激しく競り合う。


やはり戦闘能力的に圧倒的な差をフレドは感じらされるがそれでも負けじとフレドは食らいつく。


「何故だー!」


フレドは叫びながら斬ろうとするがフェークに容易く止められる。


「正気があるうちに辞めた方が良い・・・自分が大事じゃないのか、どの道負けるのに」


「あぁ!俺だって自分は大事さ・・・でもな目の前で後々後悔することを見ているだけじゃ嫌なんだよ!」


「余計なお世話だな!」


フェークはフレドの腹を蹴りフレドとフェークの間に無理やり距離を作った。


「そうか・・・なら目覚めさせてやるよ!俺が!」


フレドはまたフェークに食らいつくが簡単にあしらわれてしまうようにやられた。


「ぐわぁ!」


斬られるたびに激しい火花が散る。


鉄の装甲を無理矢理斬る嫌な音が地下駐車場内を包む。


ジャキ!


ジャキ!


カン!


カン!


やはりフレドとフェークには圧倒的戦闘能力の差があったため簡単にやられてしまう。


「がはっ!くぅ!」


ついに壁まで追いやられたがなんとかの思いで耐えている。


「・・・・・・君は・・・君だけはこの場で始末する!」


フェークは目の前にいる大事な友に剣を振りかざすことになる。


(俺の正義は・・・どうして心がこんなに)


迷いが出てくる。


フェークはあることを考えていた、そのための演技なのだがそれでも迷いが来る。


その時ある者が来た。


地下なので暗くてよく見えないが女性らしき人だ。


「変身」


か細い声が聞こえると姿が変わった。


「お前!?」


見た目は銀色のラインが目立つ姿に変貌した。


「さっき倒したはずじゃ!?」


フェークは倒した敵のことに対する驚きが大きく、


フレドはその姿を見ると驚きの方が強かった。


「次の変身者は誰なんだ!?」


その変身体の姿は突如走り出しフェークを拘束した。


多分戦闘するつもりは無いのだろうと目に見えてわかる。


「邪魔をするな!」


フェークはそう叫びもがくが動けない。


「だ、誰か知らないがこのうちに」


フレドは剣を握り直しフェークに走り出す。


フェークの腰に巻いているベルトを目掛けて。

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω•˘ )


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