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VS ゴブリンキング 2人の戦い

「俺は右から行くから、日向は左から頼む」


「わかった」



 日向と左右に別れ、ゴブリンキングの狙いを定めないように移動した。

 案の定あいつはどちらを先に攻撃しようか悩んでいるように見えた。



「それが命取りになるぞ」



 剣を持つ日向に対して、俺は銃。距離がある状態で攻撃してくるのは俺しかいない。



「覚悟しろ!!」



 俺は持っていたハンドガンでゴブリンキングをけん制する。

 すぐさまゴブリンキングは持っている剣で、俺の攻撃を防ぐ



「オォォォォォォォォォ」



 叫び声を上げながら、必死に俺の攻撃を防ぐ。どうやら奴は俺の攻撃を警戒しているようにも見えた。



「日向!!」



 一瞬だが日向から目を背けた。だがその一瞬があればいい。

 日向にはそれで十分なはずだ。



「やぁ!!」



 日向が左側面から切りかかるが、その攻撃は簡単に防がれてしまう。

 そしてそのまま弾き飛ばされ、日向は地面に着地する。

 日向が着地した瞬間をゴブリンキングは見逃さず、日向の方に突進していくのだった。



「気をつけろ。ゴブリンキングが来てるぞ」



 右側面に周りこんだ俺は、持っていたハンドガンでゴブリンキングの背中を狙い打った。

 だが、ゴブリンキングには全くダメージが通っていないように見える。



「ダメか」



 胴体の鎧に防がれているせいか、まともにダメージが入らない。

 鎧にはじかれるか、当たっても小さい穴が空くだけでゴブリンキングの体には通っていないようだ。



「それならこっちはどうだ」



 今度は足の方に狙いを定め撃つが、分厚い筋肉に阻まれダメージが入らない。

 鎧もさることながら、あの丸太のような分厚い筋肉にハンドガンは効かないようだ。



「そんなのありかよ」



 他のゴブリン達とは違い規格外と言ってもいい。

 今のあいつにはハンドガンの弾なんて、豆鉄砲の様なものなのだろう。

 確かに弾は当たっている。だが、致命傷どころか傷さえ与えられていないのが現実である。



「ふっ」



 自分の足を手で触った後、ゴブリンキングは後ろにいる俺の方を見て笑った。

 いや、笑ったんじゃない。馬鹿にされたといってもいい。



「あいつ‥‥‥俺のことなんて眼中にないんだな」



 ゴブリンキングのことだ。きっと日向の剣戟さえしのぎきれば、俺のことなんていつでも倒せると思っているに違いない。

 確かにゴブリンキングに俺のハンドガンの攻撃は通らない。だけど俺の攻撃手段はハンドガンだけじゃないんだ。



「舐めやがって」



 ハンドガンからスナイパーライフルに武器を持ち替え、ゴブリンキングに狙いを定める。

 狙いを定めたのは足。鎧はスナイパーライフルでも貫通するかわからないので、筋肉がむき出しになっている箇所に狙いを定めた。



「当たれ!!」



 スコープ越しに狙いを定め、トリガーを引く。乾いた音が周りに響きその銃弾はゴブリンキングの右足へ行く。



「やった!!」



 俺が打ち込んだ渾身の1発は右足に命中し、あからさまに顔をしかめるゴブリンキング。

 そしてあまりにも痛かったのか、右足が地面につきゴブリンキングの巨体がよろけたのだった。



「いまだ!! 日向!!」


「ありがとう、空」



 ゴブリンが痛がった一瞬の隙を見て日向が切りかかるが、ゴブリンキングは体を反らして間一髪で避けるのだった。



「後少しだったのに」



 後1歩分日向が相手の体の方にもぐりこんでいたら。そうすればゴブリンキングの上半身と下半身が分かれることになったのに。

 でも、ここで後悔しても仕方がない。俺達でもあいつに勝つことが出来るってわかっただけでもいいだろう。



「グゥゥ」


「何だ?」



 気のせいか? ゴブリンキングの雰囲気が変わった気がする。

 今の一撃はゴブリンキングを本気にしたのか、目つきが変わったような気がした。



「グォォォォォォォォォォォォォォォ」



 地を揺らすような大きな咆哮。まるで地響きが聞こえているかのような叫び声に圧倒されてしまう。



「空!!」



 ゴブリンキングは俺のことを睨みつけると俺に向かって突進してきた。

 そして右手に持っている剣を振り回し、俺に攻撃を仕掛けてくる。



「そんな大振り当たるわけないだろ?」



 一振り一振りの動作が大きいので避けるのはたやすい。それに俺に対しては剣1本で攻撃している。

 たぶんゴブリンキングは今頭に血が昇っていて、判断が鈍っている。

 このチャンスは見逃せない。



「日向、ゴブリンキングを挟撃するぞ」


「わかった」



 日向に指示を送ると、日向もゴブリンキングを狙い攻撃を始める。ゴブリンキングも日向の方を危険に感じているのか、日向の攻撃だけはしっかりと防いでいる。

 反対に俺のスナイパーライフルの攻撃は避けられていない。1発1発の呼び動作が大きいせいで、数は打てていないが着実にダメージは与えているように見えた。



「いける!」



 あのゴブリンキングに勝てる。この時はそう思っていた。

 違和感に気づいたのはそれから少したって。俺がスナイパーライフルを構える回数が減ったことに気づいた時だ。



「おかしい」



 俺達の方が押しているのに、明らかに俺の攻撃回数が減っている。

 それは俺がゴブリンキングの攻撃を避ける回数が増えているということに他ならない。


「まさか‥‥‥」



 頭に血が昇っているように見せかけて、実は冷静だった?

 攻撃をよく見てみると、両手を使って器用に戦っている。 右手に持っている剣と左手の拳を動かし、俺達が攻撃を与える隙を作らせない。

 大振りの攻撃に見せかけ、実はシャープな剣戟とこぶしのコンビネーション。

 どうやら本調子に戻ってきたらしい。



「日向!! 気をつけろ!!」



 今更注意した所で遅い。日向も避けるので精一杯な状態だ。



「もしかして、いつの間にか形勢逆転されていた?」



  一体いつ、どこで俺は間違えたんだ。

 いつの間にか攻撃するどころか、ゴブリンキングの攻撃をかわすので精一杯になっている。



「空!!」


「俺は大丈夫だ。今は自分の事に集中しろ」



 正直大丈夫とはいえないが、こうでも言わないと日向がこっちにきてしまう。

 そうなったら相手の思うつぼだ。別々のところで攻撃しているからこそ、的が絞れなくて効果があるんだ。

 ただこうなると俺達はジリ貧だ。徐々に追い詰められていき、次第に余裕がなくなっていく。



「うわっ」


「日向!!」



 そしてついにゴブリンキングの左の拳が日向に直撃し、そのまま日向が反対の駐車場付近まで吹き飛ばされた。

 意識がないのか、その場でぐったりと倒れる日向。体はピクリとも動かない。



「日向!!」


「日向先輩!!」



 他のゴブリンが寄ってくる前に、桜が日向を保護することに成功した。

 安全な場所に移動させ回復薬を飲ませている所を見ると、ただ気絶しているだけだろう。



「よかった」



 気絶だけで済んで。もし右手の剣の方に直撃したらと思うと胸が張り裂けそうになる。

 そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、ゴブリンキングが俺の前に立つのだった。

続きは夜更新予定になります。


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