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春斗の目的地

今回はいつもより短めです

 結界の中に広がる街の風景は何も変わっていなかった。

 俺達が出ていく前とそのまんま、街並みも特に変わった場所はない。出て行った時そのままだ。



「なんだか懐かしいですね」


「そうだな」


「この街を出てそんなに経っていないのに不思議なものだ」


「それだけ俺達はエルフの町で濃い時間を過ごしたってことだろう」



 ティナと街で出会ったことから始まりエルフの町ではクルルと出会った。

 怪我をしたシロの事を守るクロと戦い、結果的にエルフ軍との全面戦争もあった。

 何よりも1番の出来事はオーク城に捕らわれたラックスさんの救出。

 本当に俺が想像もしないような出来事がいくつもあった。



「ここが人間達が住む街なのね」


「おねえちゃん凄いよ!! 空につきそうなぐらい高い建物がある!!」


「ニュー!」


「クルルちゃんは街に来るのは初めてですよね?」


「うん! だからすごく楽しみなんだよ」



 窓ガラスに顔をくっつけんばかりの勢いでクルルは外を眺めている。

 よっぽどこの街が気になっているのだろう。隣にいるマリンと一緒にワクワクしているようにも見えた。



「そういえば春斗さん、今どこへ向かっているんですか?」


「市役所だよ」


「市役所?」


「市役所って、デパートの近くにありましたよね?」


「そうだよ。初めはデパートを拠点にしていたけど、結界の範囲が広がったので場所を移動したんだ」


「それなら以前デパートにいた人達も市役所に移ったんですか?」


「移ってないよ。三村さんのお母さん達は今でもデパートを拠点にしてる」


「なるほど。日向達もデパートを出たんですか?」


「あぁ。日向君達もデパートの近くから通ってるよ。デパートの近くには多くの病院もあるから、日向君達はその近くのマンションに住んでいる」


「そうなんですか」



 みんな自分の家に帰れていると思ったけど、そう言うわけではないようだな。



「お父さん達は家に帰ってるんですか?」


「いや、僕達もデパート近くのマンションを借りている。本部からあまりにも遠い所に住んでいると何かあった時対処できないからね」


「確かに。今は非常時ですからね」


「でも前よりは比較的落ち着いて生活が出来てるけど、少し前まではモンスターとずっと戦っていて大変だったんだ」


「その話は少しだけ日向から聞いています」


「そうか。日向君が話したのか」


「はい」



 運転している春斗さんは無表情だった。その表情からは何を考えているかわからない。

 しばらく無言の時間が続く。車内は重苦しい雰囲気に包まれてしまう。

 唯一楽しそうなのは外を見ながら興奮しているクルルとマリンぐらいだ。



「正直日向君達には悪いことをしたと思っている。本当なら僕達大人が守ってあげないといけなかったのに」


「お父さん」


「ごめんごめん、少しナーバスになってしまった。今の言葉は忘れてくれ」


「わかりました」



 忘れてくれと言われても忘れることなんてできない。でも、春斗さんの気持ちはわかった。

 どうやらモンスターとの戦いを悔やんでいるのは日向達だけではないようだ。



「それよりももうすぐ市役所につくから、みんな外に出る準備をしてくれ」


「わかりました」



 市役所が近づき俺達も降りる準備を始める。

 市役所の駐車場には日向達が乗っていた車が置いてあるのだった。

ここまでご覧いただきありがとうございます。


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