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伝説の龍

お待たせしました!

黒龍との戦闘編に突入です!

「やっと着いたな」



 見晴らしのいい丘から少し離れた洞窟付近の茂みの中、そこに俺達は身を潜めている。

 茂みから出た草原の奥、洞窟の隣には黒龍が丸まっており寝ているように見えた。



「あれが黒龍か」


「相変わらず迫力があるわね」


「でも、ワンちゃんみたいに丸まっていてなんか可愛いですね」


「あれが可愛い?」



 確かにしゃがんで丸まっている所を見ると犬のように見えて、少し親近感のようなものを感じてしまう。

 だがあれは黒龍だ。犬よりも目つきは鋭いし大きな羽もある。何より犬の何百倍も大きい体だ。

 あのいかつい顔を見て犬と似ているという表現をするのは違うだろう。犬の何倍も恐ろしい生物だぞ。



「私は可愛いというより、のんきに昼寝をしているようにしか見えないが」


「由姫ちゃんにはあの可愛さがわからないんですか?」


「そう言われても私はわからないな」


「私もね」


「同じく」


「誰もわかってくれません!!」



 桜が何と言おうと、あの姿を可愛いと表現するやつなんかいないと思う。

 表現するならいかつい顔をしたムキムキマッチョの男を可愛いというのと同じだ。



「でも、これはチャンスね」


「あぁ、全く警戒してないからこそ奇襲ができる」



 全く警戒心がなく、のんびりしている時こそ攻撃のチャンスだ。

 今ならどんな攻撃をしても、反応がワンテンポ遅くなる。

 その一瞬の隙さえ作れば、俺達にも勝機が見えてくるはずだ。



「全軍行くぞ!! 黒龍に突撃だ」


「おぉぉぉぉぉぉ!!」



 掲げた剣を黒龍の方へ向け、エルフ軍と黒龍の戦いが始まる。

 まさかこんな大勢のエルフ達が陣取っていたとは思わなかったのか、黒龍は面食らっている。



「後衛班、前衛班が黒龍にたどり着く前に弓矢と魔法で援護するんだ」


「はい」



 武器を持ったエルフ達が突撃する中、後衛のエルフ達が何かを唱え始めた。

 魔法詠唱をしていない人達は黒龍に向かって弓を飛ばす。

 さながら空は雲一つない快晴なのに振る雨。空一面を埋め尽くす弓の雨が黒龍に襲い掛かった



「グォォォォォォォ!!」


「何!?」


「あいつ、羽を羽ばたかせることで起きる風を利用して攻撃を防いでいるだと!?」



 黒龍が羽を羽ばたかせると同時に起こる風を利用して、矢を吹き飛ばしてしまう。

 吹き飛ばされた矢は地面に力なく落ちて行った。



「まずいな。弓の攻撃が無効化された」


「突撃していった人たちが危険です!!」



 弓矢の攻撃を無効化した黒龍の目は突撃していくエルフ達を見据えている。

 黒龍がエルフ達を睨んでいるが、前衛の人達はお構いなしに黒龍の方へと向かう。



「あのままじゃ危険だ。ティナ、魔法はまだ発動しないのか!?」


「ごめん、空。今魔法を打とうとしているから集中させて」


「悪い」



 ティナも両手を組みながら、何かをぶつくさと言っている。

 魔法にはどうやら詠唱が必要なものもあるらしい。

 草原一帯には多くの魔法陣が空に展開されていた。



「空さん!! あたし達はどうしますか?」


「ここはいったん様子を見よう」



 エルフ達が連携して攻撃している中、俺達が変に出て行って連携を崩すのは得策じゃない。

 それにあの黒龍の能力がわからない以上、むやみに飛び込むのは危険だ。



「グォォォォォォォォォ!!」


「なっ!?」



 大地を揺らすような叫び声を黒龍が上げる。

 声を上げただけの衝撃破で、前衛のエルフ達が草原に転がっていく。



「すごいな。声を上げただけで、複数のエルフが倒れているぞ」


「あの様子だと、近づくことさえできないな」



 さすが黒龍。エルフ達の間で伝説扱いされているだけある。

 襲い来る複数のエルフに対しての衝撃波での攻撃。

 ティナが精鋭と呼んでいたエルフ達相手にして、まるで遊んでいるようである。



「でも、他のエルフさん達も負けてませんよ」


「何人かがもう少しで黒龍までたどり着くぞ」



 先程の衝撃波の攻撃を回避したエルフが後数mってところまで来ている。

 


「臆するな!! 矢を放て!! 後衛班は全力で前衛班を援護するんだ!!」


「はい!!」



 叫び声に似た返事と共に複数の矢が森から放たれる

 雨のように降り注ぐ矢は全て黒龍の頭上へと降り注いていく。



「よし敵に防ぐ隙を与えないぞ!! 魔法班!! 準備はいいか!!」


「はい!!」


「放つのだ!! 目標は洞窟付近にいる黒龍!! 行け!!」



 イリスの合図と共に多くの魔法が黒龍の方へと向かっていく。

 炎弾や氷弾、光弾等様々な魔法が黒龍を襲う。



「やりましたね!!」


「これだけの攻撃が来ているんだ。さすがの黒龍でも避けられないだろう」



 空からは弓矢の雨。そして遠距離からは数々の魔法攻撃。

 そして地上からは複数のエルフが攻撃をしようとしている。



「この複数の連携攻撃はさすがに黒龍でも‥‥‥」


「グォオォォォォォォォォォォォォ!!」


「何だ!?」


「空さん、あれを見てください!!」


「あれは‥‥‥」



 黒龍は翼を広げると、ものすごい勢いで羽を羽ばたかせる。

 高速で羽ばたくことで起こる、とてつもない勢いの強風。

 その強風に押し流され、矢が無効化されたどころか近くにいたエルフ達も吹き飛ばされてしまう。



「エルフ達が押し返されていく」


「それだけじゃないです!! 弓矢も全部吹き飛ばされています!!」


「なんてことだ」



 後衛の攻撃が全て無効化されてしまった。

 それだけでなく前衛の人達も殆ど吹き飛ばされてしまっているため、今黒龍の周りには誰もいない。



「これじゃあ攻撃ができません!!」


「でも、まだ魔法攻撃が残っている!!」



 複数の魔法は黒龍めがけて飛んでいく。あれに当たるだけでもひとたまりもないはずだ。



「黒龍に魔法攻撃を無効化する手段はないはずだ。あんお攻撃は全て当たる‥‥‥」


「グォォォォォ!!」


「なんだ!?」


「見ろ!! あのドラゴン何かを吸い込んでるぞ!!」


「空気を取り入れているんでしょうか?」


「いや、息を吸っているだけじゃない!! あのドラゴンの口元を見てみろ!!」



 うっすらだが、赤色の塊が見える。

 まずいぞ!! あんな攻撃が直撃なんかしたら、ひとたまりもない。



「炎のブレスが来るぞ!! 全員避難しろ!!」


「何!?」


「急いで避難しろ!! 消し炭にされたいのか!!」



 俺の声が届いたみたいで、前衛のエルフ達の殆どが黒龍の側から離れる。

 その直後、ドラゴンが炎のブレスを吐き出した。



「グォォォォォォォォ!!」



 地面を揺らすような叫び声と共に、炎のブレスと複数の魔法が激突する。

 一瞬ん炎のブレスが押し返されるが、すぐ炎のブレスに魔法は飲みこまれてしまう。



「そんな‥‥‥」


「魔法の攻撃が、全部無効化されてしまいました」



 炎のブレスの射線上にある地面は全て黒く焦げている。

 先程まで生い茂っていた草も何もない焼土とかしていた。



「攻撃できないだけじゃなくて、あの黒龍に近づけないなんて」


「これは予想以上に苦戦しそうだな」



 目の前に悠然とたたずむ黒龍を見て、思わずそう漏らしてしまうのだった。

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