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強さの謎

本日2話更新になります。


前話を見ていない方は、そちらからご覧下さい

「よくやったな」



 ウォールベアーが3体現れてどうなるかと思ったが、なんとかなったようだ。

 2人の体に大きな傷はなく、多少の擦り傷が見えるぐらいだ。



「2人共、無事でよかった」



 大きな傷はないが、2人の姿は待ったく異なっている。

 大量の汗をかいて消耗する由姫に対して、桜は汗一つかいてない。

 同じウォールベアー、桜に至っては2匹も相手にしていたのに余裕の表情である。



「桜、本当に大丈夫なのか?」


「何がですか?」


「何がって‥‥‥」



 俺達が2人がかりで苦戦したウォールベアーを相手にして、何事もなかったように立っている。



「本当に問題ないのか?」


「大丈夫ですよ。由姫ちゃんは心配性ですね」



 ニコニコと笑っているけど、心配性ってレベルじゃないぞ。

 俺達と離れている間、いつの間に桜はこんなに強くなったんだ?



「桜、あのウォールベアーは昨日私達も戦ったんだ」


「それは昨日聞きましたよ」


「私と先輩の2人で戦ったんだが、1体相手に2人で手一杯だった」


「そうなんですか!?」


「桜は、いつの間にそんなに強くなったんだ?」


「う~~ん、そうですね‥‥‥わからないです」


「わからない?」



 自分のことなのにわからないのかよ。

 だってあんなに動けるのに、理由は不明っておかしくないか?



「そうです。何でこんなに戦えるのか、あたしもわからないです」


「そうなの?」


「はい。だけど戦っている時、今までと違って凄く調子がよかったです」


「調子がよかった?」



 調子が良かったってことは、ウォールベアーと相性が良かったってことか?



「山のモンスターと相性がいいのか?」


「それは違うと思います」


「違う?」


「そうです。あたしが調子が良くなったのは、先輩が近くにいた時です」



 俺が近くにいた時に調子が良かったって、どういうことだ?

 さっきも3体のウォールベアー相手に善戦していただろう?



「俺がいた時?」


「はい。特に先輩があたしの近くで戦っていた時、すごく力が湧いてきたんです」


「力が湧くって‥‥‥」



 そんなこと本当にあるのかよ? 俺がいるのといないので、何が違う?



「もしかして、これが愛のパワーってやつですか?」


「そんなわけ無いだろう」



 そんなことなら、悠里の愛情を一心に受ける日向はもっと強いはずだ。

 そう考えると日向が鬼のように強いのは悠里のおかげなのかもしれない。



「先輩!」


「ちょっ、待て桜!? 近づいてくるな。そして俺に抱きつくな!!」


「少しぐらいいいじゃないですか?」


「何かあってからじゃ遅いだろ? 今は周囲の警戒をしろ」



 渋々桜は俺から体を離した桜。

 そんな不満そうな目で俺を見てもダメなものはダメだ。

 怪我人もいるんだから、早くここから離れないと。



「先輩と桜は、本当に仲がいいんだな」


「由姫も見てないで助けてくれればいだろう」


「由姫ちゃんはあたしの味方ですから」



 そういえばそうだった。由姫に伝わる情報は桜に全ていく話がついてたんだっけ。



「そうだ。私と桜は仲がいいからな」


「ですよね! あたし達、とっても仲良しですから」


「仲良しね」



 確かに2人共仲がよさそうだな。むしろこの2人でグループを組めばいいのに。



「仲良しなのはいいことだけど、こんなモタモタしてたら他にモンスターがくるかもしれないだろう?」



 だが、その一言は余計だった。そもそもこの瞬間、俺達は気が抜けていた。



「何か声が聞こえます」


「声じゃない。これは、獣の鳴き声だ?」



 よく考えればわかることだ。この近くにウォールベアーが3体いる意味を。



「先輩、まずいです」


「何かがこっちに向かってくる」



 俺の危険感知スキルも告げている。もうすぐここに、とんでもなく強いモンスターが来るって。



「逃げるぞ。いつまでもここにいるとまずい」


「先輩、どうやらもう遅いようだ」


「何!?」



 森の奥から俺達を睨む影。あれは俺達も知っているモンスターだ。



「ウォールベアー?」


「いや、ただのウォールベアーじゃない」



 ウォールベアーのからだの中央に赤い石みたいなものがはめ込まれている。

 この近辺にウォールベアーが出現した原因ってもしかして‥‥‥



「このモンスターが全ての元凶って所か」



 さしずめ、ウォールベアーの親玉といったところだろう。



「ウォールベアーが麓に降りてきたのも、あのモンスターが元凶ってことですか?」


「たぶんな」



 あのウォールベアーがこのあたりに出てきた仲間を率いていたのだろう。

 そうでなければ、こんなにウォールベアーが出るはずがない。



「それなら話が早いな」


「そうです。あいつを倒せば、ウォールベアーの暴走を止められます」



 俺達は今まで数多くの敵と戦ってきた。ゴブリンジェネラルやゴブリンキング。

 ウォールベアーの強化バージョンがいたとしても変わらない。



「桜、由姫、行くぞ」


「はい!」


「任せてくれ」



 目の前に出てきたウォールベアーの強化バージョン。

 敵は強いが、負ける気がしない。



「行くぞ!!」


「「はい!!」」



 掛け声と共に強化版ウォールベアーに飛び掛る。

 こうして俺達の2回目の戦いが始まるのだった。


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