第九十五話 高級奴隷
「うむ、奴隷の数四に商人二名とその娘だな。通って良いぞ」
許可証と一緒に渡された大銀貨を素早くしまい込みながら兵士が言った。
「はい、ありがとうございます~」
愛想良くショジネアが言うと馬車は国境の門をくぐっていく。
門と言っても簡素な柱に遮断棒が掛かってるだけの代物だ。
脇に休憩所代わりの馬車が二台止まっている。
駐留する兵士は六人。
通り過ぎようと思えば簡単に出来るような検問所だが、そんな事をすれば金輪際ムルタブスで商売は出来なくなる。
ガラフデ側の道の脇には足止めを食った商人達の荷馬車が並び、ダイゴ達にあからさまに罵声を浴びせる者もいた。
「全くあの連中、前来た時と同じだったけど確かめもしなかった……にゃ」
「まぁ門番なんてそんなもんだよ。前回は皆変装してたしな」
手枷を嵌めた両腕をプラプラと振りながらぼやくニャン子にダイゴが言った。
「夕方にはセスオワに着くけどその後はどうするんだい」
御者台のショジネアがダイゴに聞いてきた。
「ちゃんとその神官に納品はしてもらうさ」
「良いのかい? 代金貰っちゃって」
「ああ構わんよ。だけどこいつらは直ぐ回収するからあんたはすぐに戻った方が良いね」
まさかに『転送』を使うと言う訳にもいかず、ましてや説明した所で理解はできないだろう。
「だろうね。どうにも空気がおかしいよ。貰うもん貰ったらさっさとずらかるよ」
ショジネアが鼻をヒクつかせながらキナ臭い顔をする。
「以後は暫くムルタブスで商売出来なくなるかもしれんぞ?」
「だろうね、でも貰えるもん貰ったら後は向こうの都合だろ? 関係ないさ」
ショジネアのこういうサバサバした所は奴隷商人特有の気質なのだろう。
「で、その神官は誰なんだ」
「ギョリ・クペルってお人さ」
ダイゴが『叡智』で検索すると保守派の神官と出てきた。
勢いを失ってた保守派が禁制の奴隷買いとはやはり復権したとみるべきか……。
途中小さな村を一つ通り越して、日が暮れかけた頃にセスオワの壮麗な街並みが見えてきた。
街中に入ってすぐにショジネアが溜息をついた。
「何だいこりゃ、街が死んでいるよ」
確かに人通りはあるものの皆一様に表情は曇り、平穏ではあるが要所要所に兵が立って周囲に目を配っている。
一行は既に日も落ち掛けているので今日は宿を取って明日神官の屋敷に行くことになった。
――銀宿『聖なる鶺鴒亭』
何時もなら商人やラモ教信者の富裕層で埋まるこの宿も国境閉鎖の余波で宿泊客はダイゴ達だけ。
「そういやあんたもダイゴっていうんだねぇ」
他に客もない食堂で夕食の豆の煮込みをつまみながらショジネアが含みがありそうに聞いてきた。
客がいないせいで奴隷であるワン子達が卓に付いて食事をしても文句を言ったり露骨な嫌悪の視線を送る者はいない。
もっとも事前に過分な宿代を支払っていたせいもある。
セスオワの料理は東大陸では一般的な豆と野菜の煮物料理。
それに麦粥と酒。
品書きには肉もあるが、商人の往来が止まっているせいか品切れだった。
「ボーガベルの新皇帝と同じって言いたいんだろ? もう何人にも言われてうんざりしてるんだよ」
「だろうね。珍しい名前だし。でも新皇帝ってまだ若いんだって話だしねぇ」
「だろ? まぁ同じ名前って話のネタには良いんだろうけどこんなオッサンじゃねぇ」
そう言った途端ワン子の片目がほんの少しだけ細くなった。
「にしてもどうしてこんなに上玉の亜人を連れているのさ。これじゃ誰が見たって亜人専門の奴隷商人か……」
「か……?」
「成金豪商だよ」
商人の中には自身の成功を誇示するように奴隷や側妾を引き連れている者もいるが、そういう者を人は影では成金豪商と呼んでいた。
「うはははは! 成金豪商か! ぴったりじゃのう!」
例によって酒を浴びるように飲んでいたソルディアナが莞爾と笑った。
「……アンタ、娘の躾には失敗したようだね」
「だから娘じゃねぇって。……まぁあれだけの戦争があったんでね、そのドサクサ紛れだよ」
ショジネアとしては何処かにこれだけの亜人が流れるルートがあると睨んだのだろう。
流石に本当の事は言えないのでダイゴは適当な言い訳をした。
「ふうん、ドサクサねぇ」
商売に鼻が利くショジネアに対しては流石にダイゴは分が悪いようで、言い訳など一発で見抜かれている素振り。
「まぁ予め言っておくが、ボーガベルの新皇帝は奴隷売買や所持に制限を掛けるらしい。商売替えを考えた方が良いぜ」
他人事のように言っているが、これはダイゴ自身の発案だった。
本音を言えば奴隷制は無くしたいところだが、現在の社会情勢に深く組み込まれている奴隷制をいきなり廃止すれば混乱と禍根を残しかねない。
そもそもこの世界の一般奴隷は納税の義務を負わない、または負えなくなった者達であり、所有者は代わりに人頭税の納税と管理が義務付けられている。
この辺りはダイゴのいた世界でも過去に似た様な奴隷制を敷いている国は多くあった。
ダイゴはまず奴隷の地位向上と解放条件の緩和を打ち出し、また新規購入と所有人数の上限に制限を設けている。
「らしいね。仲間内じゃ結構な話題になっていたよ。まぁそうなりゃ別の商売に鞍替えするけどね」
ショジネアはさもありなんと言った風に言った。
「何かやる宛てでもあるのかい?」
「ああ、ボーガベルに渡って娼館をやるつもりさ。実はもう玉も揃えてあるんだよ」
「へぇ、準備良いなぁ」
そう答えたダイゴだが、娼館にも厳しい規制が掛けてある。
これは主に雇用契約や待遇の確立と健康管理が主だ。
「こういう仕事は鼻が利かなきゃ生きていけないからね。只人族の上玉を押さえてバッフェに送ってあるのさ。でも中々審査が厳しくてねぇ」
「へぇ」
「審査が通ればこの仕事をすっぱり片付けて足を洗えるんだけどねぇ」
そう言ってショジネアは含みのある笑顔でダイゴを見た。
こいつ、もしかしたら俺が皇帝だって気付いてるのか……。
そう思いながらダイゴは、
「ああ、上手く行くと良いな」
そう答えてやった。
「だろ? 開業したら遊びに来なよ。特別奉仕させるからさぁ」
そう言って笑ったショジネアの脇でワン子達の視線が心なしか痛いのを感じながら、
「あ、ああ。そん時はヨロシク」
ダイゴは少々どもりながら答えた。
翌朝、早くに一行はギョリ・クペルの屋敷を訪れ、応接間に通された。
「おおお! これは素晴らしい! よくもまぁこの様な上玉を揃えてくれた物よ」
大兵肥満、好色を絵に描いたようなギョリ・クペル卿は汗を拭き拭き整列したワン子達を舐めまわすように見ながら褒め称えた。
全員がショジネアが用意した一枚布を折った古代ギリシャのキトンという服装に似た物を纏っている。
ワン子が昔着ていた貫頭衣とはまるで違う上等な木綿で出来た物で、上客に納める時に着せる物だ。
「時世が時世ですのでこれだけの玉、もう今後は出ないかもしれませんね」
自分は奴隷商人ではないと言っておきながらダイゴの堂にいった口上に本職のショジネアも唖然として聞いている。
「そうであろう、そうであろうなぁ」
ワン子とセネリの大きな胸をうっとりと眺め比べながらクペル卿は頷く。
「実は、さる国のさる高貴なお方からも引き合いがございまして」
「何だと! 何処のどいつだ!」
「それが、ご内密に願いたいのですが彼のボーガベル帝国新皇帝でございます」
「何と! あの成り上がり者がか! ううぬ、この様な上玉をかすめ取ろうなど好色にも程がある!」
いやお前はどうなんだ……。
心の中で突っ込みを入れつつダイゴは続けた。
「ダイゴ帝は一人につき金貨四百を出すと……」
「ええいわかった! 五百出す! 直ちに置いて立ち去るがよい!」
冷静に見れば単純な価格の釣り上げだが、目の前に並んだ美しい奴隷達を目の当たりにしたクペル卿は正確な判断力を失っていた。
「はっ、畏まりました」
家中の者が持ってきた金貨二千枚を手分けして数えたダイゴとショジネアはペコペコとお辞儀をして屋敷を出て行った。
「ふう、あんな成り上がり者に取られるのは余りにも惜しい者共よのう」
「ご主人様、これからお世話になる、ワン子と申します」
ダイゴに対する雑言を遮るようにワン子が深々と頭を下げて言った。
「ニャン子と申します……にゃ」
「にゃ?」
「申し訳ございません……国の訛りです……にゃ」
「セネリと申します」
「リセリと申します」
「「「「どうか可愛がってくださいませ、ご主人様」」」」
「むおおおおお! いいっ! 実に良い! いや、苦節三十年、やっと儂も奴隷を持てる身になったという物。これも一重にアマド様の賜物よのう」
「まぁ、その様なお方がいらっしゃるので」
「うむ、アマド様のご指導の賜物であの邪魔な改革派共は今頃牢獄で処刑を待つのみ。これからお前達にも良い思いをさせてやるので期待しておれよ」
「まぁ、実に頼もしいお方に買われました……にゃ」
「早速味見をしたい所だが儂はこれから神殿に赴かねばならん。家人に案内させる故、部屋で大人しく待って居るがいい」
「畏まりましたご主人様」
豪華な調度に囲まれたクペル卿の寝室でワン子はすぐさまダイゴに念を送った。
『クペル卿は神殿に向かい、夜までは帰らないそうです。どうやら改革派は謀反を企んだ疑いで拘束された模様です』
『分かった、ショジネアと別れたら迎えに行くからもう少し待っててくれ』
『畏まりました』
夕刻、タンガラに着いたダイゴはそこでショジネアと別れた。
別れ際にダイゴは予め宿で用意した油紙で包んだ書状をショジネアに渡した。
「これは?」
「ああ、バッフェに行ったらそいつを領主のガラノッサ候か、統制官のクリスってお方に渡しな」
「へぇ……中身は……ううん、ありがとう」
殊勝にそう言ったショジネアが馬車に乗って遠ざかるのを見送りながらソルディアナが、
「うむ、今回も我の働きに惚れ直したであろう、のう?」
そう自慢げに言った。
「お前、たーだたらふく魚喰って酒飲んでただけじゃねぇか」
「おお、そう言われるとまた腹が減って来たのう。どうじゃ? 戻る前に腹ごしらえなど」
「そんな時間無いわ。さっさと戻るぞ」
そう言うやソルディアナの腕を掴んだダイゴはすぐさまセスオワに転送した。
自分の可愛い眷属達をいつまでも好色神官の屋敷に預けておくほどダイゴは寛容では無い。
そしてやるべき事があるからだ。
ギョリ・クペル卿の屋敷。
会議が予想以上に長引き、やっと帰宅したクペル卿は焦れる気持ちを押し殺しながら馬車を降りた。
会議一辺倒主義のアマド・ファギを筆頭とする保守派の会議は大部分がアマドの独演に終始する。
しかも同じ事を何度も繰り返し言うので時間の割には中身は大した事が無いのが常だった。
だが、それに関してアマド・ファギを恨む事など保守派の中でも低地位のクペル卿にはとても出来る事では無い。
だが、今の彼にとってそんな事は些末な事だった。
屋敷には大枚をはたいて買い求めた高級奴隷が四人も待っているのだ。
橙豹族、蒼狼族、そして東大陸ではお目にかかること自体が奇跡とも言われた森人族が二人も。
アマド・ファギはそのまま艦隊を率いてガラフデに向かった。
当面は静かに過ごせるだろう。
「お帰りなさいませ、クペル様」
使用人頭の挨拶に返しもせずに、
「奴隷たちは大人しくしておったか」
そう聞いた。
だが、使用人頭は驚いた顔で、
「奴隷……でしょうか?」
と、まるで知らない事のように言った。
何を言ってるのだこいつは……。
あの場で金貨を持ってきたではないか……。
そう思いながらもクペル卿は
「ええい、今日はもう寝る。夕食は部屋に持ってこさせろ」
そう言って寝室へ向かった。
「ほっほっほ、いや、待ち遠しかったわい。さて、あの上物たちをまずはああしてこうして……」
気持ちを切り替えそう呟きながらクペル卿が寝室の入り口前の角を曲がった瞬間、
「『自白』」
「ぽあ」
突如背後に現れたダイゴが手に浮かべた紫の魔法陣をかざすと、クペル卿の顔がしまりのない表情に変わった。
「さて、ちょっと謳ってもらおうか。保守派は何を企んでる」
「ほげ、改革派と中道派を一掃してアマド様を中心にした保守派による支配体制の確立でス」
「で、ウルマイヤは一体どうしたんだ」
「あゲ、ボーガベルに行く直前に捕らえてドンギヴという商人の魔水薬を飲ませて、生き人形にして送り込みましタ」
「くそ……で今ウルマイヤは何処にいる?」
「ホヘ、タンガラ攻略の為、アマド様と軍船でガラフデに向かっていル」
「タンガラ攻略? 何でムルタブスがタンガラを攻めるんだ?」
道理で擬似生物の網に掛からないわけだ……。
「ホヒィ? ショれは聖魔兵に必要ナ魔石の供出をシダドが拒んダ為、魔石を確保するタメ」
「聖魔兵? 何だその聖魔兵って」
「聖魔へ……へ……アバ……アバババ」
「チッ、これ以上やると脳にダメージが行くな。『忘却』」
ダイゴの手の魔法陣が一瞬光った。
「ぽぺー」
更に惚けた表情のクペル卿を残してダイゴは掻き消すように消えた。
「はっ、わ、儂は一体……」
気が付いたクペル卿が辺りを見回すがそこには誰もいない。
「儂は……一体何をするつもりだったのか……どうも最近物忘れが酷いわい。早めに寝るとするか」
そう言って他の家人同様に奴隷を買った事実を消去されたクペル卿は既に誰もいない寝室へ向かって行った。
既に夜の帳の降りたセスオワの街は人通りも絶えている。
だが時折巡回の衛兵がが見回っているのでダイゴとニャン子の二人は裏路地に転送で現れた。
「じゃ、頼むよ」
「お任せあれ……ニャンニャン」
片目を瞑って招き猫のようなポーズをして忍者服姿のニャン子が言った。
「ニャンニャン?」
「あれ、忍者は皆そう言うんじゃ無いの……にゃ?」
「言わねーよ、ニンニンとか言うのも一人しか知らねぇし」
「あれぇ、おかしい……にゃ」
「とにかく頼むぞ」
そう言い残してダイゴは消え、ニャン子だけが残った。
「おかしい……にゃ。何を間違ったのか……にゃ。まぁ良いか……ニャンニャン」
ひとしきり呟いた後、ダイゴから受け取った包みを懐にしまったニャン子は街の中に消えていった。
「ムルタブスがガラフデを攻めるのですか?」
アジュナ・ボーガベルに戻ったダイゴ達の話を聞いてセイミアが驚いた口調で言った。
長年友邦国同然の関係だったガラフデをムルタブスが攻めるというのは俄かに考えられない事態だったからだ。
「ああ、聖魔兵に必要な魔石の供出をシダド国王が拒んだって言ってたが」
「何でしょう、その聖魔兵とは」
ダイゴにコーヒーを差し出しながらクフュラが聞いた。
「『叡智』も出てこないって事は未知の物だろうが魔石が必要、しかもガラフデを襲ってまでと言うのは……」
「考えられるのはゴーレムですね」
「まさか! ムルタブスがゴーレム兵を作ったというのか!?」
メアリアが身を乗り出す。
「……有り得る話。元々魔石に刻印する技術はムルタブスが発祥」
そう言ってシェアリアはワン子の首に嵌っている隷属の首輪を指した。
「ああ、ワン子の首輪にある呪紋からの発想で魔導回路を考えたのは確かだ。しかし……」
「……だからと言っておいそれと作れるゴーレムじゃない」
シェアリアの言っていることはもっともだった。
ダイゴのゴーレムは大人の握りこぶし大の魔石内部に千近くの複雑な魔法陣が刻印されている。
それを再現するのは少なくともこの世界の如何なる技術を駆使しても不可能と言えた。
「ただ、現実的にその聖魔兵と言うのが実在して、ムルタブスはそれに傾注している事は確かだ」
「そう考えるとあの時のウルマイヤさんの言動も頷けますね」
「うん、どうやらムルタブスの保守派はその聖魔兵に相当の自信があるらしい」
「で、どうするのじゃ? ガラフデの方は」
「そこだ。まず、現時点で断交状態にある以上手出しは出来ない」
「しかし、それでは無辜の民が……」
「ああ、そうだエルメリア。だからこれからシダド国王に会って話を付ける。その上で悟られないように戦力を集めておき、介入出来る態勢を作っておく。セイミア、ゴーレム兵一個連隊の準備を」
一個連隊の数は二千。
魔導輸送艦一隻で輸送可能な数である。
「畏まりましたわ」
「ご主人様、私もご一緒して宜しいでしょうか」
エルメリアが進み出た。
「へ? 何でよ」
「シダド国王を説得するのでしたら私がご一緒した方が宜しいかと」
「……それもそうだな。良いだろう、それからシェアリア、ムサシを回しておいてくれ」
「……ムサシを使うの?」
「領海なんて概念は無いからな。それに相手は艦隊だ。海賊宜しくカーペットで乗りつけてえいやーとかまどろっこしい事をやる気はない」
「……分かった」
「ううむ、では今回も出番が無いではないか」
少しむくれたようにメアリアが言った。
「そうでもない。恐らく占領部隊が国境から同時進行してくる筈だ。そっちを頼むよ」
「うむ、任せておいてくれ!」
「ご主人様、私は出ても構わぬか?」
セネリがすかさず手を挙げた。
「ああ、ただしメアリアと連携を取ってくれよ」
「分かった」
「あの、私は……」
恐る恐るリセリが聞いてきた。
「ああ、折角だ、ワン子と一緒に俺にくっついてろ。護衛騎士だろ?」
「え、で、でも……」
周囲を見回すとセネリやワン子が温かい目で見ている。
「分かりました。お供させて頂きます」
「おし、まずはシダド国王のとこに行くぞ」
「はいっ」
出されたコーヒーを飲み干し、茶杯をクフュラに預けると、エルメリア、ワン子そしてリセリがダイゴに縋りつく。
「いってらっしゃいませ~」
メルシャの声に送られ、ダイゴ達の姿は淡く掻き消えていった。





