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前職はトラック運転手でしたが今は神の代行者をやってます ~転生志願者を避けて自分が異世界転移し、神の代役を務める羽目になったトラック運転手の無双戦記~  作者: Ineji
第六章 センデニオ激闘編

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第七十七話 蒼い太陽

 再びソルディアナの連撃がダイゴを襲う。

 だがその剣は最早ダイゴにかすりもせず、虚しく空を切るばかりだ。


「お、おのれ!」


「どうしたどうしたソルディアナ! 余裕無くなってんぞ!」


 ダイゴが笑いながら煽る。


 竜人将達も呆気なくメアリアとセネリに討ち取られ、三人は遠巻きにこちらを見物していた。


 それが益々ソルディアナを苛つかせる。


「もうよい! 全て焼き尽くしてくれるわ!」


 間合いを取ったソルディアナが剣を投げ捨てると、その身体が光を放ち、頭上に巨大な黒い竜が出現した。


 周囲にいた帝国兵達が恐怖の悲鳴をあげる。


 ダイゴはそれでも余裕の表情だ。


「まぁ、そうなるよなぁ」


『いくら貴様が異能の能力を持っていてもこの圧倒的体格差はいかんともし難いだろう』


 ダイゴだけでなく、恐怖に怯える帝国兵たちの脳裏にもその声は響き、更に兵たちの恐怖を煽り立てる。


「まぁ確かにそんな馬鹿デカくはなれんが俺としてはその姿の方がやり易いんだ」


 ダイゴは涼しい顔で応えた。


『ふん、もう一度だけ聞こう。我のモノにならぬか? その能力、ここで失うのは実に惜しい』


「くどいな。この先の未来はお前が負けるしかないんだよ」


『……ふん、見どころが有るとは思っていたがやはり人とはそこが限界か……』


「そうかなぁ」


『よかろう、神の代行者たる我の力を思い知るがよい』


「その言葉、そっくりそのまま返してやるわ」


『ふん、馬鹿な事を。この竜息を受けてその余裕が保てるか!?』


 そうダイゴに念を送った黒竜の口が大きく開いた。


 と、そこにいたダイゴの姿が消えた。


『ぬぅ!?』


「こっちだ、よく狙って撃てよ」


 その刹那声のする方向に振り向きざま黒竜がから灼熱の火球が撃ち出され、ダイゴに直撃し、大爆発を起こした。


 付近にいた大勢の帝国兵が巻き込まれ、消滅していく。


『ふっ、骨すら残るま……』


「残念でした」


 黒竜の動きが止まる。


 爆炎の向こう側にダイゴが何時の間にか移動していた。


『おのれ!』


 黒竜は再び竜息を吐こうと口を開ける。


「本気で行くぞ!」


 そう言ったダイゴが消えた。


 と次の瞬間には黒竜の鼻先に現れると、そのまま両手に黄色い魔法陣を展開させて叫んだ。


「『雷撃大王エレキサンダー』!!」


 ドドォン!!


 黒竜の身体を無数の稲妻が覆う。

 だが、


『馬鹿め、魔法耐性のある我に効くものか!』


「ならこれはどうだ! 『遊星爆撃メテオストライクス』!!」


 黒竜の頭上に赤と紫の二つの魔法陣が現れ、そこから湧き出した無数の燃え盛る隕石が黒竜に直撃する。


 ドドドドドドン!!!


 しかしそれもダメージを与えてるようには見えなかった。


『無駄だと言っておるだろう!』


「そうかい、そんじゃこれなら! 『黒昏流星群ブラックスター・オブリヴィオン』!!!!」


 ダイゴの背後に展開された六つの黒い魔法陣から無数の暗黒弾が打ち出された。


『!』


 それは黒竜の身体に触れるとその部分を消滅させていく。


 だが、みるみる内に欠損された部分が復元され、すぐに元通りになった。


「ふうん、成程ね。これが自己再生か」


『分かったか? 貴様が我に勝てん訳が?』


「はぁ?」


『貴様がどの様な攻撃をしようが我は決して滅ぼせぬと言う事だ』


「そうかい、そこまで自信たっぷりに決してなんて言って後悔するなよ」


『後悔するのは神の代行者に歯向かった貴様だ!』


 そう言って黒竜は再び竜息を吐く。


 だが直撃の瞬間ダイゴは消え、竜息弾は後方の帝国兵に当たり跡形もなく吹き飛ばした。


『何処だ! 何処へ逃げた!』


「逃げる訳ないだろ。こいつを連れて来たんだ」


 少し離れた場所にダイゴがエルメリアを伴って立っていた。


『愚かな! その女子おなご一人如きの加勢で何が出来るというのじゃ!』


「こう見えてもこいつ色々できるんだ。やって見せてあげな」


「畏まりましたわ。その前にソルディアナさん、そのお姿もとても可愛らしいですわ」


 エルメリアはニッコリ微笑んで言った。


『な……』


 余りの予想外の言葉に黒竜は絶句した。


 畏怖の対象でしかない我を……可愛らしいだと……。


 もはや黒竜の怒りは頂点に達していた。


「それでは謹んでお相手させて頂きます」


 エルメリアはペコリとお辞儀をする。


『ふざけおって!』


 黒竜が再び口を開き竜息弾を生成し始める。


「エルメリア・ボーガベルが命ず! 顕現せよ! サイクロプス!」


 そう叫んだエルメリアが胸元から取り出した紅い魔石を投げた。


 魔石は空中で光を放ち忽ち全高二十六メルテの紅い一つ目巨人が現れる。


『ぬうっ!? それは!?』


 そう念を送ったと同時に黒竜は竜息弾を吐いた。


 ダイゴ達の前に降り立ったサイクロプスは腕を合わせてガード態勢を取り、竜息弾を弾く。

 弾かれた竜息弾は退避していた帝国兵達に直撃した。


「お前の身体と同じだよ」


 ダイゴがそう言うと指でエルメリアに合図を送る。


『何!?』


「サイクロプス! ギガトンパンチ!!」


 エルメリアの命令でサイクロプスの右腕が紫色に光るや音速に近い速度で飛び出し、黒竜に直撃して爆発する。


「グ? ッガアアアッ!!」


 たまらず黒竜が叫んだ。


 サイクロプスの消失した腕が魔素の光と共に再生された。


「サイクロプス! お腹から怪光線!!」


 サイクロプスは両腕を直角に曲げたポーズで腹部のそれらしい穴から紫色の光線を発射する。


「ギャアアオオオオンン!」


 照射を受けた黒竜はたまらず雄叫びを上げてのたうち回る。


「良いねぇ! 怪獣映画っぽくなってきたじゃねぇか!」


 ダイゴの少年の頃は実写、アニメを問わず大小の様々なヒーローが沢山いた時代だった。

 夕方、学校や遊びから戻ってきて夕食までのひと時は殆どのテレビ局がそれらの再放送を毎日流していた。


 お茶の間にヒーローや巨大ロボが溢れていた時代。


 ダイゴもそんな少年時代を過ごした一人だ。

 歳を重ねるごとにそれらのヒーロー達は心の奥底にしまわれていたが、異世界に転移したことによって心の基盤として蘇っていた。


 そう、浪漫心として。


 そんな浪漫心の結晶がサイクロプスやゴーレム達なのだ。


 黒竜が大地に倒れるのと同時にサイクロプスも消えた。

 活動限界の三ミルテが過ぎたのだ。


「どうだ? 結構堪えたろ?」


『ふん! 少しも堪えんわ!』


 立ち上がった黒竜が熱線状の竜息波で辺り一帯を薙ぎ払う。

 一帯に爆炎の帯が走り、やはり帝国兵が巻き込まれていく。


 だがダイゴを飲み込もうとした竜息波はダイゴに弾かれ、あさっての方向に消えた。


 竜息を……弾くだと……。


 最早黒竜にはそれを理解も説明もつかなかった。

 

 先程の紅い巨大な魔導人形はまだしも何故一介の只人族に過ぎないダイゴに竜息が全く通じないのじゃ……。


『貴様……貴様は一体……』


「出し惜しみはしないぞ。『ムサシ』!」


 黒竜の問いには答えずにダイゴが手を上げて叫ぶと後方の雲海の中から巨大な影が現れた。


 陽の光を受けて輝く白亜の巨艦。


 アジュナ・ボーガベルの実に倍以上の全長三百五十メルテ、全幅百二十メルテ、全高八十メルテ。

 先端にはアジュナボーガベルと同じく下部に指揮所があるがその上には思わせぶりな細長い三角帽を付けた様な形になっている。


 上部甲板は航空母艦を思わせる平坦な造りになっており、中央部分に旧帝国海軍戦艦大和型の艦橋を更に拡大させたうえで滑らかにしたような文字通り白亜の城を思わせる艦橋構造物が威風を放つ。


 正面から見ると八角形の船体の斜めの部分に一面前部三基、後部二基の三連装魔導主砲計二十基が並び、見る者を威圧する。


 横部には古式ゆかしい前弩級戦艦にも似た左右計四十門以上の副砲群が威容を誇り、下部にも同様の収納型副砲及び爆弾槽を備える。


 それはまさに戦力の象徴、暴力の具現化、武力の結晶。


『な……何だあれは……』


 流石の黒竜も自分よりも遥かに巨大な物体に驚きの念を隠せない。


「俺の取って置き。魔導戦艦ムサシだ」


 設計担当のシェアリアに名前をせがまれ、ダイゴの頭にまず浮かんだのは有名な大戦艦の名前だった。

 だがそちらは宇宙に行ったり何度も実写映画の主人公になったりしている超有名艦だ。


 だが二番艦の方は後から作られたにも関わらず、後の世の扱いは今一つだった。

 それじゃぁという事でこの名前になった。


「痛いのをお見舞いしてやる。耐えて見せろよ」


 シェアリアに駄目出しされるか心配だったが、潤んだ目で「……素敵」って言ってたから、まぁオーケーだったな……。


 そんな回想をしつつダイゴはシェアリアに指令を出す。


『シェアリア、上手くやれよ』


『……了解』


 ムサシの戦闘艦橋。


 そこの四つの座席に、シェアリア、セイミア、クフュラ、メルシャの四人がいた。


 擬似人間が操作する他の魔導船と違い、魔導戦艦ムサシはこの四人で操艦する。


「……ご主人様からの許可が下りた。前部主砲全門発射用意。目標、前方の黒竜」


「でも~まだ主砲の発射試験してませんよ~」


 操縦席に座るメルシャが言った。


「……発射試験はぶっつけ本番でやる物……らしい」


 事前に発射実験をしたいと言ったシェアリアにダイゴはそう力説していた。


「了解、各主砲、魔導回路起動。伝導回路と接続」


 それを受けて艦内制御担当席のクフュラが発射準備に入る。


「各主砲伝導回路接続完了」


 ムサシの船体が巨大なゴーレムなのは勿論だが、各砲塔もそれ自体が独立したゴーレムになっている。

 前部十二基の砲塔型ゴーレムが一斉に起動し、各々黒竜に照準を合わせていく。


「……各砲魔力装填開始」


 艦長席のシェアリアの前にある二つの半球型の魔石に手を当てた。

 ここに注入された魔力が増幅され各砲塔に伝達される。


 シェアリアの魔力注入を受け、魔石が鈍く光る。


「各砲塔魔力圧力臨界!」


「照準誤差零、全部揃いましたわ!」


 各砲塔ゴーレムからの念を受けて戦闘指揮席のセイミアが叫ぶ。


「『炎砲フレイムキャノンぇーっ!」


 シェアリアが叫ぶと前部十二基三十六門の主砲から一斉に炎弾が放たれ、黒竜目掛けて吸い込まれていく。


 ドォドォドォドォドォドォドォドォドォドォォォォン!!!!


「ガアアアアアア!!!」


 全ての炎弾が爆発し黒竜は爆炎に飲み込まれて吹き飛ばされ、濛々とした煙と焦げた臭いを纏いながら地べたに這い落ちた。


「グ……グウウウ……」


 唸りをあげ回復を試みるが明らかに当初よりも回復の速度は落ちている。


「相当タフだったがどうやらここまでの様だな」


「お……おのれ……おの……れ……、我に……神の……代行者たる竜に……このような……」


「まだ言うかい。ならお前さんの立場をお前さん自身が知るんだな。エルメリア」


「畏まりました。ソルディアナさん、御覚悟を」


 そう言うとエルメリアは胸の谷間から黒い魔水晶を取り出した。


「エルメリア・ボーガベルが命ず! 顕現せよ! 暴爆龍・黒鋼くろがね!」


 エルメリアが黒水晶を投げるとそれは回転しながら上空まで飛び上がり、眩い光を放つ。


『こ……これは!?』


 先程の紅い巨人もそうだったが、黒竜はそれが自身の出現とほぼ同じと言う事に驚いていた。


 ダイゴがさっき言った。


「お前の身体と同じだ」


 まさか……あ奴は知っているのか……だが何故……。


 竜族の秘密。


 それは只人族などが知りようも無い神の秘儀だ。

 だがダイゴがそれを再現している事に黒竜は驚きを禁じ得なかった。


 だが、次の瞬間に巨大の光の塊から湧き出て来たモノに黒竜の思考はそこで停止してしまった。

 現れたのは三つの首を持った巨大かつ奇怪な漆黒の生物。

 全長三百メルテ以上と実に黒竜の四倍近い大きさ。

 全身を針のように刺々しい鱗が覆い、脈動するように蠢いている。

 蛇のように長く後ろに黒い炎と見まごうような鬣をもつ首に禍々しい顔が三つ、怒りに燃える紅い目で黒竜を舐り見た。


「…………」


 黒竜は絶句していた。

 この様な物は同族にいない、いや、全く知らない。


 そもそもこれは竜などではない。

 まるで異界の怪物にしか思えなかった。


 これを……まさか奴が……ならば……奴こそが……。


「滅殺せよ! 『負の滅光(デ・バスター)』!!」


 大きく開いた三つの首から紫の魔法陣が展開され、吐き出された黒い光が黒竜に直撃する。


「ガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」


 黒い光を放ち終えた凶悪な暗黒龍はふっと掻き消すように消えた。


「ガ……ガアア……」


 濛々たる黒煙に包まれ、全身がズダボロになりながらまだ黒竜は辛うじて生きていた。


「お、必要以上の生命力、いや自己再生能力か」


 ダイゴが感心した。


『グ……グゥゥ……お……お前は……お前は一体何なのだぁ!』


 黒竜の悲痛な叫びの念がダイゴの頭に響く。


「本家、神の代行者」


『ば……馬鹿な……か……神の代行者は……我々竜族のはずだ……そんな……そんな馬鹿なぁ!』


「お前とここでラーメン屋の暖簾分けみたいな話をする気は無い。こいつで終いだ」


「ガアアアアアアア!!」


 黒竜が残る力を振り絞って竜息を吐こうとする。



 ダイゴと黒竜の壮絶な戦場となった帝国陣地にはモルトーンだけが残されていた。


 目前の戦いに自軍の兵達が次々と巻き込まれる様を見て、もはや誰も血塗れの展望指揮所のファシナの事を構っている余裕など無く、辺りの帝国兵はおろかモルトーンの乗員たちも切り離した馬に乗り逃げて行った。


 だが、大半はダイゴとの戦いで黒竜が放った竜息の巻き添えになっていった。

 モルトーンが残っていたのは奇跡のようなものだ。


 独り残されたファシナは呆然とダイゴが黒竜を圧倒する様を見ていた。


 数々の魔法に紅い巨人。

 そして空を飛ぶ巨大な火を吐く船に黒竜を遥かに超える巨大な生物。

 それらに伝説の竜が為すすべなく圧倒されている。


 こんな……こんな相手に……竜すら圧倒する相手に帝国はどう勝てと言うのだ……。


 勝てる訳が無い……。


「ク……クハ……クハハ……クハハハ……」


 狂気を含んだ笑いがファシナから漏れた。


 だから……こうなる事が分っていたからグラセノフは早々にダイゴに下ったのか……。


 結局……グラセノフには……ビンゲリア家には勝てなんだ……。


 何だったのだ……今までの……努力は……苦労は……。


 そんな物は目の前の戦いに……地の竜すら圧倒するあのダイゴというバケモノには何の役にも立たないではないか……。


 馬鹿馬鹿しい……。


 全く馬鹿馬鹿しい……。


「クハハハハハハ……クハハハハハハハハ……アハハハハハハハハ……」


 壊れたファシナの笑い声だけがモルトーンから悲しく響いていた。



「禁呪解放! 『蒼太陽ソルブルゥ)』!!!」


 両手を大きく広げ今まで見せたことの無い蒼白色の魔法陣を展開させたダイゴがそう言った途端、


『ええええええええ!?』


 とムサシ上のシェアリアの念が飛び込んできたがダイゴは構わず続ける。



 黒竜のいる場所に同じ様な蒼白色の巨大なバームクーヘンの様な厚みを持った立体魔法陣が浮かんだ。

 そして無数の蒼白い立体型魔法陣が次々と黒竜を包んでいき、最後は完全に黒竜を取り囲んで球体のようになった。


 同時にダイゴの目前に展開した複数の魔法陣がせり上がり、あたかも大きなボタン状になる。


「爆縮!!!!!」


 ダイゴはその魔法陣のボタンを拳で殴り押した。


 キュボッ!!!


 その瞬間、黒竜を包み込んだ魔法陣が収縮すると、直後にまともに見れば目が潰れそうなまばゆい閃光を放つ小型の太陽と化し、周辺の大地が一瞬で溶解し蒸発していく。


 モルトーンに乗っていたファシナと周辺から逃げようとしていた帝国第三軍の兵士達もその光に飲まれ何を思う間もなく消えていった。


 周囲で水蒸気爆発がすさまじい勢いで起こり轟音と爆風が荒れ狂う。


「ガッ……ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


あらゆる生命の生存を許さないようなその太陽の中心部で、驚くべき事に黒竜は凄まじい高熱に晒されながらも懸命に身体を再生させ続けていた。


そんな! 我が! 大地の守護者であり! 神の代行者たる我が! 負けるのか!? 死ぬのか!? 死ぬ!? 死!? 死……。


だが、再生速度に限界が来たのか徐々に身体が焼き尽くされていく。


『ひあああああああああああぁぁぁぁ…………』


黒竜の放出した断末魔の念がブツリと切れ掛けた瞬間、輝く太陽はふっと掻き消すように消滅した。

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