第百十六話 帰還
アロバ王国王都カロルデ。
シュルド城脇に聳えるベグンヘルオ大寺院に於いてアロバ王国第一王女にして神託の勇者、コルナ・シオロ・リ・アロバの葬儀が執り行われていた。
神託の勇者コルナが海で消息を絶ったと言う報せはアロバの国民を大いに悲しませた。
第一王女、そして新たな神託の勇者となったセソワが葬儀の場において語った弔辞が参列した諸侯や剣士達の心を打つ。
「皆さん、神託の勇者であり我が最愛の姉、コルナは魔王討伐の志半ばで倒れました。我が姉コルナは勇敢であり、慈愛に溢れた正に勇者に相応しい人でした。私はその敬愛すべき姉コルナの死が何よりも辛く、悲しく、この胸が張り裂けそうな思いです。しかし、悲しんではいられません。魔王の魔の手はこの西大陸まで及んでいました。私は新たな勇者として起ち、我が姉コルナの遺志を継いで必ずや魔王を討ち果たして見せます」
万雷の拍手と歓声が沸き上がる。
勇者の鎧、そして『奇蹟的に流れ着いた』聖剣エネゲイルを携えたセソワが手を挙げて応える。
「ヴヴヴゥゥゥ……ゴルナザマァ……」
コルナ付き護衛剣士隊の剣士ボンギ・アンボが顔をグチャグチャにして泣いている。
「おい、ボンギ、いい加減泣き止まんか……コルナ様は……」
そこで隊長のカティヌ・フルカは言葉を切った。
数日前に突如悲しみに暮れる剣士隊の前に現れた獣人の女……。
あの獣人の女が差し出した奇妙な魔石から聞こえたのは確かにコルナ様のお声だ……。
声が語った話は俄に信じがたかったが……。
思わずカティヌは腰の剣に手を添える。
「魔王を討ち果たす……のぅ」
そう自嘲気味に呟いたのは新たな勇者の叙勲を終え、壇上のセソワを脇でパナポス国王と一緒に見ていたクンゾォ大司教だった。
「そんなものが本当にいるのやら……」
「クンゾォ……コルナは確かに死んだのであろうな?」
「今更だな。配下の船を六隻も差し向けたのだぞ? 生きている訳があるまい」
「だが一隻も戻らず、確認も取れなかったそうでは無いか」
「あの後大時化があったらしいからな。まぁそれならコルナ様の乗った船も無事では済むまいよ」
「これで……これで良いのだな! アロバは安泰なのだな?」
「勿論だとも。大王様がご所望なのは勇者であるセソワ様であってあの様な粗暴なじゃじゃ馬では無い」
「き、貴様! コルナも我が娘だぞ!」
「ふん、常々貴様も溢しておったでは無いか。やれ行儀がなっとらんだのなんのと」
「し、しかし!」
「全ては大王様のご意向だ。お主も重々承知しておるから事に及んだのであろうが」
「くっ……」
当時ガーグナタの一家臣であったシオロ・アロバが西部の山岳地帯に広がる勢力を打ち倒し、当時のガーグナタ王に褒美としてその土地の支配権を賜ったのがアロバ王国の真実だ。
以来延々とアロバはガーグナタの属国として扱われていた。
毎年多額の金品や農作物を献上し、尖兵として剣士を近隣の敵対国に派遣する。
ガーグナタの総本山より派遣されてきたクンゾォ大司教はいわばガーグナタのアロバ総督であり、また犯罪組織ヒディガの首領として表裏でアロバを支配してきた。
「陛下! 一大事に御座います!」
血相を変えた兵士が脇に飛び込んできた。
「何だ、騒々しい」
「そ、それが……コルナ様がご帰還なされました!」
「何じゃと!」
「何だと!」
「何ですって!」
パナポスとクンゾォのみならずセソワまで驚愕の声を上げ、場内は静まり返った。
「あ……」
セソワの視線の先、大寺院正面の入口辺りが何やらざわついている。
やがて人垣が割れ、何やら大きな物を携えた一行がやって来た。
「コルナ……お姉様……」
先頭を威風堂々と歩くのはセソワと同じ純白の軽装鎧を着け、背中に聖剣エネゲイルを差した紛う事無き勇者コルナ・シオロ・リ・アロバその人だった。
「い、生きていただと……」
「な、何だアレは……」
パナポスの問いには答えず、クンゾォはコルナの後に続く奇妙な物を見ていた。
前にワン子、後ろにニャン子が担ぐ木の棒に竹のような物で編んだ籠が下げられていた。
籠の中にはどうやら鎖でグルグル巻きにされた人が入っている。
その様は江戸時代の囚人籠にそっくりだった。
その脇をシェアリアとウルマイヤが固め、コルナの後にダイゴが続く。
「国王陛下! 勇者コルナ、見事魔王を討ち、これを捕らえて参りました!」
「「「なっ!」」」」
パナポス、クンゾォ、セソワが同時に同じ声を出した。
「ま……魔王を……捕らえただと?」
「はいっ! 勢いは良かったですが大した奴ではありませんでした!」
「な……は……これは……海で死んだのではなかったのか?」
「いえ、この通りピンピンしています!」
「コ、コルナ様……ギシャ……いえブニオンは如何致したので? それにその者たちは……」
「クンゾォ大司教、ブニオンはブルゴシンでお金を全部持って消えました。この者達はその時に代わりの従者にした者達です」
「そんな……馬鹿な……」
ブニオンことギシャム・ジントはコルナを追撃してオラシャントまで行ったと報告が来ている。
「それでその中の者が魔王なのか?」
「はいっ!」
「み、見せてみよ」
「はいっ!」
コルナが合図するとダイゴが物差しを抜いて籠を斬りつけた。
籠が裂けて中の人物がズルリと転がり出る。
全身を呪符が付いた鎖に巻かれてはいるが黒く光沢を放つ外套に身を包み、肩には魔獣の牙らしい物が付いた装飾で飾られている。
その中に素顔なのか仮面なのか分からないが銀色のおぞましい顔が見え隠れしている。
「うっ……」
余りの醜悪さにセソワは口元を押さえ顔を背けた。
「ぶごおっ! ぶごっ! ぶごごごおおおっ!」」
魔王は何か言おうとくぐもった、豚のような声を上げている。
「此奴……喋れぬのか?」
「いえ、この結界鎖に縛ってあるせいです」
「な、ならばそれを解いて見せよ」
「お言葉ですがこれを解くと魔王は強大な力を取り戻してしまいます」
「それでは此奴が真に魔王かどうか分からぬでは無いか!」
「国王陛下! 陛下はこのコルナが討ち取った魔王が偽物だと仰るのですか?」
「そ、そうでは無い! だがやはり確かめねばならぬだろうが」
「国王陛下、私はお姉様のお言葉を信じますわ」
セソワが壇から降りてきた。
「セソワ……」
コルナはセソワを悲しげに見つめた。
「お姉様……お帰りなさいませ、無事のご帰還何よりで御座います」
だがにこやかに、そして心底嬉しそうに微笑むセソワはコルナの知るセソワだ。
だが、その姿は普段のセソワには縁のない、コルナと同じアロバ様式の戦闘礼装に勇者の鎧を身に纏っている。
「セソワ……それは……」
「勿論、新たな勇者としてお姉様の仇を討てとの神託が下りましたわ。そして……」
そう言った瞬間セソワは背中のエネゲイルを抜くや瞬息の突きを『魔王』に打ち込んだ。
「ぶげっ!」
剣は『魔王』の銀の顔面に突き刺さる。
「魔王討ち取ったり……」
セソワが会心の笑みを漏らす。
魔王の顔の奇怪な面が割れ、白目を向いたギシャムの顔が現れた。
「こ、これは……」
「ギシャ……ブニオンではないか! これは一体どういう事だコルナ!」
「父上! セソワ! クンゾォ大司教! ボクはこのブニオンことヒディガの幹部ギシャムから皆聞いたよ! 全部ボクを殺そうとした父上達の企みだって!」
その言葉に会場の諸侯や剣士達がざわめく。
「な、何を言いだす! それよりもやはりそ奴は魔王では無いではないか! それはどう説明するのだ!」
「確かにブニオンは魔王じゃない。でもボクはちゃんと『魔王』を連れてきたよ」
「な、何だと!? 何処にその様な者がいるのだ?」
「どいーっす。魔王ですが、何か?」
手を挙げ、一歩前へ出ながらそう言ったのはダイゴだ。
「な、何だ貴様?」
「だからぁ、魔王だって言ってるだろ?」
大袈裟にヤレヤレといった仕草をする。
「き、貴様ふざけるのも大概にしろ! 仮にも儂はこのアロバの国王だ、その儂に向かってその態度は何だ!」
「あん? それを言うなら俺だって一国の皇帝だ。別に間違っちゃあいねぇだろ?」
「こ、この下郎めが!」
「父上、本当だよ。この人は東大陸のボーガベル帝国皇帝ダイゴ・マキシマ様だよ」
「ボーガベル? ダイゴ? なんだそれは!」
「あんだよ、知らねぇのかよ。お前らアロバは俺の命を奪いにこのコルナを刺客として送り込んできた。その御礼に来たんだよ」
「な!? 何の話だ! 儂はその様なことを命じてはおらんぞ!」
「あんたらが講談師の与太話をコルナ抹殺の良いダシに使ったのと同じ事だ。まさか本当に東大陸まで行くとは思ってなかったんだろうがな」
「で、では……船で行方不明というのは……」
「あれも俺のでっち上げだ。そうすりゃあんた達が舞い上がってこの場を設けると思ってな。案の定だ」
「ぬうう、聞いておれば言いたい放題ベラベラと! 証はあるのか! 我々がコルナ様を謀ったと言う証は!」
顔を青くしたクンゾォ大司教が怒鳴る。
「ふん、悪人の御託は何処の世界も変わらんようだな。ほれ」
ダイゴが脇で倒れておるギシャムの死体に手を向ける。
紫の魔法陣が展開し、たちまちギシャムが息を吹き返した。
「何だと!」
「あ、ガ、ヒィィィッ! も、もうやめて! 殺さないでぇ! 生き返らせないでぇぇ!」
火傷もすっかり完治したギシャムであったが、髪は全て真っ白になり、恐怖に顔を歪ませ全身に汗を掻いているブルブルと震えている。
「なら、国王陛下やお前の親分であるヒディガ首領クンゾォ大司教の前で真実を話な」
ヒディガ首領クンゾォ大司教。
その言葉に場内が大きくざわめく。
「な、う、嘘だ! デタラメだ! ギシャム……いやブニオン! 貴様!」
「あ、あうう……そ、それだけは……」
「何だ、まだ死に足りないのか?」
ダイゴの言葉にギシャムの全身が更にガタガタと震える。
「ばびぃいいいいいいい! はははなちまちゅうっ! コルナ様を偽の神託で勇者に仕立てて亡き者にしてセソワ様が新たな第一王女と勇者になるように図ったのは国王陛下とクンゾォ大司教様でしゅう! 全てはガーグナタの意向でしゅぅぅぅぅっ!」
「ギシャム! 黙れ! 黙らんか!」
「……」
狼狽え、がなり立てる大司教とは対照的に国王は俯いて押し黙ったままだ。
「神託は本物で有り絶対である! ええい、パナポス! 何を黙っておる! この者達を取り押さえさせろ!」
「……剣士達よ、この者共を取り押さえよ!」
絞り出すようなパナポスの言葉に剣士達が抜剣してダイゴ達を取り囲む。
「父上……どうして……」
国王はコルナの問いに答えられない。
ワン子とニャン子が得物を抜き、シェアリアとウルマイヤが魔法陣を展開する。
と、
「コルナ様!」
剣士の一団が躍り出てコルナを護るように取り囲んだ。
カティヌ・フルカ達コルナ付き護衛剣士隊の面々だ。
「カティヌ隊長!」
「我々の使命は今もコルナ様を御守りすることなれば!」
「……有難う隊長!」
「ゴルナざまぁ! いぎでおられでぶれじいでずぅ!」
「ポ、ポンギ、有難う。鼻水拭こ?」
相変わらず涙と鼻水でグチャグチャのポンギにコルナが困った顔を見せた。
「ぬうう、早く! 早く取り押さえんか!」
激高するクンゾォの声が響く。
その声に押されるように剣士達が動いた。
「しゃあねぇ、皆、殺すなよ」
「畏まりました」
「畏まりました……にゃ」
「……分かった」
「……かか畏まりましたぁ!」
コルナを除く眷属たちの返事を合図に戦闘が始まった。
「皆! コルナ様に指一本触れさせるな!」
「応!」
押し寄せる剣士達に率先してワン子達が前に出る。
「はぐっ!」
「ぐおっ!」
蹴りと得物の柄での打撃で次々と剣士達がその場に崩れ落ちていく。
「こ、この者たちは……一体」
カティヌ隊長は呆然と同じ剣士達が倒れていくのを見ていた。
『アンタ達の姫様は無事……にゃ。もしアンタ達に姫様と……この国を想う気持ちがあるのなら……』
そう言った獣人の女が精鋭たるアロバの剣士をまるっきり子供扱いにしている。
「ボーガベル……その皇帝……ダイゴ・マキシマ……姫様の……」
その視線はコルナの後ろで腕を組んでる黒衣の男に注がれていた。
「えええい! 何をやっておるのだ! 殺せ! 殺しても構わん!」
顔面を赤くしたクンゾォ大司教が口角泡を飛ばしてがなる。
「おいおい、聖職者が随分と物騒だな。自分は犯罪組織の長でございと証明してるようなもんだぜ」
呆れたようなダイゴの声が飛ぶ。
「やかましい!」
「ご主人様……いいかな?」
剣士に護られるように国王たちの元に下がったセソワを見据えたままコルナが口を開いた。
「ああ、そろそろいいだろう。決着を付けてこい」
既に半数近くの剣士達が戦闘不能になっている。
カティヌ隊長達護衛剣士隊にも手負いが出てるがウルマイヤがすぐに回復魔法を掛けて治療していた。
「うん。カティヌ隊長、道を開けて」
「コ、コルナ様、何を……」
「父上とセソワ……決着を付けてくるよ」
「お、お待ちを! 国王陛下とセソワ様は!」
いくら命を狙ったとはいえ、国王と王女をコルナが手を掛けるなど、今もなおアロバの剣士たるカティヌには認められない。
「大丈夫……ボクを信じて」
そう言ってコルナがカティヌに向けた顔は、今まで見せた事のない悲しみを称えた微笑だった。
カティヌはコルナの背負った大きく重い悲しみと決意を悟った。
「……分かりました。外方護衛陣!」
カティヌ隊長が声を上げ、護衛剣士隊の面々が剣を構えて他の剣士を威嚇する。
周りの剣士達も同じ釜の飯を食った仲間と、何よりも第一王女であるコルナに対し、構えはするものの後ずさって道を開けていく。
そうして出来た道をコルナはセソワの元へ歩を進めた。
「な、何をしておる! そ奴は偽物だ! 早く殺して……」
「クンゾォ大司教様……あれはまごう事なき我が姉コルナですわ」
セソワの視線は歩いてくるコルナを見つめたまま。
「セ、セソワ様……何を……」
「でもご安心を。姉は私が討ち取って見せますわ」
その口元には若干の笑みが浮かぶ。
「セ、セソワ! お前は!?」
パナポス国王の驚きの声にも全くセソワは動じない。
「それが真の神託の勇者たる私の使命」
そう言い残しセソワもツカツカとコルナの方に歩いてく。
二人が対峙した所を中心に大きな輪ができた。
カティヌ隊長も、他の剣士達も神妙な面持ちで二人の勇者を見つめている。
「剣闘礼!」
カティヌの声に護衛剣士もそうでない剣士も一斉に剣を眼前にかざした。
剣闘礼は古来より剣士に伝わる決闘の作法である。
「な、なんだ!? 何をしている!」
「剣闘礼は剣士の誇りだ。何者も介入せず、何者をも介入させず。例えガーグナタであってもな」
「き、貴様……」
クンゾォがパナポスを睨むがパナポスの視線は相対する二人の娘に注がれたまま。
「……セソワ……やっぱりセソワも……」
「その通りですわ、お姉様」
「何でさ! 何でボクを!」
「私とてアロバの王家、勇者の末に生まれた者。ならば勇者足らんとするのは当然ではないですか」
「そんな! 言ったじゃないか! ボクは勇者の地位なんて要らない! セソワが望むなら喜んで譲ったのに!」
「お姉様は何もお分かりになってません」
セソワは首を振った。
「? な、何を……」
「お姉様がそう言えるのはお姉様が『勇者になる資格』を持つ唯一の者だからですわ。それを持たない私はお姉様が生きていらっしゃる限り勇者にはなれません」
「そんな……だからって」
「そう、だからせめて勇者らしく魔王討伐の旅で死んで頂こうと手配したのですが、よもや魔王に誑し込まれるとは……」
セソワは後方で腕を組んでこちらを見ているダイゴを睨んだ。
普段コルナには見せた事のない、怒りと憎しみに満ちた目だ。
「ダイゴは魔王なんかじゃ無いしボクは誑し込まれてなんかいない!」
「……お姉様、私は今でもお姉様を敬愛していますわ。でも、それと勇者は別なのです。だからお姉様、魔王の手に堕ちたお姉様を討ち、魔王も討って私が唯一の勇者となりますわ」
コルナの目にはセソワも又神託の勇者という闇に囚われているのがはっきりと見えた。
それは最早蔦や棘等では無く、セソワ自体の闇と化していた。
「セソワ……ボクはセソワと戦いたくなんか無い」
「お姉様、情けない事を仰らないで下さいまし。それは私が憧れた勇者コルナの言葉では御座いませんわ」
「……」
コルナは黙って背中のエネゲイルを抜いた。
「それでこそお姉様。このアロバに勇者は二人も必要ありません。お覚悟を」
セソワもエネゲイルを構える。
「セソワは間違っている。ボクはもう神託の勇者……アロバの勇者じゃ無いよ」
「何度も言わせないでくださいまし、お姉様がそう仰っても……」
「そうじゃないよ、セソワ。今のボクはダイゴ……ううん、ご主人様の眷属なんだ」
「ご主人様? 眷属? 何の事ですの?」
「偽の神託に踊らされていた勇者気取りの哀れな王女コルナは、ご主人様に戦いを挑んで敗れたんだ……そして……今のボクは……」
そこでセソワは漸く眼前の姉が何か違っていることに気が付いた。
確かに彼女が今も敬愛して止まない、それ故に是が非でも己の手で討ちたいと願う姉コルナではある。
だが、カロルデを旅立つ時のコルナとは明らかに異質な雰囲気を放っている。
エネゲイルを目前に構えたコルナの目が光を帯びた。
「ボクは神の代行者の……勇者だ!」





