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ガチャ911回目:オモチャの登場

 さて、早速進化セットに変換してっと。


「次は出るかな?」


 聖騎士の死体から溢れ出た煙は部屋の中心に再び移動を果たす。そして煙は隣り合ったもの同士で合体をし、もう1度合体を果たした。そしてそれぞれの煙からごとりと、宝箱が生まれ出た。

 ついでに宝箱の周囲に、今までのアイテムもじゃらじゃらとドロップした。レア10体とレアⅡ10体のドロップ品が纏めて出たから、これも結構な量だな。


「おっ」


 宝箱の内訳は、煙4個分が2つに、煙2個分が1つだ。前者は『アダマンタイトの宝箱』。後者は『エメラルドの宝箱』だ。

 レアⅢ相当のモンスターがいないのは残念だが、煙からの宝箱への変化はそれなりに珍しい事象だし、別の意味で満足感を得られたな。


「しかし宝箱か」


 最上級と思しき4個分で『アダマンタイトの宝箱』になるなら、まあお手軽に量産はできちゃいそうだよな。何せ、俺が通った部屋は、再出現時にレアモンスターで溢れかえるんだから。問題は中身だが……いつもはダンジョン攻略が完全終了してから開けるんだが、今回はちょっと気になるな。良いものだったら、沸き直して無数に湧いたレアから、もう一度撃滅し直してここに戻って来るのも悪くはないかもしれない。丁度ここに2つも出て来てるし、選択肢を両方選べるのも美味しいしな。


『マスター、お疲れ様ー』

『お疲れ様です、マスター様♡』

「ああ、宝箱は仕舞わないでくれ。今回はここで開けておく事にする」

『はい、畏まりました♡』

『珍しいわねー。でもたまには良いんじゃない?』

『ゴー。ゴゴ?』

『ポッポ』

『キュイー?』

『♪』

『プルー』


 エンキ達もこの宝箱には興味津々らしい。んじゃ、早速開けてみるか。


 【武器】

 【防具】


「おー、良いねぇ」


 流石高ランクの宝箱。そそられるラインナップじゃないか。そんじゃまずは【武器】だな。

 選択して宝箱を開ける。すると案の定中は暗闇で、奥へと手を突っ込めば金属らしき何かが指先に触れた。そのまま手繰り寄せ、その何かを握る。

 ……これは、柄だな。剣や槍でお馴染みのもので、この先に凶器としての顔がついているはずだ。


「よっ……って、お前か」


 見覚えのあるそれを、俺は地面に突き立てた。

 ()()はやっぱ地面に突き立てられてないとな。


 名称:偽・聖剣

 品格:≪遺産≫レガシー

 種別:剣

 武器レベル:55

 説明:一振りしか存在しない万能の聖剣を誰もが扱えるようにと追い求められ、一から組み立てられた事で誕生した模造品。その中でも、特に完成度の高い一振りには、この名が与えられた。

 ★神に類する者の祝福者であれば、1段階品格が向上し、武器レベルも+10される。


「模造品でも十分強いな」


 にしても、祝福者ねぇ。


「『天使の祝福』がある俺が装備すれば……」


 という訳で引っこ抜き、天に掲げて再び確認する。


 名称:偽・聖剣(真)

 品格:≪伝説≫レジェンダリー

 種別:剣

 武器レベル:65

 説明:一振りしか存在しない万能の聖剣を誰もが扱えるようにと追い求められ、一から組み立てられた事で誕生した模造品。その中でも、特に完成度の高い一振りには、この名が与えられた。

 ★神に類する者の祝福者であるため、真の力が解放された状態


「偽の真ってもうわけわからんが、『伝説(レジェンダリー)』の65レベルか。レベルだけ見ればスキルで模造されたレリック武器よりは上で、獄炎蝶やゴールデンタイラントよりは下か。模造でここまでできれば十分だな」


 これなら、グラムと二刀流する際のサブウェポンとして扱うなら優秀だな。蛇腹剣は……長くレギュラー入りしていたが、ついにお蔵入りかな。いや、一応『魔導の御手』に持たせる候補として、『武器貯蔵庫』には常備させておくか。

 そう考えていると、アズとキュビラが難しそうな顔をしていた。


『アイツの陣営に、優秀な技術者がいるって話はあったけど、こんなものを量産していたなんてね……。これを大量生産して攻め込まれていたらと思うと、ぞっとするわ』

『――ザザザザ――。ですが、いくら聖剣に憧れてそれを真似ようとも、魔に連なる者に真価を発揮できるはずがありません』

『ま、それもそうね『遺産(レガシー)』武器の量産程度で済むなら、そこまでの脅威じゃない、か』


 なんだ、アズのところと、500にいる奴とでは、戦争が起きるくらいには険悪だったのか? そんなところに潜入したキュビラも相当な胆力だよな。

 久々に聞こえたノイズは、特に重要度の高そうな情報っぽかったが……まあ、それは気にしても仕方ないか。


「とりあえず、もう1個も確認しようか。といっても今のでコレが出るなら、何が出てくるか想像ついちゃったが」


 もう1つの宝箱からは【防具】を選択し、宝箱を開封。やはり暗闇となったそこへ手を伸ばし、金属の何かを掴み上げた。すると出てきたのは、ロボットの足みたいな2足のゴツゴツしたメタリックなブーツだった。


 名前:ジェットブーツ

 品格:≪遺産≫レガシー

 種別:防具

 防具レベル:51

 説明:装着者の足に合わせ、自動的にサイズが可変する特殊武装。踵を2度連続で踏む事でジェット機能が起動する。周囲の魔力を集め、足首から噴射する事で高速移動を可能とする。ジェットを使用すると動きは直線的になるが、制御に慣れれば自在に動けるようにもなる。


「おお、面白グッズきたー!」

『ゴゴー!』

『ポー? ポポ』

『プル~』

『キュイキュイ』

『♪』


 エンキ達も履いてみたいとはしゃいでいる。イリスやセレンは諦めてるような声を上げてるが……。


「イリスもセレンも多分大丈夫だと思うぞ。身体の一部を足として延ばして差し込めば、ちゃんと認識してくれる気がするからな」

『プル!?』

『~~♪♪』

「とりあえず俺から試してみるな~」

『ゴゴ!』

『キュイ~』

『ポッポポ』

『ふふ、楽しそうですね』

『ほんと、皆子供なんだから~♪』


 そうしてしばらくの間俺達は、ジェットブーツで遊び倒すのだった。

 ちなみに、予想通りエンキを始めイリスもセレンも、ちゃんと装備できたしジェット機能による加速は問題なく機能した。やっぱダンジョン……いや、異世界産の装備は、はっきりと不可と書いてさえいなければ、色々と融通が利くよな~。

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