ガチャ889回目:聖堂の主
★次回攻略先ダンジョンのアンケートを開始しました!★
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キュビラを撫でていると、アズが飛び上がりながら声を上げた。
『分かったわマスター! 45%カットよ!』
「おー……。何がだ?」
『加護よ、加護! 通常の耐性による減衰の後に、45%ダメージカットしてるみたいなの♪』
「おー」
色々と考えていたみたいだが、ざっくりとした数値を算出するのかと思いきや、随分と細かい数値まで特定してきたな。自分の技の威力とステータスによる差異でどれだけの変化が起きるか、具体的に理解できていないとこれほどの特定は不可能だろう。伊達に魔王はやってないってことか。
『んふー。どう、見直した?』
「ああ。アズもキュビラも、見直したよ」
『ふふん』
『♡』
可愛いやつらめ。
……オベリスクは4つ残ったままだが、やはり何も出てこないか。となれば手元のこの欠片だよな。
名前:神殿騎士の欠片
品格:≪遺産≫レガシー
種別:アイテム
説明:レアモンスター、カテドラルガーディアンから剥がれ落ちた身体の一部。この物質は不思議な構成をしており、知識のない人間には詳細を読み取ることすら不可能。
ふむ。まあ確かに、『解析の魔眼』で視てもよく分からない事しか分からなかったし、トリガーに使えそうな情報データも出てこない。だが、微弱な電波のようなものが欠片同士で共鳴し合っているようにも見える。
となると、やる事は1つだ。
「合体しろ~……しないな?」
手の中に4つを纏めても、何も起きない。そのまま1分ほど待っても変化はない。
かくなる上は……。
「ふんっ」
思いっきり握り締めてみる。金属特有の感触とともに、力による変形及び破壊は不可能であると感じた。
俺でも無理とか、本当に不思議な金属だな。これを元にした武器とか作られてないかな?
「……お?」
だが、しばらくそうしているうちに拳の中で欠片同士が勝手に動き始め、輝きながら融合をし始めた。指の間から漏れ出る光が収まる頃には、欠片達は1つの球体へと変化していた。
名前:神殿の鍵
品格:≪遺産≫レガシー
種別:アイテム
説明:カテドラルガーディアンの欠片から生成された特殊な鍵。未知の技術・鉱物により作成されており、知識のない人間には詳細を読み取ることすら不可能。
「ふむ。球体の鍵、か」
こんななりで鍵と称する以上、どこかに当て嵌める必要があるんだろうけど、魔眼を使うまでもなく怪しい場所に心当たりがあった。それは、神殿の最奥。本来なら御神体なり聖像が設置されているであろう場所に、それはあった。
名前:女神の聖像
品格:≪高位伝説≫ハイ・レジェンダリー
種別:ダンジョン構造物
説明:憂いを帯びた表情の女神像。かつては信仰されていた存在。
その女神像の首元には、この鍵を嵌め込むための穴が用意されている。これを入れればギミックが解除されるんだろうけど……。
「なんかこの女神像、動きそうだな?」
『ゴー。ゴゴ!』
『プルプル』
『ポーポ!』
エンキ達がワクワクを隠しきれない様子で興奮している。こういうのはお約束だもんな。
『でもマスター、大丈夫? 動く女神像とか、多分本来設定されたボスよりも強力な可能性があるわよ』
『ダンジョン化の時に、意図せず巻き込まれてしまった存在は、例外なくダンジョンの一部にされてしまいますが、それが神や魔王に近しいものであった場合、とんでもない強さを秘めている可能性があります』
「だろうな。けど安心してくれ。俺はそういうのは既に経験済みだし、その手の相手が来る事を想定した上でここの攻略を開始したからな」
この神殿を発掘した時から、『ハートダンジョン』で出現した『ゴールデンタイラントワーム』みたいな、例外的な隠しボスが隠されているだろうとは思っていた。
護衛であるガーディアンですらあの強さだからな。普通のレアが出てくるとは思っていないさ。
だが、まだここのボスのレベルが測りきれていないんだよな。どのくらいの強さの奴が出てくるかは想定していないんだが……。
「まあ、何とかするし、何とかなるさ」
『ゴ!』
『ポ!』
『キュイ~』
『♪』
『プル』
『ねえ先輩達、盛り上がってるところ悪いんだけど、先に新しいコアを吸収しないの?』
『もし強化した先輩達並みに強い個体が出て来たら、手も足も出ない事になっちゃいますけど……』
『ゴ。ゴゴ』
それはそれ、これはこれらしい。
『ポーポポ』
その時は大人しく見てるとさ。
『もう、変なとこで諦めが良いんだから』
『ふふ、でも攻略で意固地になるところは、マスター様そっくりです♡』
『んふ、そうね♪』
あんまり弄られると恥ずかしくなるな。
俺も、アズ達が言ったように新たなコアⅦという強くなるための手段が目の前にあるのなら、エンキ達も使った方が良んじゃないかとは思ってはいた。けど、今の強さで挑みたいって気持ちも、痛いほどわかる。
なにせ俺自身、『充電』や『スキルポイント』の収集以外に、ガチャのためのレベル稼ぎなんてした事はない。そしてガチャをすれば今より強くなれるのに、皆のためにと進化セットの作成を優先しているところもそうだ。だがま、この攻略スタンスが俺なんだ。これからも変えていく気は微塵もないからな。
「んじゃ、ハメるぞー」
カチっとな。
『……』
「あっ」
女神像の目が、まるでロボットアニメみたいに青く光った。
急いでその場から離れ、女神像を敵として視る。
*****
名前:忘れ去られた女神像
レベル:540
腕力:5500
器用:5500
頑丈:6800
俊敏:1200
魔力:∞
知力:10000
運:なし
【Uスキル】真鑑定LvMAX、天罰の剣Ⅲ
【Bスキル】超防壁Ⅴ、剛力Ⅶ、怪力Ⅶ、阿修羅Ⅵ、怪力乱神Ⅴ、鉄壁Ⅶ、城壁Ⅶ、金剛体Ⅵ、難攻不落Ⅴ、力溜めⅤ、魔力溜めⅤ
【Pスキル】全属性耐性LvMAX、物理耐性Ⅴ、魔法耐性Ⅴ、冷気耐性Ⅲ、灼熱耐性Ⅲ、斬撃耐性LvMAX、貫通耐性LvMAX、打撃耐性LvMAX、状態異常耐性Ⅲ、体術LvMAX、武闘術LvMAX、剣聖LvMAX、神槍術LvMAX、神杖術LvMAX、姿勢制御LvMAX
【PBスキル】破魔の叡智Ⅳ、魔力の叡智
【Aスキル】暗視Ⅳ、衝撃Ⅳ、鎧通しⅣ、急所突きⅣ、ウェポンブレイクⅣ、アーマーブレイクⅣ、鼓舞Ⅲ、火炎旋風Ⅲ、天鼓雷撃Ⅲ、水深圧殺Ⅲ、震天動地Ⅲ、神通力Ⅲ
【Mスキル】念動力LvMAX、飛剣術LvMAX、元素魔法LvMAX、元素統括LvMAX、雷鳴魔法LvMAX、氷結魔法LvMAX、極光魔法LvMAX、魔力極回復Lv1
【Sスキル】威圧Ⅴ、強圧Ⅴ、魂圧、天使の祝福、神意のオーラ
★【Eスキル】聖滅魔法Ⅲ、オベリスクの加護Ⅴ
装備:神罰の錫杖、聖王法衣
ドロップ:砂に埋もれた聖櫃、ランダムボックス
魔煌石:極大
*****
あー……。
これは確かに強い。強化前のキュビラより上だし、出会った頃のアズやタマモに迫る力を持ってはいるが……。それだけだな。
なんというか、強敵オブ強敵を相手にし過ぎたせいで、こっちの感覚がバグってる気がするぞ。
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