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ガチャ878回目:荒れ果てた地

 キュビラがあまりにも気持ち良さそうにブラッシングを受けてたもんだから、昼食までの小一時間、エンリルとアグニからもおねだりをされた。彼らを可愛がる事自体は全く苦ではないので、精一杯相手をしてあげたのだが……。今度は毛を持っていない残りの3人+アズも参戦して来て、結局全員可愛がることとなり、昼食がちょっと遅くなってしまうのだった。


『ふふ、気持ちよかったですよね』

『ポ~』

『キュイ~』

『ですが、あまり連続で求めすぎるのはマスター様の負担になりますし、今日みたいな格別な心地よさは薄れてしまいます。月に1、2度くらいが良いかもしれません』

『ポポ!』

『キュイ!』


 まあ、あんまりやり過ぎると特別感は無くなるよな。俺もキュビラの考えを尊重したい。まあ、だからと言って毎晩のアレはスキップできないが。逆にある程度発散しないと体調に影響が出てしまうくらいだ。

 やる時は力になるが、やらない時は負担になるんだよなー、増強系。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 拠点と結界を片付け、第二層の入口から周囲を見渡す。ここは第一層よりもさらに荒廃が進んだような場所で、ほとんどの建物は砂に埋もれ、残骸が散らばっている。そのほとんどは無意味な瓦礫でしかないのだろう。

 ここでは屋内ではなく、普通に外にモンスターがうろついていた。見える範囲の敵種はすべてロボ系ではあるが……。


「エンリル」

『ポポ!』


 気持ち、毛並みに艶がある気がするエンリルが勢いよく飛び出して行った。この階層では砲台系モンスターがいないのか、誰にも邪魔されることなく飛行し、マップを全て埋めたエンリルが戻ってくる。

 このマップは、言わば砂に沈んだ第一層といった様相をしており、広さだけでなくいくつかの残骸からは、第一層にあったビルを彷彿とさせる形状のものがちらほらとあった。となれば、残骸のほとんどに意味はなくとも、4つのビル跡地は何かしらの意味がありそうだ。


『それでマスター、今日はどうするの?』


 アズが楽しそうに微笑んだ。その笑顔は、この階層の内容を知ってるからこその物だろうか。


『あ、もうネタバレは第一層だけで満足したわ。これからは、取り逃がしがないように探索終了後に見る方針にしたの』

「そうか。やっぱ、先にネタバレを拝むのはつまらなかったか?」

『んー、新鮮ではあったけど、楽しいのは最初だけね。やっぱり、マスターの攻略を眺めて、一緒に考える方がずっと楽しいわ♪』

「お、だよな? アズなら分かってくれると思ったよ」

『ふふーん。だってあたしは、マスターのペットで嫁だもーん♪』


 この魔王、可愛いが過ぎる。そんなアズを思いっきりハグして、喜びを分かち合った。

 ……さて、満足したしそろそろ攻略に動くか。


「まずは瓦礫を調べて、4つの高層ビルの残骸以外に調べる余地はあるのか、それの確認から行おうと思う。そんでついでに、100体ルールのレアモンがいないかのチェックだな」

『分かったわ♪』

『承知しましたっ』


 そうして俺達は適当に建物跡地を調べていると、その辺を彷徨いていた本日初めてのモンスターと遭遇した。


*****

名前:自動歩兵・2型

レベル:28

腕力:240

器用:240

頑丈:150

俊敏:90

魔力:0

知力:0

運:なし


★【(エクス)スキル】放電


装備:スタンバトン

ドロップ:歩兵のネジ

魔石:中

*****


 うん、一層で遭遇したやつと見た目はほとんど一緒か。けど、能力を見る限り警報装置は削除されたみたいだけど、『放電』か……。『雷魔法』ほどではないにしろ、スタンバトンの存在も相まって単体の脅威度は跳ね上がってるな。

 まあ、レベルもステータスも低いけどな。とるあえず生身で全部受けてみるか。


『ピピピピ……!』

「おおー?」


 スタンバトンの威力は据え置きかな。『腕力』は相応にちょこっと増えてはいるけど、レベル的には順当な増加量だし、前情報で分っていさえすれば苦労する敵ではない。

 多分、俺がもっと弱い頃……。アヤネやアイラと出会った時あたりに、『上級ダンジョン』ではなくこちらに赴いていたとしても、こいつら相手に苦労する事はなかっただろう。問題があるとすれば、周囲のモンスターと比べてやたらと強いレアモンスターくらいか。

 『上級ダンジョン』の時は、第一層のモンスターもレアもレアⅡも、レベルとしては大したことなかった。ただあそこは、階層が深い代わりに最初は弱くて、徐々に強くなっていく設計なんだと思う。だから第一層のエンペラーは、アレくらいでちょうど良いのかもしれない。

 そしてこの『機械ダンジョン』は、階層の数はそこそこしかない代わりに、最初からそれなりに難易度が高く、最下層の危険度は『上級ダンジョン』の最深部よりかは若干優しい……とか、そんな感じだろう。多分だけど。


『バチバチバチッ!』


「おおー」


 何度か殴られたまま放置していると、敵が『放電』を開始した。スタンバトンによる電流よりかは多少威力はあるが、レベル帯通りの威力でしかない。多分、『知力』が0なせいでプラス補正が無いからとか、そういう理由なのかもしれない。


「ふんっ」


 とりあえずスペックは理解したので、裏拳で一発KOする。そうしてそのまま、マップ内を探索しつつ雑魚を殲滅していくと……。


*****

名前:戦術兵器ver1.0 Type先駆兵

レベル:70

腕力:600

器用:800

頑丈:800

俊敏:1000

魔力:0

知力:600

運:なし


★【(エクス)スキル】俊足駆動、放電Ⅱ、先兵の魂


装備:高周波ナイフ、高周波ナイフ、多機能戦術兵装、クロックアップ回路、増幅ブースター

ドロップ:戦術兵器のネジ、ランダムな装備

魔石:大

*****


 普通にレアが出てきたな。

 戦士のお次は先駆兵か。スキルも似通ってるけど、第一層よりレベルが低い。んー……てことは、やっぱりアレかな。通常の100体型はちっと弱いレベルのモンスターが出てくるけど、トリガー型のレアモンスターは数段レベルが上とか、そういう仕様がありそう。

 ダンジョンで遭遇する強敵系のレアモンスターって、何かしら条件を満たすことで出現するやつが多いしな。『ユニークボス』とか、『アナザーボス』とか。


「ま、何だっていいか。その短剣も叩き折ってやるよ!」

★次回攻略先ダンジョンのアンケートを開始しました!★

★奮ってご参加ください!★

https://x.com/hiyuu_niyna/status/1922482164387455485

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