ガチャ835回目:魔城の主
『我が城へようこそ、来訪者さん』
謁見の間の扉を開けると、その奥にある玉座には見覚えのある絶世の美女が座っていた。うーん、どう見てもサクヤさんだ。
けど、彼女がここにいるはずなどないし、見た目や雰囲気を真似ても俺の『勘』が全力で否定している。こいつは狐であって、サクヤさんではない。奴の言葉を無視して、そのまま玉座の目の前まで突き進む。足を組んで座るその所作と姿は実に美しく、宗教画を思わせる完成度だが、コレは多分『傾国の美女EX』の効果だろう。この感覚には覚えがある。
「それで駄獣、なんのつもりだ?」
『えっ?』
サクヤさんの姿で素っ頓狂な声を上げないでいただきたい。いや、これが本人なら驚かせて言わせてみたいけど、偽物にさせたところで嬉しくもなんともないわ。
「……ああ、そういうことか。俺に『傾国の美女EX』は効かんぞ」
『!?』
『ははーん。城に入った時に違和感を感じたけど、あんた、レベル感知器置いてあったんでしょ。それでマスターのレベルが低いから、通ると思ったのね? でも残念でした。マスターにそんなのはもう通用しないわ♪』
『ぐぬぬ……!』
狐はそう唸ると変身を解いた。するとそこにいたのは、城下街にいた年少組よりもさらに幼い感じの幼女だった。けど、そこにいるのは紛れもなくボスモンスターであり、しっかり9つの尻尾があるし、能力値100%アップの恩恵もあって絶大な力の波動を放っていた。
*****
名前:九尾の女王・タマモ(ダンジョンボス)
レベル:1164(+600)(-36)
腕力:12610(+6500)(-390)
器用:12610(+6500)(-390)
頑丈:11446(+5900)(-354)
俊敏:14162(+7300)(-438)
魔力:29100(+15000)(-900)
知力:29100(+15000)(-900)
運:なし
【Uスキル】真鑑定LvMAX、鑑定偽装LvMAX、気配偽装LvMAX、スキル強制、武器貯蔵庫Ⅲ、薬品貯蔵庫Ⅲ、神造錬成術Ⅴ
【Bスキル】超防壁Ⅴ、俊足Ⅵ、迅速Ⅵ、瞬迅Ⅴ、迅雷Ⅴ、金剛脚Ⅳ、魔力溜めⅣ
【Pスキル】物理耐性Ⅵ、魔法耐性Ⅵ、斬撃耐性LvMAX、貫通耐性LvMAX、打撃耐性LvMAX、状態異常耐性Ⅱ、知覚強化Ⅲ、思考加速Ⅲ、並列処理Ⅲ、姿勢制御LvMAX、摩擦抵抗Ⅴ、重力抵抗LvMAX、空間把握LvMAX、恐怖耐性LvMAX、痛覚耐性LvMAX、苦痛耐性LvMAX、精神耐性LvMAX、病気耐性LvMAX、房中術LvMAX
【PBスキル】統率Ⅴ、魔導の叡智Ⅴ
【Aスキル】隠形Ⅴ、気配断絶Ⅴ、認識阻害、全感知、毒抗体Ⅴ、跳躍LvMAX、暗視Ⅴ、衝撃Ⅴ、鎧通しⅤ、ウェポンブレイクⅣ、アーマーブレイクⅣ、重力操作LvMAX、鼓舞Ⅳ、追跡者Ⅴ、騎乗Ⅳ、火炎旋風Ⅳ、天鼓雷撃Ⅳ、水深圧殺Ⅳ、震天動地Ⅳ、神通力Ⅴ、錬金術の極地、錬成術の極地
【Mスキル】念動力LvMAX、元素魔法LvMAX、元素統括LvMAX、雷鳴魔法LvMAX、氷結魔法LvMAX、極光魔法LvMAX、宵闇魔法LvMAX、妖狐魔法LvMAX、天狐魔法LvMAX、巫術LvMAX、魔力超回復LvMAX
【Sスキル】魔導技師、言霊支配、魅惑の魔眼、覇色の魔眼、威圧Ⅲ、強圧Ⅲ、王の威圧Ⅲ
★【Eスキル】知識の泉Ⅲ、言語理解Ⅴ、読心術Ⅴ、傾国の美女EX
装備:王狐の錫杖、王狐の羽衣
ドロップ:管理者の鍵001、ランダムボックス
女帝石:タマモ
称号:変幻自在、稀代の錬成術師、傾国の女帝
*****
おー、倍化されているとはいえ、これは強いな。ダンジョンの補正のせいで最終的に3%の弱体はしっかり喰らってるけど。
対するアズは……。
*****
名前:魔王アスモデウス(テイム済)
年齢:秘密♪
身長:174cm
体重:内緒♪
スリーサイズ:107/59/104
レベル:820
腕力:14580(+6480)
器用:14400(+6400)
頑丈:13500(+6000)
俊敏:17280(+7680)
魔力:18000(+8000)
知力:34200(+15200)
運:なし
【Uスキル】真鑑定LvMAX、鑑定偽装LvMAX、気配偽装LvMAX、スキル付与、スキル生成、スキル譲渡、ソウルトランス
【Bスキル】★金剛外装Ⅴ、超防壁Ⅹ、俊足Ⅷ、迅速Ⅶ、瞬迅Ⅵ、迅雷Ⅴ、鉄壁Ⅶ、城壁Ⅵ、金剛体Ⅴ、難攻不落Ⅳ、力溜めⅢ、魔力溜めⅢ、魔力の泉Ⅱ
【Pスキル】身体超強化LvMAX、全属性耐性LvMAX、物理耐性Ⅶ、魔法耐性Ⅶ、斬撃耐性LvMAX、貫通耐性LvMAX、打撃耐性LvMAX、状態異常耐性Ⅲ、知覚強化、思考加速Ⅲ、並列処理Ⅱ、体術LvMAX、武闘術LvMAX、弁天術LvMAX、狩人の極意LvMAX、暗殺の極意LvMAX、姿勢制御LvMAX、摩擦抵抗Ⅲ、重力抵抗LvMAX、空間把握LvMAX、精力増強LvMAX、性豪LvMAX、性魔LvMAX、快楽耐性Lv2
【PBスキル】破魔の叡智Ⅴ、魔力の叡智、魔神の刻印、魔眼適正
【Aスキル】予知Ⅱ、看破、毒抗体Ⅴ、暗視Ⅴ、衝撃Ⅴ、鎧通しⅤ、急所突きⅤ、ウェポンブレイクⅢ、アーマーブレイクⅢ、忍び足Ⅳ、追跡者Ⅹ、騎乗Ⅴ、弱点看破Ⅲ
【Mスキル】念動力LvMAX、飛剣術LvMAX、浮遊術LvMAX、原初魔法LvMAX、元素魔法LvMAX、外典魔法LvMAX、空間魔法LvMAX、元素統括Lv5、回復魔法LvMAX、雷鳴魔法LvMAX、氷結魔法LvMAX、宵闇魔法LvMAX、混沌魔法LvMAX、魔王の法典LvMAX、漆黒の鎧Ⅴ、魔力超回復LvMAX
【Sスキル】王の覇道Ⅲ、王の威圧Ⅴ、言霊支配Ⅲ、催眠の魔眼、恐慌の魔眼、魅惑の魔眼、激情の魔眼、覇色の魔眼、決闘Ⅴ、裏決闘Ⅴ、魅了Ⅴ、誘惑Ⅴ、愛情操作Ⅴ、劣情操作Ⅲ、悪魔の祝福、悪意のオーラ、憎しみの波動
★【Eスキル】観察Ⅹ、魔王契約、ダンジョンマスター
【Dスキル】魔神の加護
【DSスキル】色欲
装備:赤き魔王の鎧、魔王の証
魔王石:アスモデウス
称号:魔王、大罪所有者、楔から解き放たれた者
*****
道中の八色撃破によるレベルアップに加え、俺とキュビラの『統率Ⅲ』と『統率Ⅴ』で+80%されているおかげで、張り合うどころか勝ち越してるな。ステータスだけならまず間違いなくアズの圧勝だろうけど、問題はアイツのスキルか。
俺にとっては未知の物が多いけど、まあアズはタマモのスキル内容くらい熟知しているだろうし、心配するだけ無駄かもな。
あと、細かい事だがアズのバスト、以前見た時と比べて増えてる……よな? 理由はまあ、言うまでも無い事か。うん。
『なぜじゃ!? お主はサクヤにメロメロだったはずじゃ! それにお主のレベルはこの通り、たったの24。通じないはずが無いのじゃ!』
タマモは手元にあったパネルを操作して、表示された3つの数字をこちらに見せてくれた。24、820、1000。うん、見事に俺達のレベルだな。
「サクヤさんにも伝えてなかった事だが、俺には『1度完全にレジストした状態異常であれば、自分を含めて仲間全員が絶対にレジストできる』という破格の装備を持ってるんだ。だから、俺達にそれは効かん」
『なんじゃそれ、ズルじゃズル!!』
それはそうなんだが、『月下美人の指輪』はガチャから出たんだし仕方ないよな。
『諦めなさいタマモ。マスターは――ザザザザ――を持ってるんだもの』
ん?
『な、なんじゃと!?』
『なんて事でしょう、さすがマスター様です♡』
んん?
彼女達の間では言葉が通じてるけど、俺にだけ聞こえなかったな。権限不足なんだろうけど、鍵を10個持っていても足りないとは、どれだけ要求されるんだか。でも、今のって話の流れからしても、ガチャかそれに類する事だよな……?
もしかすると、こんなとんでもスキルに携わっている人物の名前でも出たんだろうか。それならまあ、秘中の秘なのも理解はできるが……。はて。
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