ガチャ823回目:神の眼
出現した狐は、並々ならぬ力を持っているようだった。どうやら、ちゃんとしっかり強化されてるみたいだな。手元のコレが機能しているようで何よりだ。
名称:五色の殺生石(虚)
品格:≪伝説≫レジェンダリー
種類:アーティファクト
説明:九尾の怨念が籠められていた、かつては呪われていた石だった遺物。狐系のモンスターはこの石の存在を忌み嫌う。適した場面で使用することで毒にも薬にもなる。
★所持していると狐系モンスターのレベル・ステータスが50%上昇する。この効果は『マジックバッグ』に入っている場合機能しない。
10%上昇の殺生石を4つ捧げることで得たドロップアイテムだけど、見た目もそうなのだが5つの殺生石がただ合体したような性能らしい。
ちょっと大きすぎて、バッグからはみ出してるのが玉に瑕か。
さーて、それはともかくとして、コイツの強さは……と。
*****
名前:七色の呪いの化身
レベル:540(+180)
腕力:4800(+1600)
器用:4800(+1600)
頑丈:4500(+1500)
俊敏:4425(+1475)
魔力:10500(+3500)
知力:11250(+3750)
運:なし
【Pスキル】物理耐性Ⅵ、魔法耐性Ⅵ、斬撃耐性LvMAX、貫通耐性LvMAX、打撃耐性LvMAX
【Mスキル】念動力LvMAX、炎魔法LvMAX、妖狐魔法Lv4、魔力超回復LvMAX
【Sスキル】威圧Ⅲ、強圧Ⅲ
★【Eスキル】呪狐の恨みⅤ、言語理解、記憶読みⅢ
装備:なし
ドロップ:七色の殺生石(虚)、妖狐の宝石眼、管理者の鍵454(6)
魔煌石:大
称号:大量殺戮者、人類の敵
*****
……ん?
見慣れてはいるがここで初めて見るものが視えるな。今までこんなことはなかったし、これが『神の眼』による効果か。んで、書かれている内容が真実なんだろうし、となればこいつは間違いなく悪い奴で、札付きの極悪者という訳だ。
だから――。
『おお、人間よ。我の封印を解いてくれたこと、誠に――』
「ハーフブースト、シャドウサーバント、『ダブル』」
『!?』
こいつが今からどんな言葉を話そうが、どう取り繕おうが、第五層で遭遇した奴と同種の存在であり、会話を広げる必要も無ければ、術中にはまって心を乱されてやる必要はないという訳だ。
「「「「「「『双連・無刃剣Ⅴ』!!」」」」」」
『ギアアアアッ!!?』
『影魔法』のシャドウサーバントで2体の影分身を生み出し、『ダブル』で存在を倍化。6人の俺による同時多段攻撃だ。不意を突いた以上、奴に避けれるはずもなく、滅多切りにされた狐は何もアクションを起こす事も無く、煙となって消えていった。
【管理者の鍵454(6)を獲得しました】
【レベルアップ】
【レベルが124から620に上昇しました】
「ふぅー……」
役目を終えた分身は狐の消失と共に姿を消した。『ダブル』のレベルが上がった事で、力を溜めるモーションを含めた大技を放つ事ができるようになったのは大きいな。まあ『影魔法』で生み出した分身の、更に分身であるわけで、威力はそこまでではあるのだが……。派手だし、俺が1人でぶっ放すよりは威力はちゃんと出るので、これからのメイン火力になりそうだ。
ただこの戦い方に問題があるとすれば、周囲に影響を及ぼす『閃撃』系統はほぼ使えないだろうな。今までは一方向に斬撃やら炎やらを射出するだけに留まっていたものが、最大6つに増えるとなれば……。うん、色々と周囲に飛び火する事は間違いない。今みたいに囲んで使用なんてもってのほかだろう。ただの自爆技だ。
「620か……」
今回の狐もそうだが、レベルは高いんだがいかんせん『魔煌石』の格が低いせいで、それほどレベルは上がらなかったな。せめてこれが特大だったなら、30連分のレベルが一気に溜まっていただろうに。残念だ。
『マースター♪』
音も気配もなく、背後から思いっきり抱きしめられる。その極悪ボディに前触れなく包まれると思考が吹き飛ぶから、心の準備はさせてほしい。
『んー? 何か言いたそうね、マスター♪』
「次からは正面からくるように」
『はーい♪』
わざわざ正面に回ってもう一度抱きついてくるアズを宥めつつ、遅れてやってきた皆からも賛辞をもらう。やっぱ、あんな精神攻撃を仕掛けてくる奴は皆嫌いらしい。話を聞くこともなく即殺即断する容赦のなさが高ポイントだったらしい。
まあ、『人類の敵』なんてワード出されちゃな。改めて皆に、『神の眼』の能力について説明をした。
「称号が視れる能力、ですか」
「普通の相手には意味をなしませんが、アズさんの言うように向こう側で名を馳せた相手であれば、何かしらの生きた証を手にしていてもおかしくはありませんわ」
「それで勇者様は、倒すべき害獣だと即座に認定されたのですねー」
「ショウタは基本的に強敵相手には出方を待つスタンスだとは思ってたけど、昨日のと同系統となればその判断も納得ね」
「ん。ショウタグッジョブ」
皆から労いの言葉をもらうのは、いつであろうと心が落ち着くな。
『主君、まだ戦いを終えてすぐではありますが、まずは試練を終わらせませぬか』
「おっと、そうだな。まずはこれを終わらせてからのんびりと休もうか」
そうして俺たちは再び西の門を出て、看板の所へとやってくる。そして看板に手を伸ばせば……。
『挑戦者よ、よくぞ我が試練を制覇した』
出たか。んで、結果のほどは……?
『定められた試練のうち、最も難易度の高いものを短時間で終わらせた挑戦者には、褒美として望むものを授けよう。挑戦者よ、何を望む』
お、良かった良かった。
んー、じゃあ何するかなぁ。特に無いっちゃないんだが……。ああ、そうだ。
「ダンジョン全体にモンスターの弱体化補正が入ったとして、お前達四神もその対象になるのか答えて欲しい」
『……是。我らもまたダンジョンに組み込まれし装置の一部。ダンジョン全域に渡って影響を及ぼす効果は、例え魔界や天界の王ですら避けられはせぬ』
「おおー」
思わぬところで情報が入ってきたな。『ダンジョンボス』も、魔王も、神ですら、ダンジョンに囚われている以上ダンジョンの絶対的システムからは逃れられやしないと。
そういう意味では、イリスほど不思議な存在は無いよなぁ。好きにダンジョンを出入りできるし、五層の狐みたく出る時に巻き込むようにスタンピードが発生することもない。
そういや、今までは視れないから無いものとして思ってきていたが、イリスに称号はあるんだろうか?
「イリス、おいでー」
『プル?』
足元に転がってきたイリスを抱え上げ、『神の眼』で確認する。
*****
名前:イリス
存在位格:『伝説』
コア:特大魔煌石
レベル:400
腕力:6400
器用:6400
頑丈:6400
俊敏:6400
魔力:6400
知力:6400
運:なし
【Bスキル】★金剛外装Ⅴ、超防壁Ⅲ、鉄壁Ⅵ、城壁Ⅵ、金剛体Ⅳ、難攻不落Ⅱ、金剛体
【Pスキル】身体超強化LvMAX、硬化Ⅴ、風耐性LvMAX、土耐性LvMAX、水耐性LvMAX、物理耐性Ⅵ、魔法耐性Ⅵ、斬撃耐性LvMAX、貫通耐性LvMAX、打撃耐性LvMAX、自動回復Ⅴ、弁天術Lv2、狩人の極意LvMAX、暗殺の極意LvMAX、水泳LvMAX、摩擦抵抗Ⅲ
【PBスキル】破魔の叡智
【Aスキル】隠形Ⅲ、気配断絶Ⅲ、毒生成Ⅵ、麻痺毒生成Ⅵ、毒抗体Ⅵ、衝撃Ⅲ、鎧通しⅢ、粘液生成Ⅲ、ウェポンブレイク、アーマーブレイク、★針千本Ⅴ、チャージアタックⅥ、穴掘りLvMAX、悪食LvMAX
【Mスキル】★浮遊術LvMAX、元素魔法LvMAX、雷鳴魔法LvMAX、氷結魔法LvMAX、極光魔法LvMAX、宵闇魔法LvMAX、★元素統括LvMAX、炎の鎧Ⅴ、風の鎧Ⅴ、土の鎧Ⅶ、水の鎧Ⅶ
【Sスキル】無形流転Ⅲ、巨人の腕
称号:%#$£の器、イレギュラー、アマチショウタの眷属
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おーおー、一番大事な情報が文字化けしてら。
文字数的には『げんそう』とか入りそうだけど、そういう単純な話じゃ無いだろうなぁ。
「まあこの称号の詳細がなんであれ、イリスは大事な家族であることに変わりはないがな」
『プル!』
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