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ガチャ766回目:将来の懸念

 さて、レベル160を消費した事で、俺のレベルは210になっていた。もう1個『弱体化』を作っても良いんだが、せっかくの下2桁が10なのだ。ここは普通にガチャに『充電』して、次に備えておこう。


レベル:10

腕力:37715(+37702)

器用:37719(+37706)

頑丈:37703(+37690)

俊敏:37748(+37735)

魔力:38137(+38126)

知力:38053(+38042)

運:45618


『エネルギー残高 51/100』


 『充電』ついでにアズにガチャの機能を語ってみると、とても興味深そうに熱心に話を聞いてくれた。出会った時……正確には『テイム』後だが、彼女が持つスキルについての所感を話していた時の反応から見ても、アズは俺と近い感性を持っている気がするんだよな。

 研究者気質というかなんというか。父さんとも話が合いそうかも。


『それでマスター、あなたの強さも理解できたし、これから先も無尽蔵に強くなれる可能性があるわけだけど』

「今でもだいぶ持て余してるから、これ以上無尽蔵に強くなられても俺としては困るだけなんだがな」

『ふふ、そうなるわね。でも、このままいけば全てのエンドナンバーを配下に収めることも夢じゃないかもね?』

「俺が新たな魔王にでもなれと? 断るぞ。俺はやりたいことをやるだけだ」

『ふふ。マスターは力を持ってもマスターのままやって来たのね』

「そこもお兄様の魅力の一つよっ☆」

『そうね♪』


 本当に褒められているのかちょっと怪しいが……まあ良いか。


「それより、お兄様。色んなスキルがあるのにどうして『スキル生成』からの『弱体化』なの?」

『そうだわマスター。教えてちょうだいな』

「ああ、それな。まあ話は簡単というか、未来がどうなるか分からないからこその保険ではあるんだが……」


 俺は前々から胸に秘めていた危惧を、初めて2人に話した。


「……確かにそうね。盲点だったわ。あたし達も先輩達も、浮かれすぎてて全然気付いて無かった」

『仕方ないわ。マスターとの子供だなんて、あたしでも浮かれちゃうと思うから』

「なんだ、アズも欲しいのか?」

『あたしだって女の子よ。好きな男の子供は欲しいに決まってるじゃないっ!』

「そ、そうなのか」


 熱弁されてしまった。


「まあできるかどうかは知らんけど、0じゃないなら俺の『運』で引き当てれると思うぞ」

『!! ほんと? ありがとマスター!』

「お兄様の人たらしー☆ あ、魔王たらしかな?」

「まあそれはさておき、『弱体化』は絶対に必要だと思うから、人数分は作っていきたいんだ」


 『弱体化』は、自身のステータスを本来よりも抑えたものにする効果があるスキルだ。あとは、どうにかして俺の想定している残り2つのスキルさえ探し出せれば、未来は明るい。


「となると、【160レベル×人数分】ってことだよね。手伝えそうな事があったら言ってね。あたし達にとっても大事な事だもの。いくらでも手伝うよ!」

「おう、ありがとな。例えば国内でレベル150以上のトリガーモンスターが出るとか、そういうポイントがあれば荒稼ぎできると思うんだよな」

「うん、そっちの線で探してみるわね☆」

『ねえマスター。あたしもマスターの冒険について行っていいー? マスターがどんなふうに攻略してるのか、見てみたくなっちゃった♪』

「それは別に良いけど……。ただ、戦闘に参加するのは緊急の時だけだぞ。なんだかんだで俺、戦いも攻略の醍醐味だと思ってるからさ」

『はーい♪』


 さて、共有ポイントも『スキル生成』で30ポイントフル使用になったし、することも無くなった。

 帰るとするか。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 ダンジョンを後にし、ホテルに戻って来た俺はガチャの全容を知る者達全員を集め、俺の懸念事項を話した。


「生まれてくる子供への強制『弱体化』……! 確かに必要な事だわ!」

「第二世代は親のステータスやスキルを引き継いで生まれてくる事が多いとされています。以前ショウタさんは、ご自身のステータスはガチャで得た成長アイテムによるものだから引き継げない可能性があると、アヤネちゃんに伝えていました。ですが、あの時とは明確に違う事がありますもんね」

「わたくし達も、とんでもなく強くなった事ですわね! 例え弱くても、旦那様との子供であれば愛せると受け入れてたので、その事はすっかり忘れてましたわ……」

「今まで胸に秘められていた理由は、この話のキースキルである『弱体化』の入手目処が立っていなかったからですね」

「そゆこと」


 しかしまあ、なんとか抜け穴があって助かった。

 アズをペットにできた事。そしてアズが管理者に返り咲けたこと。更にはアズが『スキル生成』のスキルを持っていてくれたこと。これらのおかげで、なんとかこの結果を掴み取れたのだ。

 特にこのスキルを使った事での一番の収穫は、『弱体化』がガチャ専用スキルだと知れたことだ。まあ確かにガチャを回しまくるような環境下になければ、こんなスキルが必要になる事は想定できないだろうから、専用スキルと言われても納得はできるんだが……。それでもやっぱり、レベルが100や200を超えた冒険者ならば、誰もが欲しがるスキルだろう。その辺りのステータスから、私生活が大変になって来るんだから。


「で、これのおかげで、レベルさえあればいくらでも量産はできるから、子供関係なしに皆にはあげたいと思ってる。ぶっちゃけ、最初の子供たちが生まれてくるまでにまだ半年くらい時間の余裕はあるしな。これがあれば、力加減をミスって物を壊す心配も無くなるし」

「実は、正直滅茶苦茶欲しかったわ。けど、あたしだけこのスキルをコピーしても皆には申し訳なかったから、言わなかったの」

「やっぱり?」


 イズミは良い子だなぁ。撫でてあげよう。

 ……あれ? 今ふと思ったが、将来的にまた別の権限を得てダンジョンを改造する過程で、そこに『弱体化』スキルを落とすモンスターなり、スキルオーブが入っている宝箱を設置するなんてことは可能になるだろうか? 後者は難しくとも、前者ならワンチャンあるかもしれないか……? まあでも、2個目のダンジョン改造には、管理者レベルやらなにやらと、色々足りない物が多すぎるか。

 それはまあ、色んな問題が片付いてからゆっくり考えるとするか。

読者の皆様へ


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