ガチャ336回目:残念な強化体
結果、目論見としては成功。3つ目の集落近辺で雑魚を100体討伐した瞬間、マップに反応があった。向かってみれば『チャンピオンゴブリン』が出現していた為これを討伐。そして第二集落の赤丸が変化し、『ジャイアントゴブリン』に進化。
第二集落に向かう途中、やはり100体討伐した瞬間に再び第三集落に『チャンピオンゴブリン』が出現。そのまま第二集落に向かい『レアⅡ』を撃破。だけどやはり『ガドガダ』は出現条件を満たせていないのか、撃破した直後に煙は霧散。ドロップをその場に撒き散らし、レベルは81から136に上昇した。
その時点で『チャンピオンゴブリン』を討伐していないのはその第二拠点のみだった為、100体討伐を継続。そして出現したレアを倒し、第一拠点が『レアⅡ』に置き換わり、またその場で100体討伐。
そして、お目当ての相手が現れた。
「『真鑑定』」
*****
名前:チャンピオンゴブリン
レベル:140
腕力:650(-650)
器用:488(-487)
頑丈:300(-300)
俊敏:300(-300)
魔力:2250(-2250)
知力:225(-225)
運:なし
【Bスキル】剛力Ⅲ、怪力Ⅲ、俊足Ⅲ、迅速Ⅲ、鉄壁Ⅲ、城壁Ⅲ
【Pスキル】身体強化Lv4、体術Lv4、格闘術Lv4、剣術Lv4、槍術Lv4、勇猛Ⅲ
【PBスキル】統率Ⅲ、破壊の叡智Ⅲ
【Aスキル】跳躍Lv3、ウォークライⅡ、騎乗Ⅱ
【Sスキル】限界突破
装備:荒削りの魔鉄剣Ⅱ、荒くれ者の鎧Ⅱ
ドロップ:ランダムな装備、チャンピオンゴブリンのトロフィー
魔石:特大
*****
これはひどい。
最初の頃、強化体は通常のレアと比べて『レベル2倍』+『ステータス1.5倍』と、非常に脅威を感じる存在だったけど、最近ではこっちのステータスのインフレもあって物足りなくなってきていた。まあ『ガドガダ』の後じゃどうしても見劣りしてしまうのも仕方がないが、そもそも5割減少がデカすぎる。これじゃその辺のレアと大差ないんじゃないか?
スキルは上等だが、ステータスがあまりにも哀れなので、戦いらしい戦いも起こさず、一撃で屠ってやった。
【チャンピオンゴブリンのトロフィーを獲得しました】
【レベルアップ】
【レベルが136から142に上昇しました】
目的は達成したが、改めてマップを見れば、『ジャイアントゴブリン』が1つ目の拠点に出現しているのを思い出した。ステータスは半減しているとはいえ、Lv120の『レアⅡ』だし、危ないので一応狩っておくことにした。あと、折角のスキルが勿体無いからな。
なので道中のゴブリンを殲滅後、エンキの鉄のカーテン内でガチャを回し、直後に『ジャイアントゴブリン』を討伐。レベルは2から152へ上昇。やる事は全部やれたので、満足した俺達は、ゴブリンの集団を駆逐しながら第五層の入口へと向かうのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「やあ、ショウタ君。お疲れ様!」
「ああシュウさん。お疲れ様です」
拠点へ戻ってきた俺達を、シュウさんのチームが迎えてくれたのでハイタッチをする。
周囲を見てみれば、他にもいくつかの冒険者達がテントを建てている。どうやら彼らは、さきほどの告知を聞いて第五層でも狩りが出来ると踏んで降りて来たんだろう。
念のためエンキにお願いをして、昨日寝泊まりする時に使った土地を岩でぐるりと囲むようにして、更には看板も使って領地宣言をしておいたんだけど、きちんとそこは避けてくれているみたいだな。良かった良かった。
「いやあ、流石だねショウタ君。まさか昨日の今日で3度目のフィーバータイムを起こしてくれた上に、全てのゴブリンに重複してデバフをかけてくれるなんて。本当に頭が上がらないよ」
「まあ確信はしてなかったですけど、起こせて良かったですよ」
「ちょうど、君の迷惑にならないよう手前で狩りをしようかと、皆と相談していたところだったんだ。戻ってきたという事は、今日の狩りは終了かい?」
「というよりかは、ゴブリンはひとまず完了ですね。明日からは森とか山とか行く予定なんで、ゴブリン狩りは好きにしてもらって大丈夫ですよ」
「そうなのかい? もし森に行くのなら注意して欲しいんだが……」
シュウさんがそこまで言ったところで、彼の視線はアキとマキに向けられた。
「いや、2人がいるのなら大丈夫だろう」
「何か問題が?」
「いや、些細な話だ。それより、明日以降も冒険者が来るだろうから、君の件は必ず伝達しておこう」
「ありがとうございます。……それと、レアモンスター情報ですけど、いります?」
「ほ、本当かい? もらえるなら是非欲しい!」
「とりあえず何匹倒そうとその場には出ません。ゴブリン地帯の一番奥にある3つの集落にのみ出現します。ただ、そこに向かうには1000体以上のゴブリンを相手する必要があるので、1チームでの攻略はオススメ出来ないですね」
「な、なるほど……。分かった、貴重な情報をありがとう。これも皆に伝えてしまって良いのだろうか」
「勿論。安全第一ですから、お願いしますよ」
「了解した。引き留めてしまってすまなかった。今日はゆっくり休んで欲しい」
「はい。ではまた」
そう言ってシュウさんと別れ、家とテントに別れた。
まあ、これから俺には超大量のスキルを『圧縮』するという刑務作業があるわけだが。気合い入れないとな……。
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