ガチャ029回目:リベンジ2回目
今日もまた3話です。(2/3)
第二層に降り立ち、改めてあの林をマップで見る。すると、昨日と変わらずその場所はモンスターの反応が無かった。朝見たときも無かったから、あの場所はレアモンスター専用の湧きポイントなのかもしれない。
けど、その代わりに人の反応が複数ある。……なんだろう?
とりあえず近付かないでおくか。俺の勘がそう警鐘を鳴らしている。
「それじゃ、まずは人気のないポイントを探しますかね」
必要レベルは溜まっているんだ。早めに回しきってしまいたい。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「やっぱり他にもあったか、『マーダーラビット』の湧きポイント」
マップの四隅埋めの最中、いくつかそれらしき林をピックアップしておいたのだ。最初の2つは、ゴブリンとキラーラビットが混合して生息している面倒そうな場所だったが、3つ目にして何のモンスターも居ない平和な林を発見した。
『迅速』を切って内部を駆け回り、林の全景をマップに収めると、やはり中央には全く同じ広場まであった。ここなら、誰も来ないだろう。
ガチャを起動し、「10回ガチャ」を押す。
『ジャララ、ジャララララ!』
出てきたのは紫1、赤4、青5。前回と同じラインナップだった。
やはり、300近い『運』になったことで、紫も1個は確定ラインになったのかもしれないな。
『R 腕力上昇+6』
『R 腕力上昇+8』
『R 器用上昇+7』
『R 頑丈上昇+8』
『R 知力上昇+6』
『SR 器用上昇+18』
『SR 器用上昇+20』
『SR 魔力上昇+18』
『SR 知力上昇+20』
『SSR スキル:剣術Lv1』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:2
腕力:135(+129)
器用:130(+124)
頑丈:124(+118)
俊敏:126(+120)
魔力:97(+93)
知力:125(+121)
運:282
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv2、鑑定妨害Lv4、自動マッピング、身体強化Lv4、怪力Ⅱ、迅速、予知、剣術Lv1、投擲Lv1、炎魔法Lv1、水魔法Lv1
*****
「『剣術』!? 何それ絶対強いじゃん。アプリアプリっと」
『スキル保持者は、レベルに応じて剣に対する理解度を深める。剣と名の付く武器にはほとんど対応していると思われる。末端価格、不明』
「ふんわりとしたことしか書いてないな。でも値段が分からないってことは出回っていないのか、保持者が少なすぎて検証できていないって事か」
俺もこういう未知な物には実験と検証を繰り返したいタイプだから、こんな風にレポートを作ってくれてる人達の苦悩が分かるなぁ。
とりあえずおもむろに剣を振ってみる。
「おっ……」
どう変化したか、文字にするには確かに難しい気がする。『感覚』が広がった。とするのが一番しっくりくるかもしれない。
次に、今まで戦って来たモンスターの姿を想像し、それぞれに対応する動きを思い浮かべる。すると、どう動けば良いのか、勝手に身体がシミュレートしてくれるようだった。
スライム、ゴブリン、キラーラビット。単一戦、そして複数に囲まれた場合の集団戦。今までなら多少は手間取る事態になっていた筈だが、あっさりと切り抜けられそうだ。
体格の良い『ホブゴブリン』をイメージして、何度も虚空を斬る。
圧倒的速度の『マーダーラビット』をイメージして、動きに合わせて剣を振るう。
時には、『ホブゴブリン』との鍔迫り合い。『マーダーラビット』との高速バトルを想定する。そのどれもが、有利に戦えた。
そうして何度もシミュレートを続けていると、今度は別の事が気になり始めた。
これまで考えもしなかった事だが、何度思い直しても、今の俺ならいける気がするのだ。
「……よし」
目の前にある木に向かって歩き、おもむろに剣を横薙ぎにする。
剣は見事に対象を分断し、木は音を立てて崩れ落ちた。
スキルを得る前は、木を斬るなんて考えもしなかった。いや、出来るとは思わなかった。『怪力』スキルを加味してもだ。
けど、スキルを得てからは、剣をどう振ればどのような結果になるのか『予知』出来るようになった。これは大きな成長だった。
「剣に対する理解か……。なら次は、実戦で試さないとな」
俺は林の外へと飛び出した。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ヒュンヒュン!
ザッ!
ザッ!
まるで草刈りをするかのように剣を振るうと、キラーラビットの首は地面へと落ちて行く。
『迅速』の最中は、位置が低すぎてゴブリンのように一撃必殺が出来なかったが、『剣術』を取得してからは、剣を扱う為の適切な身体の使い方まで会得したらしく、自然と最適な動きが出来るようになっていた。
そして今のが丁度、100匹目でもあった。
煙は移動を開始し、目の前の林へと飛び込んでいく。
俺は『迅速』を使いながら、慣れた動きで木や下草を避けつつ、煙と同じ速さで駆け抜けていった。
そして広場の中心に辿り着いた煙は、一瞬で霧散し、中から奴が姿を現した。
レアモンスターは、種類によって出てくるまでのタイムラグもあるみたいだな。
「よお、昨日ぶりだな。リベンジに来たぞ」
『ギイイイッ!!』
リベンジは向こうも同じか。
けたたましい叫び声を上げ、『マーダーラビット』は目の前から姿を消した。死角に入られたのだろう。
「こっちだな」
ガンッ!
『ギィッ!?』
その攻撃手段は昨日も見た。だから、同じようなヘマはしない。
剣で奴の角を払いあげ、その下顎に回し蹴りを入れてやった。
『迅速』を使うようになったからこそ、奴の動き出しからどう動くかまで予想できた。そしてそれは『予知』を使うまでもなく、しっかりと視えていた。
『迅速』は、走る速さが上がるスキルではあるが、足のバネなどの基本的な部分は、スキルの影響を受けずデフォルトのままなのだ。その為、直角に曲がろうとした際はどうしても減速が起きてしまう。そこからまたすぐに加速するのだが、加速するまでは通常スピードなのだ。
なので相手が真っ直ぐに来ないのであれば、左右に気を配っていれば自ずと動きが読めてしまう。それでも、基礎的な『俊敏』ステータスが高ければ問題ないのだが……悲しい事に『マーダーラビット』の『俊敏』はそんなに高くはないようだ。
「これからは強敵も増えて行くだろうし、この速さにも『予知』なしでも対応できるようにしないといけないな」
『ギュゥゥ!』
「さあ来い、もっとお前の速さを見せてくれ!」
そして10分後。
広場の中で激突し合った俺達だったが、なんども激突した両者の違いは決定的だった。
『マーダーラビット』の角は所々が欠け、1本は丸々根元から折れてしまっていた。そして俺はというと、多少肩で息はしているものの、怪我らしい怪我は無い。
『御霊』も欠ける事など無く、今もなお他者を魅了する煌きを放っていた。
『マーダーラビット』は倒れ伏し、煙となって消えて行く。
良い鍛錬相手だった。
【レベルアップ】
【レベルが12から27に上昇しました】
「完全消失まで7分ちょっとか。やっぱり、相手のレベルの問題かな?」
そしてドロップは、叩き折ったりボロボロにしたにもかかわらず、完全な形の角が2本。そして毛皮、『中魔石』。そして『スキル:迅速』のスキルオーブだった。
「これで、マキの専属は確定だな」
使ってしまって『迅速Ⅱ』にするための素材にしたい欲があったが、まずは確実に1個持ち帰る為にも、コレはリュックへとしまう事にした。
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