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ガチャ1086回目:どこかで見たような

『にしてもこの階層は、第三層みたいに海王種はいないみたいね』

「広々としてますけど、目立つ存在は大瀑布と、その手前に広がる無数の渦潮ゾーンですか~」

「モンスターの赤点はちらほら見えるけど、何かは視えなかったのね。押しても反応ないわ」

「ですが今までの傾向からして、モンスターが入り乱れる形ではなくきちんと分布エリアが決まっているはずですし、1種類目を見つけ次第確認し直した方が良さそうですね」

「ん。まずは最初の1体を見つけるところから」

「クリス、この階層で気を付ける事とかあるか? あの大瀑布と渦潮以外で」

「特にないですわね」

「ならいつも通り、皆で行くか」

『はい♡』

『はーい!』

『キュ~♪』


 そうして改良型バブルアーマーを纏って水中へと飛び込むと、そこでは他の冒険者達が戦う姿が拝めた。今までまともに戦っているシーンを拝めたのは第二層のカエルくらいだが、バブルアーマーを使って戦う他所の人達を見るのって、何だか新鮮な気分だな。

 んで、戦ってるモンスターは……魚っぽいな。なんか、羽みたいなの生えてるけど。


*****

名前:フェザーフィッシュ

レベル:54

腕力:380

器用:330

頑丈:120

俊敏:480

魔力:50

知力:50

運:なし


(ブースト)スキル】俊足、迅速

(パッシブ)スキル】水泳Lv3


装備:なし

ドロップ:フェザーフィッシュの切り身

魔石:中

*****


「んんん?」


 なんか、どっかで見たことあるステータスにスキルラインナップだと思ったが、こいつ……。


「第三層のニードルフィッシュの劣化版じゃないか」

「ん。ほんとだ」

「『俊敏』は少し高いくらいで、他は下がっていますね」

「レベルも1低いですし、スキルも1個減ってますねー」

「『チャージアタックⅡ』を抜いて、ちょっと早くなっただけとか、弱体化もいいところね」

「やはりそうでしたか」

『てことは、この魚の切り身って……あっちより美味しくないんじゃない?』

『キュ~!?』

『不味いというほどではないかもしれませんが、味か質のどちらかが多少落ちているかもしれないですね』

『残念ですね……』

「まあその辺は食ってみないと分からないだろ。身の付き方や味わいの方向性だったり、食べる為の調理法が違うだけかもしれないし」

『キュ~キュ~』


 不安に思ったルミナスがクリスにすり寄って鳴き声を上げる。あまりに分かりやすい行動に、翻訳が無くてもクリスはすぐ理解したようで笑顔で宥め始めた。


「ふふ、大丈夫ですわ。それなりに高値で取引されるくらいには美味しい魚ですから」

『キュ~♪』


 その言葉にルミナスはすぐご機嫌になった。

 まあモスクワはユーラシア大陸の中では海寄りの位置にあるとはいえ、日本と比べれば海からはだいぶ離れた位置に存在しているからな。海産物を輸送するのもコストがかかるし、魚の切り身が高額になるのも仕方がないだろう。

 まあ、外とは違って無限に採れる資源が高額になる理由は、ダンジョンの第五層という難易度的な理由の他に、ちゃんと味の評価もされた結果だとは思うが。


「んじゃ、俺らも狩るか。まずは分布状態からだな」


 改めてマップを視てみれば、この第五層を縦に3分割した感じで切り分けてみた時に、左側の赤点だけがあの魚であることが分かった。そして真ん中が反応しない赤点で、右側は大瀑布と渦潮ゾーン。こっちにもモンスターがいるのか、それともギミック中心のエリアなのかは分からないが、とにかくこっちは後回しだな。


「んー……。水中が見えてないから、他の冒険者がそこで狩りをしているかどうかも、現時点では状態では判断できないな。クリス、この島の北側の方って人が来たりするのか?」

「ほとんどいないはずですわ。島の近くで狩りをするのが最も安全ですし、モンスターの再出現もそれなりに速い筈ですから」

「よし。そんじゃ北側に行こう。近寄ってくる魚は俺が倒すけど、もし絡まれる様なら倒して構わんからな」


 どうせこの階層も、第三層みたいなことになりかねないしな。まあ、あっちほど数は多くないはずだけども。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 島から真っ直ぐ北に1kmほど直進し、冒険者が寄り付かないであろうスポットに辿り着く頃、俺は前言を撤回していた。島の周辺は数が少なくて、第三層ほど密集していないんだろうなと思っていたが、あちらは頻繁に狩られたせいで出現数が抑えられていただけであって、少し離れれば至る所に群れが存在し、海底に近いほどその数は異様に膨れ上がっていたのだ。

 今回嫁達はルミナスを中心に円陣を組み、俺が1人突出するような形で進軍していたんだが、正面に位置していた俺は当然として、円陣の左右で防衛を担当していたミスティとシャルの2名も到着する頃には討伐数が80体を超えてしまっていた。

 そして目的の場所でしばらく狩りをしてれば、当然3人とも100体突破を達成してしまう訳で……。


*****

名前:ウィングフィッシュ

レベル:95

腕力:1000

器用:850

頑丈:550

俊敏:1200

魔力:400

知力:300

運:なし


(ブースト)スキル】剛力Ⅱ、怪力Ⅱ、俊足Ⅱ、迅速Ⅱ

(パッシブ)スキル】水泳Lv8

(マジック)スキル】水流操作Lv5

★【(エクス)スキル】水風切り


装備:なし

ドロップ:ウィングフィッシュの切り身

魔石:大

*****


 初見のレアモンスターが3体も出て来た訳だが……。


「うーん、弱い」

「ん。弱い」

「雑魚ね」


 こっちも『ソードフィッシュ』の弱体版が来るとはな。まあ特殊なスキルはあるみたいだけど、結局水属性なら俺達の『完全耐性【水】』の前には無意味な攻撃だろうしな。

 さっさと蹴散らして、次を拝んでやるとするか。

12/15よりコミカライズ2巻が発売されました

https://tobooks.shop-pro.jp/?pid=188675392

よろしくお願いしまーす!!

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