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ガチャ1050回目:放置稼ぎ

『SHAAAA!!』


 サメはアズの作り出した黒い鎖に囚われ、満足に暴れることものたうち回る事もできないでいた。できることと言えば身じろぎすることと、叫ぶだけだ。その上、こんな目に遭っても相変わらずそのターゲットはうちのルミナスにロックオンしている辺り、コイツもだいぶしつこい奴だな。

 そんな哀れなレアモンスターの姿を尻目に、俺は淡々とメダルを交換していく。


『流石お姉様の鎖ですっ。全然解ける気配がしませんっ』

『ふふーん、そうでしょそうでしょ♪』


 アズが得意気に胸を張った。アズが愛用するこの鎖、魔王系の専用スキルで作っていることは分かるんだが、その中身を時折『解析の魔眼』で見る限りでは、相手によって込める魔力の量を調整しているみたいなんだよな。込める魔力の量が多ければ多いほど頑丈さとしなやかさが跳ね上がり、『魔煌石』持ち相手でも封殺できるくらいには強いらしい。

 流石に、『特大魔煌石』以上の存在には効かないらしいんだが。


『んふ。マスターも縛られてみる?』

「そういうプレイはちょっと」


 望む子にしてあげることはあれど、されるのはちょっとな。

 ……何人かから期待の眼差しが飛んできていたが、無視する。


『そーお? ま、マスターには沢山動いてもらわないとだし、無理強いはできないかー』

「よし、コレで交換終わり。んじゃ〆るぞー」

『SHAA!!』

「うるさいぞ」


『斬ッ!』


【レベルアップ】

【レベルが62から380に上昇しました】


 『魔煌石』持ちとは言え、動けない相手の首を斬り落とすくらいなんて事はなかった。しかし380か。ちっと惜しいな。もう少しで400越えだったのに。

 まあでも次のカメ戦までにまたレアⅡを複数倒せるだろうし、そこで200ちょっとに調整できればなんとかなるかもな。


『マスター様、お疲れ様でした♡』

『キュキュキュ~♪』


 左からルミナス、右からキュビラのプニモコ天国でやさぐれかけてた心が洗われる。やっぱ、せっかくの強敵を作業で倒す事になってしまったのが、思った以上にダメージ受けてたみたいだな。

 次からは落ち込んだらこれをしてもらおう。


「ん。ショウタのメンタルがみるみる回復してく」

「キュビラによる癒しパワーも相当だったけど、ルミナスちゃんの増幅力すごいわねー」

「足し算ではなく乗算ですね」

「私も今度してもらいたいですね~」


 ……よし、回復できたと思う。


「んじゃ、改めてドロップの確認をするか」


 出て来たのは『青の宝箱【シャーク】Lv2』と、『アメジストの宝箱』と。アメジストも、今までの傾向から思えば『極大魔石』とかそのレベルのドロップのはずなんだがな……。『クラーケン』よりはマシではあるけど、この辺も長年狩られなさ過ぎて、スタンピード直前まで成長して膨れ上がったせいか? となると、こいつらも元々はそんなに強くない……?

 まあいいか。それよりメダルのチェックだ。


 名前:青の宝箱【シャーク】Lv2

 品格:≪遺産≫レガシー

 種別:モンスタードロップ

 説明:190ダンジョンでのみ出現する特殊な宝箱。

 ★最高位の報酬しか入っていない最高レベルの宝箱。


「ぱかっとな」


 特に選択肢も出ず、現れたのはやはりメダルだった。


 名前:メダル【シャーク】

 品格:≪遺産≫レガシー

 種類:トリガーアイテム

 説明:マッドネスシャークを討伐した証。

 ★しかるべき場所に奉納することで道が開ける。


 ふむ。

 んで、こいつの指し示す先も島の中央と。何が出てくるのか楽しみになって来たぞ。


「あとは『アメジストの宝箱』だけど……どうするかな」

「無理に開ける必要はないかもしれませんね」

『そうそう。急ぎじゃないんだし、後に取っておけば?』

『おにいさんの子供たちにも、宝箱を見せてあげましょうよっ』

「あー……。それも良いかもなぁ」


 宝箱を開ける瞬間はちょっと目に悪いけど。まあそこは魔法でなんとでもなるか。

 とりあえず宝箱は仕舞って貰ってと。マップを開いて……うおっ。


「あー、ルミナス。もう海流は終わらせちゃって良いぞ」

『キュ~』


 ルミナスが一声あげると、海流は徐々に勢いが弱まって行き、数分もしない内に完全に元通りになった。そして海流があった場所には無数のドロップアイテムが散乱しており、中にはズタボロになったレアモンスターの姿もあった。

 そう、マップには海流にひたすら流される赤丸がいくつも映り込んでいたのだ。多分、『マッドネスシャーク』と戦ったり、メダル交換やらに時間を掛けている間に出現した雑魚が巻き込まれまくって、フィッシュほいほいと化していたんだろう。

 そしてルミナスのレベルは480。雑魚モンスターやただのレアがこいつの海流に耐えられる訳もなく、最終的にレアⅡまでが残っていたんだろうな。


「レアⅡが3体か。ルミナスは1歩も動いていない状態で、こんな事ができるとはな」

『キュ? キュキュ、キュキュキュ~?』

『ふふ。マスターのペットになったから、ルミナスが倒してもフルMAXでドロップしてくれるようになったのよ』

『キュキュ~!!』


 どうやら、自分の海流に巻き込んだだけで切り身がいっぱいある事に驚いてたらしいな。


「んじゃアズ、クリス。レアⅡの捕獲は頼むぞ。ルミナス、そう言う事だから次のカメゾーンに行くまでの間、いっぱい倒して良いぞ」

『キュ~~!!』


 さて、残る大物はカメ1体だけだ。こいつとの戦いはどうなるかな。サメみたいにならない事を祈るばかりだ。

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