ガチャ954回目:アクロフォビア
「それでショウタ、まだ罠は1つ残ってるみたいよ」
「一応それも発動させておいてくれるか」
「ん、了解」
罠がどういったものか直接視れればいいんだが、どうにもトラップの類は『解析の魔眼』経由での確認ができないらしい。全てがそうなのか、それともこの罠がそもそも視れない特別仕様なのかは知らないけど。
そうして先ほど同様に、ミスティが宝箱を囲っていた罠の内側の方も起動させた。すると、前方にモンスターが突如として出現した。それも、明らかに第一層で出てはいけないレベルの強さをしていた。
*****
名前:ブラックコボルト(強化)
レベル:120(+40)
腕力:1440
器用:1320
頑丈:1480
俊敏:800
魔力:3000
知力:1200
運:なし
【Bスキル】超防壁Ⅱ、剛力Ⅳ、怪力Ⅲ、阿修羅Ⅱ、鉄壁Ⅳ、城壁Ⅲ、金剛体Ⅱ
【Pスキル】身体強化Lv8、剣術Lv8、盾術Lv8
【Aスキル】吸血Lv8
★【Eスキル】狼の嗅覚Ⅲ、血の衝動Ⅲ、飢餓衝動Ⅲ、破壊衝動Ⅲ
装備:コボルトの暗黒剣、コボルトの漆黒盾
ドロップ:鮮血の黒牙
魔石:特大
*****
「ここに来てレアモンスターか。罠に仕込むとかやってくれるじゃないか」
「あのような威力の罠によって負傷させた上で、血の匂いに敏感なレアモンスターの出現ですか。なんて悪辣な……」
「ここのボスは性格悪そうですね~」
「アズさんのお知り合いの可能性あります?」
『まあ……心当たりはあるけど。でもここ、エンドナンバーじゃないのよね~』
『私がお姫様と協力したように、エンドナンバーと何かしら繋がりがあるかもしれませんよ』
『わっちらのように直接繋がりはしなくても、エネルギーのみのやり取りなら可能じゃろう』
「ふむふむ」
『ガルルル……!』
そう暢気に会話していると、向こうも俺達に気付いたらしい。血の匂いは出してなくても、うちの面々は皆良い匂いがするからな。鼻が利く以上察知はするよなぁ。
「まあでも、今更120相手じゃな。暗闇じゃ映像を遺すこともできないし、……5倍マジックミサイル」
『ドンッ!』
マジックミサイルが直撃した『ブラックコボルト』は、一撃でバラバラになり煙となって消えた。
【レベルアップ】
【レベルが72から144に上昇しました】
まあ、レベル120だしそんなもんだよな。
「んー……。じゃあ、入口の方の罠もレアモンスターが出る可能性があるのか。となれば、面倒だが一旦戻るか」
『御主人。わっちらは役には立たぬし、向こうで待っておった方が良いか? すぐそこが第二層への入口なのじゃろ?』
「いや、一緒にいよう。悪辣なダンジョンである以上、離れた時に何か仕掛けてくる可能性だってある。できる限り一緒に行動しよう」
『畏まりました、マスター様♡』
『はいなのじゃ!』
そうして復活したコボルトや狼を蹴散らしつつ、入口近辺にほったらかしにされてた罠も起動確認を行う。やっぱり外側は高威力の物理的なトラップで、内側にはレアモンスターが出現したが……。
*****
名前:ブラックサースティウルフ(強化)
レベル:120(+40)
腕力:1440
器用:1320
頑丈:800
俊敏:1480
魔力:3000
知力:1200
運:なし
【Bスキル】超防壁Ⅱ、剛力Ⅳ、怪力Ⅲ、阿修羅Ⅱ、鉄壁Ⅳ、城壁Ⅲ、金剛体Ⅱ
【Pスキル】身体強化Lv8、獣爪術Lv8
【PBスキル】統率Ⅱ
【Aスキル】吸血Lv8
★【Eスキル】狼の嗅覚Ⅲ、血の衝動Ⅲ、飢餓衝動Ⅲ、破壊衝動Ⅲ
装備:なし
ドロップ:鮮血の黒牙
魔石:特大
*****
【レベルアップ】
【レベルが144から148に上昇しました】
こっちもほとんど一緒だったので、同じやり方で倒してやった。
そしてレアⅡは出ないという拍子抜けっぷりだったので、アイテムを回収した俺達は再び奥へと進み、2部屋目を突破。
すると、突如として視界は明るくなった。
「おお?」
どうやら、いつの間にか第一層を抜けていたらしい。階段があるのかと思って身構えていたんだが……。後ろを振り返ってみれば、深淵へと繋がっていそうなゲートが口を開いていた。このダンジョンって、階層移動もゲートなのかな?
「んでここは……」
『ビュウウウウ……!』
目を開けるのが面倒なくらいの突風が吹きつけて来ていた。
「風が強いな。エンリル、逆噴射」
『ポ!』
エンリルに相殺してもらうと無風になったようだ。これでようやく周りが見渡せる。
改めて周囲を確認してみると、この階層のコンセプトは実に分かりやすかった。
「暗所の次は高所と来たか」
どれだけ人の恐怖を煽るのが好きなんだか。
第二層の入口は広場になっている為安全だが、そこから一歩踏み出せば急斜面の崖になっており、崖下は薄っすらと視えるが少なくとも数百メートルはあるだろう。……いや、あの神殿よりも底が深いかな? となれば4、500くらいはあるか。
そして左右を視てみれば、人が一人進むのがやっとといった崖道が続いており、しかも時折道が途切れているようで、道中では崖登りしたり崖下りをしたりして四苦八苦しながら進まなきゃならんらしい。
んで、そんな難所には当然のようにモンスターが飛翔していて、妨害もしてくると。
「いやらしいなんてレベルじゃないな」
だがまあ、今までにないダンジョン構成であるのは事実だ。楽しんで攻略していこうかな。
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