ガチャ940回目:お馴染みアイテム整理⑦
続いてのチェックは、アイテムだな。まずはこの設計図からだ
名称:ドローンビットの設計図A
品格:≪遺産≫レガシー
種類:設計図
説明:ドローンビットを作製する為の主要設計図のうちの1つ。内部構造が詳しく描かれており、外部構造の制作には別途異なる設計図が必要。
名称:ドローンビットの設計図B
品格:≪遺産≫レガシー
種類:設計図
説明:ドローンビットを作製する為の主要設計図のうちの1つ。外部構造が詳しく描かれており、内部構造の制作には別途異なる設計図が必要。
ははーん。2つで1つの設計図だったか。別々の設計図なのかと思ってたけど、違う様だ。
「で、結局これは何のドローンが作れるんだ?」
「タマモ、分かるかしら?」
『簡単なのじゃ。何らかの液体を散布する為のドローンのようなのじゃ』
「液体散布……。てことは連中が使ってたナノマシンを散布する様な、そんな感じか」
といっても、ダンジョンが発生して以降も明確に医療用のナノマシンをバラ撒けるような医学のブレイクスルーは起きていない。せいぜい、ダンジョンから出て来た回復ポーションをなぞって、なんとか低品質のポーションを作るだけに留まっている。
実際問題、怪我の治療は『回復魔法』があるから、その辺の文化の成長は重要視されてないんだよな。勿体無いことではあるが。
『なんなのじゃ御主人。そんなにわっちをじっと見つめて』
「ご主人様。確かにその考えは賛成ですが、今はまだ彼女はサクヤ様の後任として仕込んでいる最中ですから、難しいかと」
「ショウくん、大丈夫よ。それも次点の策としてはちゃんと計画しているから」
「そうなんですか? なら安心ですね」
『な、なんなのじゃ~? わっちを置いてけぼりにしないでほしいのじゃ~!』
タマモを撫でつつ次を見るか。こっちも……割と工学と、『錬金術』要素が強いな。
名称:乱反射鏡面装甲
品格:≪遺産≫レガシー
種類:素材
説明:光を受けると内部に一度溜め込み、その後周囲へと無作為に乱反射する特殊な装甲。光に関する魔法、エネルギー、武装全てに対してほぼ完璧な耐性を有している。
★光のエネルギー内に別のエネルギーが混じり合っていた場合、高確率で数秒の間機能不全を起こす。
「単純に兵器としてのレーザーなら乱反射するけど、『神聖魔法』とかのビームにはバグが出るというわけですね」
「欠陥品かと思いきや、数秒機能しなくなるだけか」
光に対して絶大な防御力を持っていても、機能停止するならまあ『遺産』止まりでも、まあおかしくはないか。
「あれ、ってことはあのレアモンスター、純粋に光る魔法を打てば機能停止してたのか」
そう考えると、明確な弱点があったって事だな。
「ふーん。じゃあショウタ君、その情報流しちゃって良い?」
「良いぞー」
「オッケー。いやー、ショウタ君がダンジョンを攻略するたびに『バトルアリーナ』のラインナップが増えていくのは良いんだけど、あのレアモンスターに挑む人は1組も居なくてさー。どうしたものかと思ってたのよね」
「ん? そうなのか?」
「ショウタさんが動画の視聴可能範囲を拡大したおかげで、『バトルアリーナ』にて強敵に挑まれる方々は、事前に当時の討伐映像をご覧になることができます。ですが、ショウタさんの戦う様子はどれも……」
「イカれてる戦い方しかしないので、大体はなんの参考にもなりません」
「えー? 俺は正面から正々堂々と戦ってるんだけどなぁ」
「強くなりすぎた弊害ですわね」
「ん。普通の冒険者に、乱反射するレーザー全避けは不可能」
「ははっ。あの映像は敵の脅威と兄さんの凄さを伝えるだけで、なんの参考にもならないよね」
「むむ……」
そう言われると言い返せんな。あの時はつい楽しくなっちゃって、踊るようにレーザーを避けて回ってたからな。
「とりあえずアキ、情報の伝達は任せた」
「オッケー。もうブログに載せたから、あとは勝手に走り回るでしょ」
「そういえば『バトルアリーナ』で思い出したけど、第三層の運営はどんな感じ?」
『機械ダンジョン』の第六層でゲットした『ジェットブーツ』の試験会場だ。正直、エンキ達の遊び場で作りはしたものの、一応勿体ないから協会に仕様書を送って一般向けに調整できないか丸投げしたんだよな。
「もう大人気よ! 1人1回最大30分で予約制にしたんだけど、もうたった数日で1ヵ月待ちになっちゃったわ」
「え? そんなに!? 割と危険性が高いから、それなりのステータスが要求されるレベルになったってのに?」
まあ体験に来た支部長達もそれなりにはしゃいではいたけども。安全性を考慮して、あそこの空間には特殊な魔導具まで設置して、落下及び転倒に対して反重力が発生するようにまでしてあるからな。それでも人間同士の衝突事故は起きかねないから、それなり……『頑丈』200以上を前提として募集をかけたはずなんだが? それが、予約一杯??
「エンキちゃんの予備を借りましたけど、楽しかったですよー」
「あれは貴重な体験でした」
『我も中々できぬ体験故、楽しませてもらった』
「イクサバは遊びには無縁かと心配したけど、そうではないと知れて安心したよ」
『要らぬ心配をかけ申し訳ございませぬ』
「ん。でも実際、あれはエスの『風』とはまた違った感覚で楽しい。正直戦闘に活かしたいレベル」
「そんなにか」
「まあ入手手段は大変なのは分かってるけどさ、たまに遊ぶ分には悪くないし、できればいつか増量してくれると嬉しいなー」
「わたくしも、この子が産まれたら遊んでみたいですわ」
「あたしもやりたーい」
「わ、私もやってみたいです」
「『神速』も良いですが、こちらも遊んでみたくありますね」
「なるほど、皆欲しいのか。なら、取りに行くのも悪くはないが、エスなら余裕でやれるんじゃないか?」
お前なら大量に湧いたところで、ノータイム『極閃』とかいうぶっ壊れ技があるだろうし。
「結局『バトルアリーナ』だけでなく、第七層でも遊ぶことを考慮して、こっそりとあの階層にも外へと繋がる経路を用意しておいたしな」
そしてその出口は、我が家の敷地内に置いてある。
「用意周到だね、兄さん。わかったよ、シルヴィも自分用の物を欲しがってるし、彼女の分を確保するついでに人数分や客用の追加分も集めておく。兄さんが『悪魔のダンジョン』を攻略するまでには終わらせておくよ」
「いやー助かる。まあ『極閃』ぶっぱも楽だけど、あの数の強敵に襲われるのもなかなかできない体験だからな。めいっぱい楽しんで来いよ」
「ああ、そうするよ」
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