夜陰の密約
第三章をお届けします。
夢を見た。お馴染みの兄貴たちが俺に対して伝えることがある時に見せられるあれだ。
毎度思うのだが、わざわざ夢に介入してくるぐらいなら直接言って欲しい。だが本人たち曰く、雰囲気が大事らしい。
夢の中で俺が立っている場所は、すっかり風化して倒壊しきった廃城の中。
壁は辛うじて下部が原形を保っているのみで、壁の上部を含めた天井はどこにも見当たらず、代わりに下弦の月が、吹き荒ぶ風と共に上から顔を覗かせている。
妙におどろおどろしい雰囲気に加えて、下弦の月が存在している時点で、誰に呼び出されたかを把握する。こんな無駄に凝った演出をするのは、ラバルさん以外にはいない。
「ラバルさん、何の用?」
『……秀哉、君にひとつ言わなければならない事がある』
普段の空から降ってくるフランクな声とは違い、空からだけでなく全方位から響いてくる、重みのある声。
演出であると分かっていても、それを聞くと反射的に背筋を伸ばして居住まいを正すほどには威厳が篭っていた。
『ゴメン』
そしてその威厳ある声に、唐突に謝られる。
『いやほんとマジでゴメン』
「……何が?」
例えどれほど声に威厳があろうとも、内容が謝罪では台無しだった。
『ほんとね、やり過ぎたとは思ってるんだけどさぁ』
「とりあえず自分だけに分かる範囲で謝られても、俺としては戸惑う以外の選択肢がないわけなんだけど? どうせまた妙なもの創っちゃったわけでしょ? 包み隠さず話して欲しいんだけど?」
五人の天才が俺に対して謝罪するのは、大抵がとんでもない存在を創造してしまった時である。よって俺のこの指摘も、あながち間違いではないはずだ。
『創ったといえば創ったと言えるが、そうでないとも言える』
「煮え切らないね。はっきり言ってくれない?」
『……そうだな、おそらくだがとても苦労するだろうし、場合によっては死ぬかもしれないが……多分大丈夫だ』
その言葉と共に、周囲に辛うじて残っていた廃城のパーツが、急速に風化していく。同時に風も強まり、砂塵を撒き上げて視界が急速に塞がっていく。
言うまでもなく、夢の終わりの前兆だ。
「おいちょっと待て! 不穏な事を言うだけ言って、肝心の説明はなんも無しかよ!」
声を張り上げるが、返事は返ってこない。それどころか、拓いた口の中に砂塵が入り込む始末。夢の中とはいえ、不快だった。
『では、頑張りたまえ』
「またその台詞か! 最近そればっか―――」
――――――――――――
「…………」
意識が覚醒する。その事を鮮明に感じ取りながら、ゆっくりと目を開いていく。
最初に飛び込んできたのは、周囲に立ち並ぶ高い壁と、その壁に囲まれた満天の星空。続いてそれらに赤い色を加える篝火。
毛布を押し退けて起き上がる。周囲には今しがたの俺と同じように、毛布を一枚だけ被って地面の上に雑魚寝をする多数の人。
その人たちの眠りを妨げないよう、物音を立てずに慎重に起き上がり、野寝所となっているその空間から出る。
俺が今いるのは、シエート連合と澱みの森の間に広がる『アスバル迷宮砦』、その北東の端に位置する第1区画である。
一歩外に出れば砦の外に出られる場所に位置するこの区画も含めた、北側に位置する第1区画から第12区画は『大侵攻』の防衛戦の際に本陣として用いられ、また同時に、参加した者たちが休憩するためにも利用される。
『アスバル迷宮砦』は高さ20メートルにもなる壁によって仕切られてはいるが、一方で天井の類は一部の区画を除いて存在しない。その為閉塞感などはそこまで感じないのだが、一方で夜風に当たろうと思っても、壁がそれを遮る為に、今の俺みたいに砦の外まで出るしかない。
砦周辺はさほど人の手も入っておらず、自然がそのままの形で残っている。それは砦周辺に限らず、ニューアースでの大半で言えることだが、どちらにせよ前の世界では考えられない事だった。
前の世界では自然の残っている場所など限られ、こうして夜風に当たりながら川のせせらぎの音を聴いたり、木々のこすれる音に耳を澄ませたりする事も、気軽にはできなかった。
「寝られないのかい?」
そうして自然を堪能していたからか、注意力が散漫になっており、側に誰かに近づかれても、声を掛けられるまで気付かなかった。
「ああ、すまない。別に驚かせるつもりはなかったんだ。ただ、随分と心地良さそうにしていたからね、思わず声を掛けてしまった」
「……こんばんは。いい夜ですね」
即座に魔法を放てるよう準備しながら振り返って見れば、声を掛けてきたのは一応は顔見知りの間柄の人物だった。
白銀色の髪に整いすぎているようにも感じられる顔立ち。そして瑠璃色の瞳。白を基調とした仕立ての良い儀礼服には、金糸によるタケニグサの刺繍が施されている。
その特徴的な容姿と格好を見れば、知る者ならばすぐにその人物の正体に気がつくだろう。即ち、王族であると。
シオン=ラドキア・ソルレティア。ソリティア王家第三王子であり、第四位の継承権を保持するエレナの腹違いの兄だ。
「確かに良い夜だね。月は綺麗だし、風も穏やかだ。何より、静寂を壊すものが何もない」
紡いでいた魔法を解除しつつ、釣られて夜空を見上げれば、金色の柔らかな光を放つ、満月まであと一歩という月が浮かんでいた。
「改めて聞くけど、君はここで何をしていたんだい?」
「見ての通り、夜風に当たってました」
「夜風に当たっていた、ね……」
「何か問題でもありましたか?」
意味深な口調に、疑問を投げ掛ける。
「いや、その行為自体に問題はないよ。ただ、随分と余裕があると思ってね」
「…………」
「ぼくも『大侵攻』での戦いはそれなりに経験しているけど、君みたいに余裕のある人は初めて見るよ。君のその余裕が上辺のものではない事は、さっきの君の様子を見ていればよく分かる。君は心の底から夜風を心地良いと感じていて、またそう感じられる余裕があるんだってね。
誇っていいと思うよ。この『大侵攻』の前夜は、誰もが余裕をなくす。当然だ。毎回大量の死者が出て、その死者の中に自分が含まれない保証はどこにもない。今日は生き残ったが、明日はどうだろうか? はたまた次は生き延びられるのだろうか? 自分はよくても、仲間は、もしくは恋人は? そんな不安に誰しもが無意識のうちに犯され、余裕など持てなくなる。
どれほど強い人であっても、どれだけ戦う事を楽しんでいる人も、例外はなかった。そんな環境下で余裕を持てるのは、それこそ想像を絶するほどの無知であるか、もしくは本当に自分は死なないという確固たる自信を持っているかの、どちらかだ」
余裕―――確かに、余裕を感じているのだろう。
箱庭では、常に神経を張り巡らせて一瞬たりとも気の抜けない環境に、常に置かれていた。それと比べてしまえば、今のグラヴァディガの環境など、とるに足らないものでしかない。
もちろん、身の危険がないとは言わない。ただ、その危険が箱庭と比べて酷く小さいのだ。そんな環境下で、箱庭に居る時と同じくらいの警戒心を保っていろと言う方が無理な話だ。
そして結果的に注意力散漫となり、近くに近づかれるまで気付かないなどという事になっているのだから、本末転倒ではあるが。
「心当たりがあるという顔だね」
「……そう言うあなたこそ、余裕があるように見えますが?」
「実際にそう見えるだけだよ。内心は、不安で仕方がない」
微笑を浮かべたまま肩を竦めて見せるその姿は、ちっとも不安そうには見えない。本人の言う通り、本当にそう見えるだけなのかもしれないが、果たして実際はどうだろうか。
「……不毛な探り合いは、やめにしようか」
途端に表情を崩し、疲れたような溜め息をつく。
側にあった石の上に億劫そうに腰を下ろし、隣に座るよう勧めてくる。俺はそれを丁寧に辞退し、対面側に土属性魔法で即興の椅子を作って腰を下ろす。何故残念そうな顔をするのか。
「まずは改めて謝罪をする。先日はうちの騎士団長が、迷惑を掛けたね。本当にすまない」
「あなたが謝る必要はありませんよ」
騎士団長というのは、あの爽やかイケメンフェイスの金髪騎士の事だ。
驚いた事に近衛騎士団の団長を務めているというあの男によって取り押さえられた俺は、訳も分からず城へ連行され、問答無用で牢屋にぶち込まれた。
ようやく事態を飲み込んで、とりあえずあのイケメン縊り殺そうと思ったところで、目の前にいるシオン第三王子に謝罪と共に解放され、あのパッキン騎士の面を拝んでやろうと先遣隊に混じってこの砦まで来たのだ。
「彼も悪い奴ではないんだが、いかんせん思い込みの激しいところがあってね」
その激しい思い込みのせいで既に害を受けている俺からすれば、件の騎士団長は悪い奴以外の何者でもない。
「君が既に一度、この国を訪れた時に冤罪を被せられている事は知っている。そして前回の件で、二度不当な扱いを受けている事もだ。君がこの国に対して余り良い印象を抱いていないことは、百も承知だ。その上で、厚かましくとも一つお願いがある」
頭を下げられる。
「妹を、エレナを守ってくれないか?」
「……どうして、そんな事を俺に頼むんですか?」
てっきり力を貸してくれとか、そんな事を頼まれるとばかり思っていた俺からすれば、その言葉は予想外でやや拍子抜けした。
「ぼくとエレナは、身内同士のわりに比較的仲が良くてね。君の事は妹から度々聞いている。君の今の口調が本来のものでない事も含めてね」
「……何を言いたいのでしょうか?」
「普段エレナと話している口調で構わないよ」
なんでそこで残念そうな顔をする? 俺にどうリアクションをしろと言うんだ。
「まあ話を戻すと、妹は君の事を実に楽しそうに話す。君がどんな事を言っていただとか、君と一緒にどんな事をしただとかね。正直な話、妹があそこまで誰かの事を楽しそうに話すのは、君が初めてだ。言い換えれば、君に対してそれだけの信頼を置いているんだ。一体君は彼女に何をしたのかな?」
「……そう言われましても、自分としては心当たりがないとしか言えません」
これは偽りのない事実だ。俺自身、どうしてエレナが俺の事をあそこまで無条件に信頼できるかが理解できない。魔晶石を含む素材を提供しただとか、俺が日凪出身(という設定)で能力があるとか、そういった事情を鑑みてもいきすぎだ。
「ああ、別に疑っているわけじゃないんだ。ただちょっと嫉妬はあるけどね。それでもあの子が、あれほどまでに信頼できるという相手を見つけた事が、兄として素直に嬉しいんだよ」
兄として、妹の成長を実感して感じ入る。その気持ちは俺にも多少は理解できる。
実感したことはないが、想像する事はできるから。
「君は強い。それもとてつもないレベルで。妹からそう聞いた時は半信半疑だったけど、さっきの君の様子を見て確信した。君がどうして実力を隠したがるかは、ぼくには想像する事しかできないし、無理に聞き出そうとも思わない。君がぼくの言っている事を肯定したくないというのなら、それで構わない。今の事は、ぼくの戯言だったと聞き流してくれて良い。
ただエレナの事を、守って欲しい。君が能動的にする必要はない。ただ降り掛かる火の粉を払ってくれるだけで良い。これはエレナから最も信頼されている君にしかできない事なんだ。ぼくでもエリンズ―――近衛騎士団長でも駄目だ。だからこそ、君にお願いしたい」
「…………」
川のせせらぎの音に混じって、蛙の鳴き声が響いてくる。その泣き声の発生源に向けて、シオン第三王子が視線をずらす。
「……エレナは特別でね」
唐突に、そんな事を話し始める。
「君はエレナの姿を見ているようだから知っていると思うけど、彼女の頭には白銀幻狼の血筋の証である、耳がある。だけどそれは、ぼくを見れば分かるだろうけど、白銀幻狼の血を引いていれば必ずしも顕現する訳じゃあない」
その言葉の通り、シオン第三王子の頭部には、何もない。
「白銀幻狼を祖とする王族といっても、もう何世代も人間の血が混じっていて、代を重ねるごとにぼくみたいに普通の人間と代わりのない容姿をした者が生まれる事が多くなっている。今じゃあエレナみたいな先祖返りは、一世代に一人出れば良い方なぐらいだ」
例え先祖に外国人の血が流れていたとしても、代が重なればその血は薄れていき、見た目では分からなくなってしまうのと同じように、白銀幻狼獣人である彼らも代を重ねるごとにその特徴を身体に宿す事がなくなってきているのだ。
「古いしきたりで、王の座に就くのは血筋の特徴を顕現させた者に限るという決まりがある。もちろん必ずそうしなければいけないという訳ではないけど、たった一代を覗いて、ソリティアの歴代の国王は皆身体のいずれかに特徴を顕現させている。
だけど、君は知っているかい? エレナの継承権はぼくに次ぐ第五位なんだ。全体で見て、下から二番目。エレナの下には、エレナとは腹違いの妹が一人いるだけだ。
これもまた古い、そして下らない仕来りでね、仮に先祖返りが生まれたとしても、その者が女であれば、男の方が優先されるんだ。ほら、女が一生に産める子供の数と男が一生に作れる子供の数じゃ、後者の方が断然多いだろう? そんな理由で、この国では男の方が継承権は女性よりもずっと高いんだ。妾腹の子であるはずのぼくですら、エレナよりも継承権が上だ」
何故俺は、こんな場所で王族の生々しい話を聞かなければならないんだろうか?
「エレナが生まれた時、周囲の者たちは喜ぶと同時に落胆したよ。その時はまだ、エレナ以外に先祖返りは生まれていなかった。だから尚更、落胆は大きかったんだ。これで男だったら、王位を継がせられたのにってね。しかもエレナ自身にとっては不幸な事に、決して頭は悪くはなった。むしろ良い方だった。だからこそ、幼少の身でありながら、自分が周囲にどう思われているか敏感に感じ取っていたんだ。
おまけに運の悪い事に、キリク―――今の継承権第一位の、先祖返りを起こした第四王子が生まれた。その時にエレナに付随していた付加価値は、一気に下がった。
君は不思議に思わなかったかい? いくら家族公認であったとはいえ、王族が商人の真似事をしている事を。一応は周囲の者も口出しはしているんだけどね、そんなのは上っ面だけだ。内心ではどうでも良い、むしろ疎ましいとすら思っている節がある。跡継ぎはキリクがいれば安泰。むしろエレナは、女の身でありながらキリクよりも先に生まれて先祖返りを起こした者として、王宮である程度の地位を持つ者たちからはあまり良く思われていないのさ」
そう言えばつい最近、エレナは言っていた。自分の王族としての立ち位置は、あまり高くはないと。そして主体的に王族の権威を用いると、臣下の者たちが良い顔をしないと。
「……あの近衛騎士団長の態度を見る限り、全員が全員とも疎ましく思っているわけではないでしょう」
「そりゃあね、王族のそんなドロドロとした事情を気にするのは、それこそ大臣とかそういった政権の中心的役割をする者たちかもしくは、地方領主を務める貴族が殆どだからね。でも残念な事に、王族にとってはそういった者たちこそが最も身近な者たちなんだよ。血縁者を除けばね。
それに、彼が今の近衛騎士団長の地位となったのはつい十年前だ。その頃には既に、エレナの人格を形成するには十分すぎるほどの時間が経過している。いくら幻獣の血を引いていて、常人よりも成長が遅いといっても、精神の成長までが遅い訳じゃない。むしろ常人と比べても早いくらいだ。それが余計に、エレナにとっては不幸だったんだけどね」
弱々しい笑みを浮かべる。
「エレナがどんな扱いを受けているのかは、エレナ自身がこの戦場に駆り出されている事を見てもよく分かるだろう? 先祖返りを起こした者は、総じて戦闘能力が高い。そしてエレナ自身は、王位からは最も遠い先祖返りだ。使い捨てにするのには、とても都合が良いだろう。
悔しい事に、ぼくにエレナを守れるだけの力はない。むしろ実戦となれば、逆にぼくの方が守られる立場に回る始末だ」
「…………」
その後に続く言葉は、言われなくとも分かる。そしてわざわざ俺に対して、エレナの身の上話を語って聞かせた意図も。
同情を引いて、自分の要求を通す確率を上げる―――客観的に見れば、そう思われても仕方がないかもしれない。だけど実際に対面して聞いていた俺からすれば、そんな意図がまるでなかったのは一目瞭然だ。
純粋に、妹の身を慮って。シオン第三王子にある想いは、どこまでもそれだ。
それは、形や言葉こそ違えど、兄貴が俺に対して抱いていた想いと本質的には同じではなかろうか。
別に同情しているわけじゃない。ましてや自分と同一視している訳でもない。そんなまだるっこしい事抜きの、純粋に俺の感想によるものだ。
「あなたが言ったような、最低限の事はやりますよ。まあ能動的に動くことはないでしょうけど、エレナの事は絶対に死なせません」
シオン第三王子が、顔を上げる。俺はその顔の前に、手を差し出す。
「……ありがとう。君はやはりエレナの言っていた通り、本質は優しいな」
俺の手を取って、シオン第三王子が頭を下げながら心からの謝意を述べる。その態度に俺は、勘違いを正す為に軽く返す。
「別にそんなんじゃないですよ。単純に、顔見知りに死なれたら後味が悪いので」
手を放す。お互いに椅子代わりにしていた物から腰を上げ、軽く尻を叩く。
「斥候として送り出した部隊も、近日中に戻ってくるはずだ。通例どおりならば何もないだろうけど、今回の『大侵攻』は過去に例のない規模だ。何があるかは分からない。斥候の報告の如何によっては、ぼくはすぐにでもこの地区から離れることになる。その時は―――」
手を振ってその言葉の先を遮り、理解しているという意思を伝える。
そのまま踵を返し、野寝所に戻る。その野寝所では変わらず、先遣隊に参加した冒険者たちのうち、幸運にも不寝番の任から外れられた者たちが熟睡していた。俺もまた、音を立てず自分のスペースに戻り、その一員に加わる。
少し夜風に当たるつもりが思わぬ長話となり、しかしそれが結果的に身体に程よい疲労を与え、瞬く間に俺の身体は意識を手放し睡魔に身を任せていった。
放たれた斥候部隊が帰還し報告を上げたのは、その明朝の事である。
――――――――――――
彼らは進む。複雑に入り組んだ、管状の穴の中を。
道は異常なまでに入り組んでいて、同じような場所をグルグルと回り続けている錯覚に捉われる。しかし彼らは確信している。紛れもなく目的地に進んでいると。
道中で遭遇した敵は、漏れなく喰らって飲み込む。飲み込んだそれを糧とし、力をつけ、仲間の数を増やし、さらに奥へと進む。
まだまだ先は長い。だが何の問題も無い。誰も自分たちを妨げる事などできないのだから。
そして彼らは今日もまた進む。ただ目的を達成する事だけを考えて。
ぞろぞろ、ぞろぞろと。
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