チーム結成3 合流
一部変更があります。
従魔物→従魔物
ログアウト後にミニッツの説得(洗脳)が解けて頭を抱え込んだがそれでも自分が言ったことなのは間違いないのでリーダーを受けることにする。
翌日集まったみんなにその事を伝えると。
「それで・・・大丈夫なの?」
「あぁ、心配ないよ。もう正気に戻った」
スイが心配そうに声を掛けてくる。
ほかのみんなも心配そうだ。例外はモンドと気まずそうな顔をしているミニッツの二人だけだ。
ミニッツからはさすがにやりすぎたとリアルのほうで会って謝罪されている。
しかし最初は反対してたのに一転して賛成に回り説得(洗脳)まで仕掛けてくるとは、一体ミニッツに何があったんだろうな。
「センくんがリーダーになることは決まったけど、まだランクは2なのよね。だからまずランクを上げることにします」
そうスイが宣言したので早速RUクエをするためにギルドポイント貯めにかかる。
とは言ってもそう手間が掛かるものではない。
何せギルドポイントの対象になるアイテムを倉庫に保管したままになっているのでこいつ等を一気に投入すればいいだけの話だ。
まず戦都での刀技クエのために狩っていたサボテンドールから出たアイテムの「仙人掌の針」と「仙人掌の果肉」。それと覇王サボテンドールから出た「覇王の秘針」だな。
特に覇王サボテンドールを倒したことと「覇王の秘針」の納品はギルドポイントが高めに設定されていたのでこれでポイントは溜まった。
「ポイントはいいけどその前にランク3になるためにはレベル20以上のスキルが2つは無いといけないんだけどそこは大丈夫なの?」
そこも大丈夫だ。
剣技スキルはもう刀技スキルの経験値に変換してしまったために持っていないが斬撃と最大MP上昇のふたつが20以上有る。
ここもクリア。
「これでクエを受けれるようになった」
「そう、それでクエの内容はなにかしら」
そうスイが急かしてくる。
相変わらず封札士に関しての情報は少ないので知りたがる気持ちは分からなくもないけどね。
「えっとクエストの内容はっと」
・依頼内容
ハイジマの東にあるパッティの森にてアイテムを集めてきてくれ。
パッティハイゴブリンシャーマンの角 0/5
ミナズキの葉 0/10
アイテム名からして採取クエと討伐クエの混合みたいなやつだな。
なんかランク1の時より簡単な気がするんだが。
「これはなかなか大変なクエストになりそうね。少し準備をしてくるから先に東門に向っていてね」
そうスイが忠告して準備のためにどこかえ向かって行く。
そうかな?見たところ苦労はしそうにないんだけど。
「採取クエストならお手伝いするッスよ」
手伝いを買って出てくれたのはトイスだ。
トイスは自身の強さよりパーティー全体に役立つスキルを中心に習得している。
彼が言うには今回みたいな採取に役立つスキルも持っているらしい。
「それならお願いするよ」
「おけーッス」
「当然私もセンについていくわよ」
ミニッツが手伝いを申し出てくれた。
というわけで俺のRUクエの手伝いにミニッツ、スイ、トイスの3人が参加してくれた。
残りの3人はと言うと。
「チームを作るには他にも必要なものが有るからな。そいつらを集めることにするよ」
と言うわけでモンド、レト、クノイの3人はチーム結成のための。正確には結成後すぐにチームのランクを上げるためのアイテムを集めることにするらしい。
「それじゃ行きましょう」
なぜかミニッツが指揮を執る。
やっぱり俺がリーダーじゃなくてもいいんじゃないか?
勇士像からハイジマに飛んで東門にてスイの到着を待つ。
「森のゴブリンに苦戦してたのってついこの間のはずだよな」
「そうね、でも今なら楽勝でしょ」
ミニッツの言葉通りに以前苦戦していたゴブリンもソロで討伐できるようになっている。
今なら2匹同時に相手にしても勝てそうだ。
「それで肝心のシャーマンは森の奥のほうに居るんだっけ」
「そういえばセンは森の奥まで行ったことないんだっけ?」
パッティの森は結局中程までしか入ってないからな。シャーマンは初顔合わせになる。
「それに魔法使うタイプと戦ったことが無かったような」
そう、実はスキルを使ったりするのとは戦ったことが有るが魔法を使う魔物とはまだ一度も戦ったことがないんだよ。
ちなみに封札士は魔法防御が高めに設定されているので相性は悪くないはずだ。
「まあ、シャーマン相手ならそれほど問題は無いでしょ。魔法を使うのなら私が沈黙させればいいだけの話なんだから」
そうかミニッツが居れば何にも問題は無いのか。
「シャーマンは問題ないみたいッスけど、そのミナズキの葉ってのはどの辺りに生えてるもんなんッスか」
「ああ、それなら同じ奥の方よ。シャーマンが現れる辺りに生えてたはずよ」
「なんだ今回は前回と違ってあまり移動しなくてよさそうだな。前回は3ヶ所も回されたしな」
と言ったことを話しながらスイを待っていると二人ほどゲストを連れて戻ってきた。
「センさん、こんにちは~」
「お久しぶりですと渋りながら言ってみます」
「ヒナゲシちゃんわかりづら~い」
スイが連れてきたのはリンドウとヒナゲシの二人だった。
「ふたりがどうして?」
「実はチーム結成する時にいっしょにどう?って聞いてたのよ。それで今回手伝ってもらおうかなと思って声をかけたのよ」
そうだったのか、そういえば封札士関連で紹介して以来一緒に行動してるとは聞いていたけど、そこまで仲良くなってたのか。
「他の二人はレトたちのPTに向かわせたわ。これで前衛と後衛のバランスは取れたはずよ」
そういえば向うの3人は前衛だけだったな。だから回復職と後衛火力のふたりはあちらに付いたのか。
それにしても――
「手伝ってもらうのは助かるけどそこまで人数そろえる必要あったのか?」
以前アンズのRUクエでゴブリンシャーマンをクエの対象にしてた時があったはず。
当時ランク1の4人娘+スイでもクエ対象に出来たんだからそれほど苦労はないんじゃないかな?
「もしかしてセンくんは何か勘違いしてない?」
「勘違い?」
「まずパッティの森のシャーマンは2種類いるのよ。ひとつは角のないノーマルシャーマン。もうひとつが角の有るハイシャーマンよ。そしてあの子達と相手にしたのは角無しのほうよ、角有なんて相手になんかできないわよ」
もしかして・・・
「角ある方のシャーマンって強い?」
「ええ、すごくね」
どうやら簡単なクエストではなかったようだ。




