表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Heroes Guild Online  作者: ムムム
もうひとりの封札士
25/100

もうひとりの封札士4 弟子入り

アクセス数が大変なことに一体何があったんですか!?

 PVPが終わりフィールドが元に戻る。

 それと同じ様に銀太次郎のアバターも出現する。

 死に戻りの場合勇士の像近くに出現するのだが今回はPVPなのでこの場に出る。

 もっともPVP用に軽減されたペナルティ受けてるみたいだけどね。


「おい、今のは一体なんだ」


 銀太次郎が質問してくる。

 まあ当然だな、周りのギャラリーも聞きたそうにしている。


「封札士のスキルの応用だよ、やり方は長くなるからここでは説明しない。いずれサイトにも載るだろ」


 ギャラリーは不満そうにしているな、明らかに説明不足なのはわかってる。


「ちっ、俺は認めないからな。行くぞお前ら」

「お、おい待てよギン」

「ギンちゃん置いてかないでよー」


 銀太次郎が二人を連れて行ってしまった。

 デスペナでステータスとLvが下がっているのに大丈夫かね。


「あ、あの・・・」


 振り向くと推定封札士の女の子がいた。


「ありがとうございました」

「あ・・・あぁ」


 お礼を言われる様な事はしてないけどな。

 喧嘩売ったのは自分の都合だからな。


「じゃあ俺ももう行くな」

「ちょっと待ってくださ~い」


 今度は別の子から声を掛けられた、庇ってた方の子か。


「なんですか」

「是非お礼をさせてほしいのですが~」

「間に合ってます」


 話を切り上げて東門へ向かう、変なところで時間使っちゃったな。

 ゴブリンの角10本か、頑張らないとな。


「待って下さいよ~」

「あ、あのえっとその」

「お礼は要らないよ。あの喧嘩は自分のためにやったことだから」


 こう言っとけば引き下がるかな、実際その通りだしね。


「それなら~お礼とは別口でお願いしたいことがあるのですが~」

「急がしいのでまた今度にしてください」

「そこを何とか」

「リンちゃん迷惑してるみたいだし、やめよ」

「ダメですよ~、アンズちゃん。これはアンズちゃんの為に~」


 このまま話を聞かなかったらずっと付いてきそうだ。


「わかった、話は聞くよ。ただ急がしいのは本当だからね。後一時間位でゴブリンの角集めなきゃいけないから」

「狩りですか~それならお手伝いしますよ~」


 手伝いか、どうしようかな。


「そういえば自己紹介がまだでした~私はリンドウといいますね~装飾士です~」

「わ、私はアンズです。よろしくお願いします。封札士です」


 自己紹介されてしまった。

 完全に付いてくる気だな。


「センだ、封札士をしている。PT組むのはいいが角が集まったら一度抜けるからな」

「は、はい。ご迷惑でない時までごいっしょさせてください」

「アンズちゃん、なんか言い方変だよ~」

「え?あれ?」


 アンズはかなり緊張してるのか堅くなっている。


「それでリンドウさん、聞きたい事があるんでしょ」

「はい、その通りです。単刀直入に言います、アンズちゃんを弟子にしてください」

「え?弟子?私が?」


 事後承諾の弟子入り推薦ぽい。

 スキルについて聞かれる程度かと思ってたら弟子入りの推薦か。


「弟子入りね、その前に2つだけ聞かせてほしいんだけど」

「わかりました、スリーサイズですね~恥ずかしいですけど~」

「違う、聞きたいのはアンズさんの――」

「アンズちゃんのスリーサイズですか~」

「ええええええ!?」

「違う!」


 話が進まないじゃないか。

 あたふたし出したアンズを落ち着かせて改めて話しを聞く。


「聞きたいのは何で封札士を選んだかだ。俺が言うのも変だが地雷職だぞ、好んで選ぶとは思えないのだけど」

「えっとその、笑わないですか?」


 顔を赤らめながらも答える。


「実は私。『式札少女フビンちゃん』が大好きなんです!」

「式札少女?」

「はい!日曜の朝にやってるアニメなんですけど知ってますか」

「ごめん、ちょっとわかんないや」

「はぅ、そうですか」


 少し落ち込むアンズ。

 しかしアニメから封札士を選んだのか。


「本当は封札士は選ばない方がいいってみんなから言われてたけれど、朝フビンちゃんを見てからのアバター作成だったからつい・・・」

「なるほどね」


 好きなものが有ってそこから封札士の選んだのか。

 それともうひとつ気になる事がある。


「それと杖持っているけどもしかして魔法型のスキル構成?」

「はい、光と風の魔法が使えます」


 自分は戦士型の構成だからな、それと違う魔法型の検証もしてみたいな。


「わかった弟子入りってわけじゃないけどスキルの応用を教えるよ」

「本当ですか、ありがとうございます」

「よかったね~アンズちゃん」


 封札士の地位向上に一役買って貰おうかな。


「そうだ~マリちゃんも東門に呼ばないと」

「あ、そうだね」

「マリちゃん?」

「はい~私たちは4人でPT組んでまして~そのひとりがマリちゃんです」

「4人ってことはもうひとりいるのか」

「槍士の子が。今日は用事が在ってログインしてないんです」

「それで~前衛が居ないからってPT募集してたらあの脳筋野郎が」


 なるほどね。

 PT組む時の職業紹介であの騒動になったわけか。


「マリちゃんもう東門に居るって」

「兎に角森に向かいますか」



 そうして俺は弟子(?)が出来た。

キャラクタープロフィール

・式札少女フビンちゃん

・アンズが好きなアニメの主人公

 日曜日の朝に放送中のアニメ

 親からいきなり式札を使って式悪魔を退治する使命を与えられる。

 式札を使うには自分の幸運を使わなければならないため

 退治後かならず不幸かわいそうな目にあう。

 それでもめげずにガンバる姿に多くの子供と一部の大人が熱狂している。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ