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初換金

「……あ、まだ空いてたか」


 ホッと胸をなでおろし、ドアを開ける……そこには朝見たギルドとは違い、活気に溢れ、力強く、荒々しくも今を生きている冒険者達が沢山いた。


 ギルドの2階は大きな酒場になっていて、ガヤガヤと騒ぎ、笑い、時には大きな怒声も聞こえるが、不思議と心地いい。


「……あ!カルカトスさん!おかえりなさいませ!」


「受付さん、ただいま帰りました」


「受付さん……私の名前は『アリー』です、そう呼んでください」


 緑の帽子のお姉さんが少しムッとした顔で人差し指を立てて指摘する。


「は、はい、アリーさん」


「うん!よろしい」


 満足そうに横柄に頷く。


「それで、薬草ですけど」


「ん!そうでしたね、それでしたら……はい、こっち来てくださーい」


 少し離れた机に移動する。

上に『換金』と書かれている看板がある……


「あ、はい」



「ふむふむ、几帳面に薬草20枚、確かに頂きました

しっかし以外ですね、山ほど取ってくるかと思いましたよ」


「あんまりとると自然に悪いですからね」


「……へぇ、冒険者にしては珍しく自分1番じゃないんですね」


「ははっ、あんまりやりすぎると、いつか師匠に怒られちゃいますからね」


「ふふっ、怖い師匠さんなんですね」


「竜よりも怖いですよ」


「だから、向かっていけたんですね」


「……あぁ、なるほど、確かにそうですね

あ、あと、スライムちょっと狩ってきました」


「おぉ!こっちは多いね!」


 ゴロゴロと割れた核をいくつか出す……確か11匹狩って帰ってきたね。


「スライムは分裂しますからねぇ、1匹でも残っていたら増えますから」


「なるほどなるほど……では、以上31点で……4金貨と2銀貨、420フォルですね」


 薬草1つ1銀貨核が1つ2銀貨か。


「ありがとうございます」


 少し重い袋を手に取り礼を言う。


「はい、この調子で頑張ってくださいねー!」


「はい!」

【薬草】

 相場は1銀貨

主にポーションなんかに使われるが、医療にも使われる。


【ポーション】

 ものによって効果は変わるが、主にプラスの効果がある。

 パーティーを組むことが少ない冒険者の人でも、回復魔法の代わりとして買うことも。

 パーティーに回復魔法が使える者がいたとしても、MP節約にはなる。

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