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黒髪赤目の忌み子は英雄を目指しダンジョンの最奥を目指す  作者: 春アントール
英雄とは、誰よりも優しくてカッコイイ人だろう
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国内大会 第3試合 賛辞

「……す、すごい戦いでしたね……フォルテさん」


「……え、えぇ……まさか知らない魔法が……あの戦い方は……?なんという実力……!」


「フォルテさん……?」


「へ?あっ!?す、すみませんつい夢中に……いや、私も驚きました……すごい、体の形を変え、凄まじい勢いの魔法の数々、剣が交わったのはお互いほんの一瞬ですが、レベルの高さは……今大会最高レベルでは……?

2年前の私なら……負けもありえてましたね」


「んなっ!?フォルテさんに迫るものがあると!?」


「あの一瞬は……あれを初見で対応しろということがまず無理な話なのです……!」


「確かに、あの歪な翼や大剣の空を割くあの一閃、間違いなくレベルはシルバーランクのそれではありません……恐らくですが、時期に彼はゴールドランクへ昇格もするでしょう」


「……ありがとございました、負けちゃって……とっても悔しいです」


「……危なかったですよ……フラフラしますから」


「両雄素晴らしい戦いでした……皆様今1度拍手の方、お願い致します」


 パチパチパチと割れるような拍手の音がなり終えたあと、マイクに声を通し、こう言った。


「所で、私が勝ったから、1日私といつか一緒に、2人っきりで行こうね」


 その瞬間、会場がシンと静まり返り……そして、笑う人や歓声をあげる声が響き渡った。


「そうでした!あの接戦のあまり忘れていました!フロウ選手のかけたもの……それは、カルカトス選手との1日同行をかけていた!」


「……わ、忘れてました……あぁ!本当にいいんですね!?」


「あぁ、構わない、私の願いだからね」


「やっっったぁ!!!楽しみにしてますねっ!!」


 飛び跳ねるその姿はどうも幼く見えた。


「風の勇者にもあんな可愛らしい一面があるんですね……ふふっ、可愛いね」


 メヌエットさんがニコリと笑いながらそういった。


「それに、2人とも完成度が高い……今後に期待だわ、間違いなくあの二人は伸びるわよ」


「あぁ!私も今……すごく楽しみだ……!!」


「激アツな第3試合!勝利し第4試合へ歩を進めたのはカルカトス選手だぁ!!」


「そ、それでは……その……一緒に行く日はメールしてくださいね……?」


 上目遣いに、顔を赤くしながらそう言った……可愛い。


「……うん……」


 目を逸らしてしまうほどには照れくさかった

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