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6.心境。

体調崩してました_(:3 」∠)_さーせん。


※新作も書きました。

https://book1.adouzi.eu.org/n1029li/


あとがき下のリンクから、飛べます(*'▽')







「なぁ、加藤? さっき小園の言ってた『暴力事件』ってなんだ?」

「すみません。自分も詳しくはないんすけど……でも、俺らの中学で小園先輩のこと、悪くいう奴なんていませんでしたよ。暴力ってのも、初めて聞きました」

「……そか、なるほどな」



 拓哉が去った後に、サッカー部の部員と高橋が話している。

 訊ねられた加藤もどこか困惑した様子で、首を傾げてしまっていた。その様子から見るに、彼自身は拓哉を称える気持ちで声をかけたのは間違いない。

 それを察した高橋は、微妙に空気になったことは咎めなかった。

 しかし、そうなると何があったのか。



「でも、間違いないのは――」



 そう考えていると、加藤は最後にこう言った。




「ウチの中学からいじめが消えたのは、小園先輩のお陰らしいです」







「あー……明日、絶対に筋肉痛だな」



 俺は高校からの帰り道で、ボンヤリとそう呟いた。

 せっかくなのでショッピングモールにでも寄ろうと考え、足を運んだものの、思いの外にふくらはぎの疲労感が拭えない。少し休まなければ、いまにも攣ってしまいそうだった。

 そんなわけでベンチに腰掛け、俺は人の往来を眺めている。

 夕方と言われたが、その刻限まではまだ少しあった。



「それにしても、サッカー部に中学の後輩がいたのか」



 赤羽さんが同じ中学というのは知っていたけど、それ以外にもいたのは初耳。それに加えて、俺のやったことにどんな尾ひれがついたのか、あのように言われるとは思わなかった。

 いまの学校に、自分のいた中学から進学する生徒は少ない。

 そう思って高をくくっていたのだけど、



「まぁ、ゼロにするのは無理だよな」



 俺は大きく伸びをしながら、その当時のことを思い出した。

 野球部には絶対的な上下関係があって、そこには『理不尽』が蔓延。どうにかして現状を打破したいと動いた結果、俺は野球部を辞めることになった。

 ただ、代償はそれだけじゃない。

 一番の被害を受けたのは、きっと――。



「…………小園?」

「え……?」




 そう思っていると、耳に『痛い声』が届いた。

 声のした方を振り返るとそこには、




「阿部、か……?」




 坊主頭の高校生が一人。

 違う学校の制服に袖を通した彼は、少し気まずそうに笑いながら言った。



「久しぶりだな、その……元気、だったか?」

「まぁ、な」

「……そう、か」




 こちらも曖昧に返すと、阿部は頷く。

 そしてこちらの服装や髪型を確認してから、残念そうに続けるのだ。




「やってないんだな。……野球」

「…………」




 俺はなにも返答できず、ただ静かに頷き返す。

 すると、阿部は唇を噛んでから言った。



「なぁ、もしよかったら、さ――」




 ただ、それを言い終えるより先。

 遠くから阿部を呼ぶ声が、聞こえてきた。




「俺はいない方がいいか、これは」

「…………」



 それが同じ野球部の同級生だと察し、俺は訊ねる。

 阿部は何も言わなかったが、その無言が肯定だというのは分かった。そのため俺はゆっくりと立ち上がって、元チームメートに背を向ける。

 そうすると、彼は最後にこう言うのだった。




「俺は……俺は、もう怒ってないから」――と。





 だけど俺は何も返さずに、その場を立ち去る。

 いまはまだ、こちらも冷静にはなれないと思ったから……。



 


面白かった

続きが気になる

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「隣の席の朝倉さんは、どうやら異世界帰りの聖女様。」こちらも、よろしくお願い致します。
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