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検索可能な公式夏ホラー作品をひたすら読む  作者: 黒森 冬炎


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174/193

夏のホラー2020、初回掲載7/20⑫

●作品554

上り、下り

作者:暮伊豆

短編

588文字


内容

とある駅員のホームでの業務


感想

おおかたそんなことだろうと思いましたよ。駅ホラーの類型のひとつ。駅員さんお疲れ様ですと思わせる、一本道の愚痴ホラーでした。無駄なく進む掌編です。



●作品555

見たモノ、撮った証。

作者:caem

短編

311文字


内容

深夜の撮り鉄が出会った怪談


感想

短さを活かした煽りが怖い。



●作品556

まだ見てる。

作者:朝倉 ぷらす

短編

1,962文字


内容

雪の中、ケーブルカーの線路を歩いて登った


感想

ほん怖。なんだか分からないまま終わります。日本の怪談らしくていいですね。こわいですよ。

昭和初期の独白体小説のような語り口。そのレトロな語りではありますが、語り手は現代人なので、昔のお話でありません。作品の体裁からみると、2020年から数えて10年ほど前、すなわち2010年頃でしょうか。



余談

叡山ケーブル、今年で90周年らしい。


比叡山のあたりで、2010-2015年の3月の平均気温は7.8度。下旬には桜が咲き始めるとはいえ、麓の琵琶湖周辺と山中では5度近く気温差があるとのこと。この作品の時期ですと、まだ少し雪が残っているそうですね。


ハイキング案内などを拝見いたしますと、あまり雪はないが念のためスノーシューズの着用や、アイゼン、ストックの携行が推奨されると書いてあります。


大正14=1924年に起工した叡山坂本ケーブルカーの運行は、昭和2=1927年3月15日から。昭和20年5月には、滋賀海軍航空隊に全施設を接収され、特攻隊の航空機発射台が設置されたとか。ただし、実際に利用されることなく終戦を迎えました。


そんな歴史を乗り越えて、昭和21=1946年8月、旅客用の営業が再開しました。平成9=1997年、駅舎が国の登録有形文化財に指定されました。なんと、創業当初の姿を残しているそうです。日本国軍に接収されたり、アメリカ軍がその施設を壊したり、色々あったというのに驚きです。


延暦寺は、延暦25=806年1月26日を開宗の日とする天台宗の総本山。開祖の最澄が自らご本尊として薬師如来像を彫ったそうです。


うんと小さな頃訪れたきりなので、ほとんど覚えておりません。映像作品で紹介された情景で、状況を脳内補完致しました。またいつか行ってみたいと思います。



今回はここまで


お読みくださりありがとうございます

続きます

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