夏のホラー2020、初回掲載7/20②
●作品588
線膨張の域
作者:シュルレアリスム
短編
458文字
内容
ホラーではない
感想
サスペンスですかね
●作品589
色野駅
作者:アンコロ
短編
3,972文字
内容
幽霊を見に行く
感想
ちょっとこれは。続編で謎を解決すると書いてあります。ホラーなので謎解きは必須ではないですが、2篇セットで分かるように意図しているので、投稿規定違反疑惑が濃厚です。
また、空白が非常に多くて読みにくいレイアウトでした。
●作品590
通り過ぎる電車
作者:狼子 由
短編
2,561文字
内容
回送列車に人が乗っている
感想
迫り来る怪異。理不尽で呆気ない。軽い語り口で、丁寧に状況が提示されます。夜に読んじゃダメなやつ。
●作品591
相合傘
作者:キキミミ
短編
4,400文字
内容
駅で傘を借りた。傘立ての側にある掲示板に、相合傘の落書きを見つける。
感想
オーソドックスな文体ですが、切り抜ける方法が往年のほん怖とかホラテラとかっぽい。そこだけちょっと雰囲気が違います。トーンが変わる作品が苦手な人は注意。落書き、案外夏ホラ2020で少ないですね。不気味で面白かったです。
余談
相合傘、落書きとしては日本発祥らしい。形は、具象的なものから現在の形へと変化したようです。持ち手に当たる線の片側にだけ名前のあるものや、片側は神仏の名前であるものなど、その内容は様々だったようです。
とあるネット記事では、相合傘そのものが日本だけの文化だと書いてありました。しかし、ヨーロッパの近代絵画にも群衆の中で相合傘の人が描かれている例もあります。もしかしたら、落書きの相合傘と、雨傘としての相合傘を混同したのかもしれませんね。
相合傘の人が大きく描かれている西洋近代画の例もあります。
「パリの通り、雨」(パリの街角、雨)
"Rue de Paris, temps de pluie"
ギュスターヴ・カイユボット:Gustave Caillebotte(1848年~1894年)
1877年|キャンバス 油絵|212.2 × 276 cm|シカゴ美術研究所蔵|The Art Institute of Chicago
今回はここまで
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