表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/320

04 初めての授業




 私たちは3人でスキンシップを楽しんでいましたが、ふと気づきます。

 そうです。今日は最初の授業の日です。


 気づけば遅刻確定の遅い時間。

 あわてて食堂で朝食をとって、学校へと向かいました。



 校舎と寮はすぐ側なのですが、校舎自体がとても大きく、広いので自分たちの教室を探すのにも苦労します。

 連絡掲示板に張り出されたクラス配置を確認して、私とリグは1年生の教室へと向かいました。



 教室に駆け込むと、ちょうど授業が始まってすぐの様子でした。


「ずいぶん遅いご到着だな、優等生二名様」


 教壇に立っているのはなんと――あのリリーナ先生です。

 運命のめぐり合わせといいますか、世間が狭いといいますか。


「申し訳ありませんでしたわ、先生」

「ごっ、ごめんなさいです!」


 リグが隣で頭を下げたので、私も気付いてあわてて謝罪します。


「まあ良いだろう。さあ、席についてくれ。最初の授業を始めるぞ」


 リリーナ先生に言われて、私とリグは席につきます。

 教室は個別の席が用意されているようなタイプではなく、広い教室に横長のテーブルと椅子がいくつも用意されているタイプです。

 座席は自由。前世の大学で経験したことのある授業形態です。


 私とリグは、ある2人の姿を探します。お姉さまとアンネちゃんです。

 実はクラス配置を見た時、お姉さまとアンネちゃんも同じクラスだということが分かったのです。

 いやはや、やはり世間は狭いのです。


 お姉さまとアンネちゃんを見つけて、私とリグは一緒にそこまで行きます。


「おはよ、ファーリ。リグレット様」

「おはようなのです」


 お姉さまは、すこし苦笑いを浮かべています。


「目立つのは嫌なんじゃなかったのかな?」

「うっ……でも、仕方ないのです。遅刻したのはリグとカミさまのせいなのです」

「そうなのかい?」

「ええ、そうですわ」


 リグはそのまま遅刻した原因……というより、ファーリ協定なるものについて説明を始めました。


 で、結局お姉さまとアンネちゃんも協定のメンバーとなることになりました。



 その後、暫くは授業というよりはこれから授業でどういうことをやっていくかについての説明が続きました。


 学園では、授業はいくつかの科目に分かれています。

 魔法座学、魔法実技、ハンター教養、素材学、数学、語学、歴史、モンスター学、総合実技……と、思いの外たくさんの科目があります。


 数学、語学、歴史はハンターとして後々困らないために最低限必要、とのことで週に1回から2回の授業があるそうです。

 他の科目はほぼ全てハンターの能力に直結する授業で、週に4、5回の授業があるとのこと。


 ちなみに、魔法実技の授業に関しては私たち『魔法科』のクラスだけが実施しているそうです。

 魔法科といっても魔法使いが集まっているわけではなく、魔法を使う才能がある生徒はみんな魔法科になるそうです。

 例えばアンネちゃんは完全に物理攻撃の前衛ですが、一応ランクとしてはE+程度の魔法が使えるので魔法科、ということになります。



 リリーナ先生はそのほとんどの科目を担当する上、私たちのクラスの担任なのだそうです。

 なんと元Aランクハンターであり、教鞭をとる前は王宮の魔法学者だったそうです。

 すごい人でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ