03 お姉さまとの再会
その後、私とリグは身支度を済ませ、ある人のところを訪ねることにしました。
私の姉――クエラ・フォン・ダズエルのところです。
クエラお姉さまは、私と同じくハンター学園に入学し、既にこの寮に住んでいるはずです。
合格したのですから、ご挨拶に伺うのは当然のこと。
というか、お姉さまに早くお会いしたいのです。
実は私、お姉さまとはとても仲が良かったのです。
お姉さまが1人でハンター学園に通う、と決まったときは駄々をこねて嫌がったものです。
けれど結果として、こうして同じ学園に一緒に通うことができるようになりました。
お姉さまと一緒の学園生活。今から楽しみなのです。
私とリグ、そしてカミさまは連絡板に張り出されていた部屋割り表を見て、お姉さまの部屋の場所を特定。
そして、少し早足でそこへ向かいました。
部屋に着くと、私はすぐさまノックします。
こんこん、と音が響きます。
「――はい、どちらさまかな?」
扉越しに、聞き慣れた懐かしい声が響きます。
そして、がちゃり、と扉が開くと――。
「えっ……ファーリ?」
「お姉さま!」
私は、すぐさまお姉さまに飛びつきました。
「お会いしたかったのです、お姉さま!」
「それは僕もだよ、ファーリ。どうしてハンター学園に?」
「それは……話すと少し長くなるのです」
「そうか。なら、寮の食堂で一緒に朝食というのはどうかな?」
「お姉さまとご一緒できるならどこでも嬉しいのです」
「はは、ファーリは相変わらずだね。……そちらのお二人は?」
お姉さまは、私と一緒に来た2人、リグとカミさまの方を見て訊きます。
「初めまして。わたくし、ファーリと寮で同室になりましたリグレットと申しますわ」
「私はカミーユ。まあ、ユッキー……じゃなくてファーリちゃんとはお友達? 的な?」
「そうか。2人も友達を作ったんだね、ファーリ。偉いぞ」
お姉さまは私の頭を撫でてくれます。久々のことだったので、つい顔がふやけてしまいます。
リグがなんだか、羨ましそうにこちらを見ています。
安心して下さい、リグ。お部屋では私を撫で放題ですからね。




