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01 日常のきらめき

いよいよ四章開始です!


イチャイチャラブラブな騒動が起こる感じの章にしていきたいと思っています!

どうぞよろしく!




「リグ、お疲れ様です」


 私は、タオルを持ってリグに駆け寄ります。


「ふふっ。ありがとう、ファーリ」


 リグは私からタオルを受け取って、額の汗を拭き取ります。


 今、リグは訓練場で朝の自主練習をしていたところです。

 たくさんのブリッツを操り、高い威力で的を射抜く。

 的については、私がレリック魔法で勝手に逃げる空中浮遊物体を作っておきました。

 それを、ちょうど100個。


 リグはどうにか100個の浮遊物体を破壊して、訓練を終えました。

 魔力を扱いつつ、リグ自身も銃剣で的を狙って動き回っていたので、相当な消耗をしたようです。

 表情は笑っていますが、そこにはすこし疲れが見えます。


 朝からやるにしてはかなり過酷な訓練なのですが、リグはここ最近、毎日こうして訓練を続けています。


 理由はただ1つ。

 私と一緒に戦うためです。


 カミさまから封印を開放してもらって、私は準亜神という存在になってしまいました。

 とても、強くなりました。

 それこそ、元Sランクのライゼンさんを倒すほどに。

 ……いえ、今はリーアちゃんでしたね。


 ともかく、私はとても強くなって、けれどリグやお姉さま、アンネちゃんは以前のままです。


 それを悔しがって、リグは以前にもまして訓練に打ち込むようになりました。

 少しでも私に追いつこうと、こうして努力しています。


「いつも、ありがとうございますわファーリ。本当に、貴女にはいつも感謝しているわ」

「いえいえ、お構いなくなのです! リグの訓練に付き合うことで、私の訓練にもなっているのですから!」


 私は、謙遜でもなく本心からそう言います。

 実際、私はリグと一緒に訓練をする為、朝からこうして付き合っているのですから。


 私は、カミさまからコードというものについて教えてもらいました。

 世界を構成する要素。全ての根源。


 でも、知っているだけでは力になりません。

 私は、コードを自在に扱えるようにするため、毎朝特訓をしています。


 といっても、身体を鍛えたり、魔法の練習をしたりするような特訓ではありません。

 簡単に言えば、私は『読む』ための訓練をしています。


 ゴーストピアスを習得してリーアちゃんを倒した時は、カミさまからヒントを貰って、色んなコードをスーパーサーチで読んで、言うなれば文章をパクって技を使いました。


 けれど、それは私の実力ではありません。

 やがては、自分で一からコードを組み立てて、あの時と同じような、あるいはそれ以上の技を使えるようにならなければいけません。

 でなければ、本当に強くなったとは言えないと思うのです。


 だから、そのための第一歩として、私はまずコードを読めるようになろうと考えました。


 かつてはスーパーサーチの力に頼りっきりで、コードの意味の解釈さえスーパーサーチの力で直感的に行っていました。

 つまり、読めないけど意味だけが分かるので、このコードを使えばこうなる、というのが分かっていただけなのです。


 そこで、今は逆のことをやっています。

 つまり『この現象を起こすのはどんなコードか』という視点でリグを観察しているのです。

 リグは毎朝、ブリッツをたくさん使ってくれるので、これをじっくり眺めます。

 スーパーサーチで、どんなコードがどのように実行されているのか見ていきます。

 そうすることで、どのコードがどんな現象を起こすのか、見極めていきます。

 これによって、私は少しずつ、コードの意味を読み取って、自分の頭で理解できるようになってきています。


 もちろん、まだまだ未熟です。

 読めるコードなんて、全体の1割にもなりません。

 けれど、こうしてリグの訓練に付き合って、よくコードを読んでいけば、いずれ私もコードの意味が理解できるようになります。

 そうすれば、いつかは自分で作ったコードを自在に操ることができるようになるはずなのです。

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