幕間-2 : “明けの国”の登場人物一覧
【第1部までのキャラクターたち】
!!注意!!
第1部のネタバレを含みます。第1部を未読の方は、先に本編を読まれることを推奨します。
―人間領“明けの国”勢力―
◆[1]明星のシェルミア
金髪碧眼の女騎士。長い髪は頭の後ろで1本に結われている。明けの国騎士団団長にして、明けの国王位継承者第1位たる“第1王女”の2つの肩書きを持つ。
はっきりした物言いをする真っ直ぐな性格のため、人望を集めやすい反面、敵も作りやすい。正々堂々真っ向勝負が信条のため、裏工作をしかけるのもしかけられるのも不得手。
あらゆる魔法を無効化する盾“封魔盾フリィカ”と、数秒先の未来を選択・収束させる剣“運命剣リーム”の2つの魔導器を持つ。“魔剣のゴーダ”と一騎打ちで引き分けるほどの腕前の騎士。
現在は実兄アランゲイルの策謀により失墜、地下牢へ投獄されている。
◆[2]右座の剣エレンローズ
銀髪に灰色の瞳をした女騎士。おかっぱショートヘア。
孤児院出身の身で、シェルミアへの憧れのみで突っ走り、構成部隊を率いる権能を有す上級騎士にまでのし上がる。
シェルミアに影響を受けているのか、エレンローズもまたはっきりと物をいう性格をしている。反面、双子の弟のロランの前では時々弱気な面をのぞかせる。
盾を持たぬ双剣使い。右腕には魔導器“雷刃の腕輪”を嵌めており、双剣に雷を帯びさせる。避雷針となる物が近くにあれば雷撃を飛ばすことも可能。
◆[3]左座の盾ロラン
銀髪に灰色の瞳をした騎士。おかっぱショートヘア。見かけは姉のエレンローズと瓜二つの双子の弟。
憧れの姫騎士、シェルミアを追いかけて突っ走るエレンローズの後ろに付き添い続けて上級騎士にまで昇進する。
物静かで優しい性格。家事全般が得意で、手料理から手作りお菓子まで手がける。その家庭的なオーラから、一部の騎士連中からは女性と勘違いされている模様。
剣を持たぬ双盾の使い手。片手では到底扱えない大盾を、左腕に嵌めた魔導器“風陣の腕輪”で巻き起こした風によって軽々と支え持ち、またその風を推進力にして突進する。
……双子の姉にいつからとも知れず特別な感情を抱いている。
◆[4]烈血のニールヴェルト
黒髪垂れ目の騎士。
相手を小馬鹿にしたような、間延びした口調で話す。
いろいろな事案が重なって、近頃望まぬ昇進が続きうんざりしている。地位や権力には一切興味がなく、ただただ殺しが好きな猟奇的性格の持ち主。
「自分より弱い奴を狩るのが好き」と公言するが、死を厭わぬ無謀さで自分より強い者に挑むときが最も狂気じみている。戦場の興奮を味わえるなら死んでもいいかなぁと常々思っているが、そんなニールヴェルトはいつだって生き残る。
遠距離の大弓、中距離の斧槍、近距離のダガーと、間合いによって武器を使い分ける技量と、生き残るための動物的な鋭い勘を持つ。
◆[5]第2王子アランゲイル
明けの国王位継承第2位の王子。シェルミアの実兄。
実力と人柄を重視する現国王の裁量で、実妹のシェルミアに王位継承権を奪われたことを恨んでいる。文武両道の才に恵まれすぎたシェルミアに対して強いコンプレックスを抱いており、その果てに性格が歪み切り、権力を得ることをただひたすら渇望している。
シェルミアに謀反の濡れ衣を着せ失墜させた張本人で、新騎士団の団長。
◆[6]デミロフ
“第2王子アランゲイル”の元近衛隊近衛兵長。物語冒頭で“魔剣のゴーダ”に挑み、その魔剣によって首をはねられ故人となっている。
生前はその豪快で闊達な性格から、部下からよく慕われていた模様。
装備は甲冑から盾、得物のメイスに至るまで、希少金属・超高硬度鋼“蒼石鋼”製の物を使用していた。
デミロフの蒼石鋼製のメイスの心材が、ゴーダの愛刀“蒼鬼”の原材料になっている。
◆[7]宰相ボルキノフ
明けの国の宰相を勤める男。灰色の髪をオールバックに寝かしつけている。
国王・司祭ら公人の前ではそれらしく振る舞っているが、裏では何かときな臭い動きをしている。
“烈血のニールヴェルト”と“第2王子アランゲイル”とは、互いの利害が一致するため共謀する場面が多い。
騎士たちの聖地、“騎士廟”の地下深くに秘密の工房を構える冒涜者。その隠し部屋の奥で、“愛娘”を溺愛している。
1度の食事で膨大な量の肉を食べることもあれば、全く何も食べずに数日を過ごしたりと、ところどころに異常性が垣間見える。
“魔剣のゴーダ”の素性を掴みかけており、その存在に並々ならぬ興味を抱いている。
◆[8]ユミーリア
……見てはならない。




