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日課の素振り

 翌日、朝日と共に目覚めると、そこは見知らぬ天井だった。


 すぐにここが王立学院の三日月寮であることを思い出す。


 先日までずっと野宿をしていたので、天井があることに違和感を覚えたのだ。ただ、心地よくはある。なんだかんだで俺は城暮らしが長いのだ。天井がある生活に慣れきっていた。


 冒険者を目指すのならばその慣れをなんとかしないといけないのだが、護衛として職を得たからにはそんな慣れなど必要ないだろう。


 だから身体を反転させると、枕に顔を埋め、二度寝をする――、ことはない。


 なぜならばすでに脳は目覚め、筋細胞が瑞々しく活動していたからだ。


 身体の中枢が運動を求めていた。

 脳と身体が素振りの日課をしろと命じているのだ。


 なので飛び起きると、歯磨きをし、身だしなみを整え、枕元に置いておいた神剣を握る。


『……ふぁーあ、おはよー、リヒト』


「おはよう、ティル」


『朝からなんだい? もしかして朝から興奮しているの? お盛んだね』


「そうだな。毎朝、素振りをしないとどうしようもない身体になってしまっている。悪いが付き合って貰うぞ」


『なるほどね。ワタシは優雅にティータイムをしてから目覚めるのだけど』


 無機質の剣が飲めるわけないだろう、と思うが、口にはせず、寮の裏手に向かう。


 そこには寮に続く通りから見えない場所。

 誰にも邪魔されずに素振りができるだろう。


 そう思った俺は上着を脱ぎ、上半身裸のまま素振りを始めた。


そのように爽やかな朝を過ごす。我ながら健康的で清らかだと思うが、そのような朝とは対局の過ごし方をしているものもいる。


 この学院に、いや、この国に悪の根を張る奸臣どもの一派だ――。

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