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【Web版】異世界行ったら長野の神になりました  作者: 茨木野
第3章

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253/253

253.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。


 翌朝。

 俺は自宅のリビングで、死んだ魚のような目をしていた。


 狭い。

 圧倒的に酸素が薄い。

 普段なら広々と感じるはずの12畳のリビングに、所狭しと人間(と人外)がひしめき合っている。


「ああっ、主神様! 肩が凝っておられますね! このトゥアが天界式マッサージでほぐして差し上げます! 聖なる指圧を受けてください!」

「……報告。裏庭の結界、異常なし。不審な猫が通過しましたが、威圧で排除しました。蟻一匹たりとも侵入を許しておりません」


 右からは、メイド服に着替えた天使トゥアハーデが俺の肩を揉みしだき、左では神モリガンがスーツ姿で直立不動のまま警備報告をしてくる。

 暑苦しいことこの上ない。

 トゥアの羽がバサバサと視界を遮り、モリガンの放つ神気が部屋の温度を2度くらい下げている気がする。


『ムグムグ……。このポテチうまいな。コンソメパンチ、最高じゃ』


 足元では、全ての元凶であるフェリが袋ごとポテトチップスを貪っている。

 ザクザク、バリバリという咀嚼音が、ささくれ立った神経を逆撫でするようだ。


「いやぁ、人口密度高いっすねー」


 ソファの向かいで、同居人のなぎが苦笑交じりに呟いた。

 彼女はジャージ姿で胡座をかき、テレビのリモコンを回しながら、このカオスな状況を他人事のように楽しんでいる。


「いきなり神様と天使が増えるとか、どんなラノベ展開っすか。ウチの家計、食費でパンクするんじゃないっす?」

「賑やかでいいではありませんか。ふふ、大家族みたいで楽しいです」


 おっとりとした口調で茶を啜るのは、もう一人の同居人、麗子だ。

 彼女はニコニコと目を細め、この異常事態を「楽しい」の一言で片付けている。

 天然というのは恐ろしい。

 目の前にいるのが、世界を滅ぼしかねない高位存在だという危機感がまるでなかった。


「あー……」


 俺は天井を仰ぎ、魂が抜けるような深いため息を吐いた。

 ガクリと項垂れる。

 静寂。

 安寧。

 孤独。

 俺が求めていた「スローライフ」の三大要素が、音を立てて崩れ去っていく。


「うるせえ……。俺のスローライフがぁ……」

「はい? スローなマッサージがご所望ですか? お任せください!」


 俺の切実な願いは、トゥアの見当違いな気合と、フェリの豪快なゲップにかき消されていった。

【おしらせ】

※2/11(水)


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