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天元突破の超越達〜幽玄の王〜  作者: 赤地鎌
幽玄の王 ロードの王編

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幽玄の王 第72話 レイと超座 その壱

次話を読んでいただきありがとうございます。

保護されているレイだが、ロードの王ウルから…とある話を聞き


 レイと共にいるロードの王ウルは、難しい顔をしていた。

 レイがいる場所は、ミカボシ達が用意した星艦という星系サイズの船らしく…全長が六十億キロという超トンでもぶっ飛び戦艦らしく、移動する力は重力を使った空間推進という、これまた…レイにとって理解不能すぎる技術で出来た戦艦で、レイはゆったりと伸び伸びと過ごしていた。


 内部の空間には恒星と、それに連なる惑星達が配置され、内部で完全に星系を形成しつつ様々な生産や動力を生成している。


 そんな星艦の内部惑星のビーチでレイは空を見上げて砂浜でノンビリしていると、ウルが来て

「気晴らしは出来ているかい?」


 レイは肯き

「ええ…十分な程に…」

と、レイは後ろを見ると、整備された都市が見えた。

 この惑星には、レイだけしか人がいない。後は惑星を維持するドローンやシステム達が動いているだけ。

 大地に植えられた植物達も規則正しく配置され、惑星全てが完全管理された庭園だ。


 ウルがレイの隣に来て

「色々と調べたが…どうやら、君達が護衛を頼んだ四姫達の目的である超座の探索、怪しい雰囲気がする」


 レイはハッとして

「もしかして…偽の情報だった…と?」


 ウルが渋い顔で

「かもしれない。だが、本当かもしれない。確率としては半分半分といった感じではある」


 レイが考えて

「あの…保護してもらっておこがましいのですが。それが本当か…どうか、確かめてみたいのです」


 ウルが

「キミの考えは分かる。だから、賛同する代わりに、私と護衛を増やす事で妥協点として欲しい」


 レイがウルを見つめて

「護衛を増やす…とは?」


 ウルが

「ミカボシ、スクナ、その他に…アテルイとハジュンの二人を加える。どうかね?」


 レイは考え

「分かりました。それを…受け入れます」


 ウルが

「この事態が終わったら確実に、キミを解放する事を約束するよ」


 レイは、ウルと共にミカボシ、スクナがいる星艦の中央へ行くと、そこにはハジュンとアテルイの二人もいた。


 レイは、ディオス達と連携を取るという超越存在の契約を交わしていて、その契約を交わしたお陰で超越存在達のデータが見られるようになり、その中で…この四人、ミカボシ、スクナ、アテルイ、ハジュン達の事が記されていたが…あまり良いモノではない。


 警戒するレイにアテルイが

「我々の事は、そちら側で色々と見聞きしているだろうが…我々は、依頼は必ず熟す」


 レイは、その言葉を半分、信じられないでいる。

 凄く不安定で疑心暗鬼な場所にいるのは確かである。

 それでも、暴走する事は危険であり、冷静に対処する事が道を開く術でもあるのをレイは分かっている。


 ミカボシが

「話は、ロードの王から聞いている。我々も気になる事でもある。協力はする」


 スクナがからかい気味に

「まあ、危険と思ったら即時撤退か、逃げても構いませんよ」


 ハジュンが

「おそらく、そちらの仲間も…キミを探そうと動いているだろう」


 レイが

「ここまで連れて来られて…見つかりますかね?」


 ミカボシ、スクナ、アテルイ、ハジュンの四人が視線を交差させる。

 その答えは予測していなかったらしい。


 ロードの王ウルが

「キミは、超座が持つ共鳴反応を知らないのかね?」


 レイが瞬きして

「超座の共鳴反応? なんですか? それ…」


 ウルも「え?」と困惑する顔をして

「もしかして、シロッコやジンから、超座の事について聞いていないのかい?」


 レイが

「シロ兄やジン兄からは、超座は、超越存在にする為の動力システムであるとしか…」


 ミカボシが顎を摩り

「もしかして、余計な事に巻き込まれないようにする為に…教えていないのかもな…」


 ウルが

「シロッコやジンの事をシロ兄、ジン兄…とキミは呼んでいるのかね?」


 レイが肯き

「はい…」


 ウルが目を閉じて

「そうか…因果は魂まで巡るか…」


 レイが困惑の視線で周囲を見ているとハジュンが

「まあ、ともかくだ。我々もコーレル時空の姫達四人が探している超座を探すには、超座を持つ者の力を借りないといけない」


 レイが

「超座と持つ者の力を借りないといけない…とは?」


 ロードの王ウルが

「超座には超座同士、共鳴反応する性質がある。ただ、それは超座同士の相性があって反応が鈍かったり強かったりする。私の超座では、レイくん達が探していた超座の反応を探れなかった。だが、レイくんの超座なら…」


 レイが

「どう…やるのですか?」


 ロードの王ウルが両手をレイに向けて

「手を握ってくれ」

 

 レイは、ウルの手を握ると…ウルが超座の共鳴感覚を伝える。

 それにレイは驚き手を離すとウルが

「今の感覚を憶えてくれ、そして…思い出して再現してみてくれ」


 レイは目を閉じて、先程の感覚を思い出すと、音叉で音を感じるように遠くから感じる反応がある。

 遠くに二つ、シロッコとジン、近くに一つはウル。

 そして、更に遠くに反応を感じた。


 レイが目を開けて

「あの…知らない反応を…」


 ミカボシ達は頷き合い、アテルイが中央にある端末をレイに持って来て

「これに、その感覚のイメージを送り込んでくれ。後は…この星艦ジュラスが向かってくれる」


 レイは端末に触れて、その遠くにある反応を端末に伝える。


 星艦ジュラスのシステムが

「認識しました。場所は、おそらく…ここから10時空単位先の時空だと思われます。出向しますか?」


 ミカボシが

「ああ…」


 星艦ジュラスのシステムが

「了解しました」


 全長六十億キロの超巨大な戦艦が重力をかき分けて出航した。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

アナタに幸せが訪れますように…

次回、レイと超座 その弐

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