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マシューと《七つの秘宝》  作者: ブラック・ペッパー
第5章 希望を巡る謀略
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第19話 データベース

 読んでくださりありがとうございます。どうやらデータベースの閲覧は不可能では無いようです。


「……と言うと?」


「アクセス権限を使うためには個人で設定しているパスワードが必要なんだ。つまりはそのパスワードが個人を識別する機能を持っている訳だ。そして僕は5年前に今でも騎士団に所属している職員のパスワードを使ってアクセスしたことがあるんだよ」


「つまりそのパスワードを使えば、データベースへアクセス出来るかもしれない?」


「パスワードが変わっていなければね」


 どうやらエルヴィスは昔職員のパスワードでデータベースへアクセスしたことがあるようだ。そしてそれを使えばアクセスは可能と考えているのである。しかしそれはあくまでも5年前の記憶であり、パスワードが変更されている可能性は普通にあり得る。


 もしパスワードが変更されていてエルヴィスがアクセス出来なかった場合、エルヴィスはそれ以上何もすることが出来ない。よって身に覚えの無い不気味なログイン履歴だけが残る。それは考えるまでもなく不審なログとなり、エルヴィスがアクセスしようとしているのが確実にバレるだろう。


 これは難しい判断であり、3人とも判断を委ねるかのようにマシューへ視線を向けていた。その視線を感じながらマシューは真剣な表情で口を開いたのだ。


「……やってみるか」


「本当に?」


「あぁ、本当だ。……少しリスクは高いもののデータベースの閲覧はそれ以上の価値がありそうだからね。それにアクセスするためのパスワードは中々変えないんじゃ無いかな? あまり多い頻度で変えているとパスワードが分からなくなりそうじゃない?」


「……それもそうか。それじゃあアクセスを試してみるよ」


 マシューの言葉にエルヴィスは納得したように頷くと収納袋からあるものを取り出したのだ。取り出したのは手のひらサイズの四角い機械である。それをテーブルの上に置くとエルヴィスはその機械に魔力を込めた。すると四角い機械からホログラムが発生したのである。


「……確かパスワードはこれで合っているはずだ……よ」


『……アクセスが確認出来ました。データベースを展開します』


 機械的な声が聞こえたと思うとホログラムは本のような形状へと変わったのである。なるほど、これが話に聞くデータベースのようだ。


「……アクセス出来たようだな。ええと、……最初に誰を確認したいんだっけ?」


「マルクの代わりにやって来る騎士が知りたい。……多分話を聞く限り時の勇者の仲間であった騎士マルクの個人情報が入れ替わっているはずだ」


「了解」


 エルヴィスは展開されたデータベースを何やら操作し始めた。何をしているのかは一切分からなかったが数秒経つとマシューたちの知らない人物の顔写真が載ったデータが表示されたのだ。


「……どうやらこの人が今回やって来る騎士マルクのようだよ」


 確かに表示されたデータの名前の欄にはマルクと書かれており、備考欄には時の勇者の仲間と書かれている。顔写真に載る顔は全く知らないがデータで出ている個人情報は間違いなくマシューたちの良く知るマルクの個人情報だった。


「……当たり前だが、全然知らない人だな」


「そうだな。……そして書かれている個人情報はマルクのもの。これを見ても何が何だか分からないな。今本物のマルクの場所にはこの人の元の情報が書いてあるんだよな? この人のことを知りたければそっちを見た方が早いのかもしれない」


「それはそうだけど、……入れ替わった方のデータなんてすぐに探せるのかい?」


「それは別にすぐに見つかると思うよ。顔は知っているし、似たような名前の人で入れ替えているはずだからね。……ほら見つかったよ」


 エルヴィスは再びデータベースの操作を始めるとすぐにその手を止めた。そこに表示されていたのはマークという名前の騎士で顔写真はまさに全員が知るマルクそのものである。


「……ええと、2年前に白銀級に昇級したベテラン冒険者か。1年前に通行証の発行履歴があるな。……つまり彼は以前に傭兵だった人ってことか」


「多分それでアンガスは頼んだのだろう。もしかすると騎士の中でマークの顔を覚えている人がいるかもしれない。……俺たちは今赤銅級だったか? 結構簡単に昇級した記憶があるな。エルヴィスたちの階級はどうなんだい?」


「僕もエレナも赤銅級だよ。マシューたちの言う通り青銅級から赤銅級への昇級はかなり簡単に出来るんだけど、白銀級となると結構難易度は上がる。この人は2年前に昇級しているからかなりの実力者と見て良いんじゃないかな?」


 エルヴィスの説明を聞きながらマシューはギルドでニコラから聞いた説明を思い出していた。確かあの時ニコラはアンガスが白銀級だと言っていたはずだ。アンガスは騎士団であり、冒険者に本腰を入れている訳では無いが、階級上マークはアンガスと同じ冒険者階級を持つものであるという訳だ。


「確かにかなりの実力者であることは間違い無さそうだ。……アンガスの話から考えるにこの人は本当に象徴を返してもらうために来る訳じゃあ無い。だったらある程度戦えば撤退してくれるんじゃないか?」


「だと良いけどね。……ええと、次はマシューの父親のデータを見るんだっけ?」


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