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47.不安『一先ず新エリアでの活動準備』

 うっかりPKをしてしまった事で、もう狩りをする気にもなれず街に戻ったのだが、まずは例の緑の女性の情報を集めないといけない。


 足取りは重いが新人に優しいガンスミスの店に向う。


 何しろ現状自分の知り合いでプレイヤーの事を一番よく知ってそうなのがコットさんだ。


 逆にもしコットさんやジョンさんが知らなかったら、それこそタツの様に駅前でいろんな人に聞いて周るしかないかもしれない。


 ゆっくり深呼吸して店に入る。


 「こんにちは……」


 「おっ!ラビ!何だ今日は来客が多いな~。何かあったか?」


 「あ、えっと……緑の女の人って知ってるかなって?」


 「緑の女???どんな緑だ?」


 「えっと~服も緑で髪も緑に緑メッシュ?銃は長くて先端に筒みたいなのが付いてるんですけど」


 「あ~!エウリュアレか?確かに緑っちゃ緑だよな!結構な有名人だぞ?ステンはこの前会っただろ?その妹分さ」


 「あ~!ステンさんの!(うわ……やっちゃった……)」


 「どうした?何かあったのか?」


 「あ、いえあの……ちなみにどこに居るかとかって?」


 「今日は分からんが、当分は環境実験区の先の森に居るぞ。ただ気が立ってるから気をつけろよ?」


 「そ、そうでしたか……ありがとうございます」


 やはり自分がやらかした事に怒っているんだと、そのまま店の外に出る。


 「あっ!おい?何だったんだ?」


 「はっ!あいつやったな?」


 「なんだよジョン?ラビの奴もう行っちまったぜ」


 「分かってる。あいつから相談してくるまでは放っておくさ?」


 「???」


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 少し街を歩く内に気持ちが落ち着き、やり返されるのはもうどうしようもない事だと、気持ちが固まった。


 あとは森で上手く会う為に何が必要か?即ちそれは自分自身の強化だ。


 何しろ現状ひたすら隠れて犬と猿の争いから漁夫の利狙いで狩りを進めている状態であって、森を好きに歩けるかといえば、正直不安しかない。


 犬にせよ猿にせよ今までの鼠や狸と比べて格段に速いので、クロスボウのリロード速度では2射目3射目を撃ち込めるか、はっきり言って難しいだろう。


 一射で決められるほどの攻撃力も無く、連射能力も低い。となれば別の攻撃手段が必要になってくるのだが、ここで一つ思いついた事がある。


 即ちそれは、薬瓶を投げつけるという事だ。


 ここの所無意識で使っていたが、酸はロボの装甲を弱らせる目的の物だと思っていたのに、木の根やエウリュアレさんは明らかにダメージを負っていた様に見えた。


 つまり、ドローン以外の敵の場合ダメージを与えられる可能性がある。勿論このゲームはFPSなので銃やもしくは手榴弾のような爆発物を優先に作られてるゲームだろう。その為酸にダメージ量を過信する事はないが、多分顔にかければ目潰しを誘発できるんじゃないか?と言う予想はエウリュアレさんの反応から出来なくもない。


 〔手投弾〕でも自作できるようになったらスリングで投げつけてもいいが、まだ作業台で製作できる物のリストには出てないんだよな。


 一応、酸を使うには水鉄砲も用意はしているものの、やはり射程が非常に短く不安でしかない。


 こういう時は試射場に相談かな?こういう戦闘スタイル的な事を聞くならその方がいいだろう。あまり先走ってスキルやなんかを取って腐らせたくないしな。


 と言う事で、いつもの試射場に向うといつも通り一人ぽつんと立ち尽くすNPCに話し掛ける。


 「環境実験区の先の森に行けるようになったんですけど、ちょっと次の方向性で迷ってまして……」


 「そうか。狼犬と野猿は動きが速いから、連射の効かない武器では少々苦しかろう」


 「そうなんです。それで緊急時の足止めに酸を投げつけるのはどうかと思いまして……」


 「悪くはないが、良い選択とも思えないな。勿論最後は自分で選ぶ事だが、もし投げつける事を前提とするならSTRの成長は欠かせなくなる。しかし現状DEXとSNSを優先していなかったか?


 「はい、それはそうなんですけど、スリングで何とかならないかと思ってるんですが?」


 「緊急時には向かないだろう。それは動いていない、もしくはこちらに気がついておらずゆっくり動く相手に対する対処方だ」


 確かに言われてみれば、投げつけるってそういう事になるのか?それなら今まで通り罠を張って待つなり、隠れてクロスボウを撃つなりしても変わらない気がする。


 「もし、何かを投げる事にこだわりが有るのならアビリティ『Knife throwing』を奨めるぞ?」


 「?」


 「つまり片手で扱える小型の刃物を投げつけるアビリティだ」


 「それは……強いんですか?」


 「ダメージは低い。当然銃で直接撃った方が有利だが、現状『弱点射撃』を取得していたな?」


 「はい、確かにしてますけど……?」


 「本来は自分で見つける事が望ましいが、スキル<急所>を取得してセットした状態で『弱点射撃』を使用すると『急所射撃』となりダメージ1.5倍、確率で2倍となる。更に<急所>で見えるようになる高ダメージスポットにヒットさせた場合2秒間の硬直が発生する」


 「……ナイフ投げたとして、射撃ではないですよね?」


 「だから『Knife throwing』が必要なのだ。アビリティをセットした状態で小型刃物を投げた場合オブジェクトの投擲扱いではなく、武器攻撃判定になるからな」


 「なる程……ただ<急所>をセットするスキルセット枠が……」


 「赤襟を卒業したのだろ?それならばスキルセット枠はそれぞれ三つになっているし、アビリティのセット枠も同様だぞ?」


 「え?」


 全く気がついていなかったのだが、確かに三つになってる。もっとちゃんとステータス画面をよく見よう……。

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