表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/187

150.不戦『復活の最強に会ってみたかった』

 大きく息を吐き出す。


 ぎりぎりまで迷った末の左右時間差ナイフからのとどめだったが、何とか上手くはまった様だ。


 詐欺師風のお姉さんとの決闘がなかったら、ナイフを左右タイミング違えて投げるなんて思いつきもしなかったし、あれはあれでいい経験だったんだろうと今更ながら思う。


 そして、近距離ならばナイフの方が早いというのも、あながち嘘ではなかったし、もう少しナイフについて教わってもよかったのかもしれない。


 まぁ、何か仰け反って銃を引き抜いてきたのはちょっと驚いたけど、冷静になって考えると、相手側に銃口を向けて、極力抜いてから狙うまでの時間を減らす工夫なのだろう。


 前にジョンさんから聞いてた相性の話で言うなら、スピード重視のガンマンスタイルの変形だからナイフを投げる為に体が動いた自分を追いきれなかったって感じかな?多分。


 相談屋のベルさんがクロノスだったのは、フーン?そうだったんだ~って感じで何となくすぐ受け入れられたし、出場者が知り合いばかりで平静に戦えたのがやっぱり今回は運が良かったかも?


 結局、噂の元最強っていう人は現れなかったけども、次はジョンさんとの決闘だ。


 そしたら、ジョンさんとベルさんで決闘……皆で一勝一敗になったら、どうするんだろうか?


 ……その心配はないか?何しろ自分じゃジョンさんには勝てないし、自分に勝てないベルさんじゃ尚更だ。


 クロノスはこの町では負け知らずって聞いてたけど、最近じゃ挑戦者もいなかったって話だし、勘が戻るまでは多分順位は変わらないんじゃないかな?


 さて、次の鐘が鳴るまでかなり時間があるし、どうしたものか……。


 これから戦うのにジョンさんとどこかに行くってのもおかしいし、今倒したばかりのベルさんの所に行くのも変だ。


 時間があるからって海へ漁に出掛けるってのもどうかと思うし……迷いどころ。


 何となく会場がざわつく中、一旦外に出ようにもどこから抜けていくか、周囲を見回している内にジョンさんと目が合った。


 「俺は今回のイベントを棄権する」


 唐突に、立会人のNPCにジョンさんが告げると、NPCが自分の方に近づいてきた。


 「Winner!ラビ!この町の決闘証明書を授与する!」


 「……へ?なんで?」


 急展開に流石に驚いて、なんと言ったらいいか分からない。


 「賞金100万クレジット、副賞にはハンドガンのフレーム強化素材セットと更には、強化されたフレームで発射可能な〔強化.38スペシャル弾〕1000発だ。受け取るといい」


 そう言うとNPCに直接自分のアイテムBOXに賞品を詰め込まれてしまった。


 何が何やら分からぬままに、拍手に囲まれてしまったが、何でまたジョンさんは棄権なんかしたんだろうか?


 「ラビは気が付いてないかもしれないが、俺じゃあのスピードには追い付けないな」


 なんか最近、当たり前の様に心を読んでくるんだけど、まあいいか。


 「追い付けないなんて事ありますか?」


 「あのタイミングでしかもナイフとなるとな……銃の撃ち合いのスピードなら負ける気は無いんだが……」


 どうやらやっぱり詐欺師風のお姉さんの言う通り、ナイフっていうのは早いらしい。


 ただ距離が遠のけば遠のくほど、投げてから当たるまでのタイムラグも大きくなるし、やっぱり今の決闘位の距離が限度だろうとは思う。


 「そういう事なら、遠慮なく自分がいただきます」


 お金と銃強化素材と新たな銃弾が手に入った訳だが、自分のディテクティブスペシャルがどれくらい強くなるのか、ちょっと楽しみだ。


 「あれ?やらんのか?」


 ちょっとニヤニヤしている所に、ベルさんが帰ってきた。


 多分、死に戻ったのでどこかの救護所かなんかに送られた筈なんだけど、何ともあっさりした様子だ。


 「負けて早々、悔しくないのか?」


 「そりゃ、思うところない事もないけどよ。あのナイフの技は姉御のだろ?何か負けて納得しちまったんだが……それよりロ……ジョンはやらんのか?」


 「勝てる気がしないな。明らかに二人とも確信持って、鐘より早く動き出しただろ?ありゃ無理だ」


 「何だ、タネが分かったから挑みに来たと思ったのに、そうでもなかったんだな……って言うか二人とも知り合いか?まさか」


 「知り合いですね」


 「ああ、初心者の街から一緒だな。まぁ、なんだ?縁あってな。って言うかそっちもかよ!」


 うん、どうやらベルさんとジョンさんも知り合いらしい。つまり今回のイベントは本当に知り合い3人での決闘って事だったらしい。


 しかもそれぞれ、お互いがお互いの知り合いだって知らない不思議な状態で……。


 何となくお互いがお互いの顔を見合わせていると、走り寄ってくる足音がいくつか聞こえてきた。


 「おい!ジョン!良かったのかよ?ラビはまだしもクロノスとは一戦してみても……」


 「旦那~!何負けてんですか~!これから町が荒れちまったら俺の事、守ってくれる……」


 「いた!以前はお世話になりました!お話ししようと思ったら保安官に……」


 「危ない!悪い変態だ!」


 決闘用に邪魔になりそうな腰の薬などはアイテムボックスにしまってあったので、とっさにナイフを引き抜く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
懲りろw 流石に今度はブタ箱行きだぞw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ