プロローグ おとぎ話
この世界ではないどこか、あるいは扉の向こう側。
ある国にとても強い王女様がいました。
剣技を極めた王女様は、街の英雄、赤騎士と呼ばれていました。
ちょうどその頃、世界の果てに、絶望を糧にして魔物を増やす魔王がおりました。
このままでは、たくさんの人が魔物となってしまいます。
だから、強い王女様は、城に忍び込んできた魔術師と仲間になり、魔王退治の旅へと出発しました。
途中、様々な人々と出会いました。
豪気な斧使い、美しい剣聖、双子の海賊達、砂漠の姫君。
彼らを仲間にして、たくさんの冒険を経て、二人は魔王の元へたどり着きます。
王女様と魔術師は力を合わせて戦い、ついに魔王を倒しました。
魔王はいなくなり、世界は平和になりました。
王女様はティルキア王国に戻り、女王となりました。
そして、隣の国の王子と結婚し、幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
しかし、お話はここで終りません。
倒された魔王は、魔術師に呪いをかけました。
魔王の魔力は魔術師に取り込まれましたが、それは人が持ってはいけない力でした。
そして、女王の幸せも長くは続きませんでした。
やがて、彼女の王国で革命が起きたのです。
運命の歯車は回り続けていました。
お話はここから始まります。




