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【書籍化決定】どうやら私、妻ではなかったようです  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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13/40

13:女と男

 



 エドのお顔をジッと見つめていましたが、睨まれてしまいちょっと反省。

 不躾に見すぎましたね。


「ほら、食ったんなら後片付けするぞ」

「はい!」


 洗い場に二人並んで作業。エドが洗って、私が拭く係です。

 エドの手際が良くてジッと見ていたら、いつの間にか密着してしまっていて、エドに怒られてしまいました。


「………………わざとじゃないのが、余計にたちが悪い」

「わざとじゃないのに、なんでですか!」

「うるさい。もう一歩離れろ」

「っ、はい……」


 突き放すようなその言葉に、心臓がジグリと痛みました。

 元夫の人には何を言われても特に何も感じなかったのに、エドに言われるとつらい。それが、なぜなのか分かりません。

 

 しょんぼりしつつ片付けを終えて、部屋に戻りました。

 エドは、明日からの仕込みなどを休みの日に少しするらしく、厨房に残るそうです。

 卵液に漬けていた残りのパンのことは聞けずじまいでした。




 午前中から部屋でレース編みをしていましたら、いつの間にかお昼を完全に過ぎてしまっていました。

 これはもう昼食を諦めて、早めに夕食を摂りに出かけようかなと考えていたときでした。

 コンコンコンと軽いノック音が三回。

 部屋に来る人なんてエドしかいないけど、お昼のことがあったせいか、どなたですかとドア越しに聞いてしまいました。


「……俺だ。さっきはすまなかった」


 開けたくないならそのままで聞いてくれと言われて、慌ててドアを開けました。


「なんでエドが謝るのですか」

「俺の言い方、キツかったろ? アンタみたいなお嬢様、久しぶりすぎて……どう対応したらいいか分からなくてな」


 ――――久しぶり?


 以前は戦士のようなことをしていたと言っていたので、ご令嬢の護衛なんてこともあったのかもしれませんね。


「普通にしてもらえたら、嬉しいです」

「普通って、どういう普通だよ」

「うーん? 部屋に招いたら、喜んで入ってくれたり……友だち、ですかね?」

「フハッ! 喜んで入るのは下心ある男だからやめとけ」


 楽しそうに笑ったエドが、わしわしと頭をかき混ぜるように撫でてきました。髪の毛がボサボサです。文句を言おうとしたのですが、それよりも気になることが。


「あれ? 甘い匂い――――」


 クンクンと匂いを嗅ぎながらエドに一歩二歩と近付いていたら、頭をガシッと掴まれてしまいました。


「近いって。パンの残りでおやつを作った。食うか?」

「はいっ! 食べたいです!」

「ん。持ってくる」

「一緒に食べてはくださらないんですか?」

「…………アンタさ、襲われてぇの?」


 廊下に立っていたエドに近付いてしまっていたせいで、身体のほとんどが部屋から出てしまっていました。

 エドが私のほぼ斜め後ろにあったノブを掴んでドアを閉めました。

 ドアに背中を押されたような状態で、エドの胸に顔面をぶつかってしまい、ちょっと抱きついたような状態に。


「へぶっ!」


 エドに腰を抱きしめられたと思ったら、耳元でかすれた低い声で囁かれました。


「アンタは女で、俺は男だ。頼むから、警戒してくれよ。自信がなくなりそうだ」

「っ!? え……」

「直ぐ持ってくる。部屋で大人しく待ってろ」

「…………は、い」


 エドが私の腰を抱いたまま、さっき閉めた部屋のドアを開けて室内に私を押し込むと、またドアを閉めて立ち去りました。


 何が起こったのか分からないですが、何故か腰が抜けて床に座り込んで立ち上がれなくなりました。

 



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― 新着の感想 ―
おかん属性美麗王子様系メガネ男子(長っ 天然女子に負けそうになってますね( ≖͈́ ·̫̮ ≖͈̀ )ニヤァ さっさと負けちまえʘ‿ʘエッ
はいはい。無自覚な煽りに翻弄されてるエド様。 ニヤニヤが止まらない~。
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