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チートな催眠術を貰ったけど、エロい事には使わず、慎ましく生きようと思います!! ~青春を楽しみたいんだから、使わないって言ってるだろ!!~  作者: ふぇありす
2章:夏休み

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第8話:終業式

皆が我が家に来てたから数日後、今日は終業式の日だ。


「ん~つっかれたぁ~!!」


隣を歩く檸檬が伸びをする。


「そういえば、ボランティアについて決まってないんだっけ?」


「そうなんだよね~担任の先生からも音沙汰無いし、正直いつになるかわからないんだよね……」


「そうなんだ~」


「まぁ、檸檬の大会と被るならどうにか避けてくれるように交渉するつもりだから……」


「無理はしないでね、まだ傷も治りきってないんだから……」


「わかった、無理せずに頑張るよ」


「無理せずに、って檸檬。貴女も無理しないのよ、最近頑張りすぎだし」


いつの間にか背後に居た弓場さんが檸檬に釘を刺す。


「あーひとみん、そんなこと言わないでよ~」


「いやいや。最近、練習時間オーバーしてるでしょ」


「ソンナコトナイヨ?」


「嘘言わないの! 私も練習に付き合ってるんだから!」


そう言われて冷汗が頬を垂れている檸檬。


(仕方ないな……仕事も部活もやりすぎると身体を壊すのに……)


「オーバーワークしてるの?」


顔を背ける檸檬の顔を覗き込む。


「うっ……はい……」


「無理しないでね、せっかく大会見に行くんだから」


「はい……気をつけます……」


しゅんとした檸檬を宥める。


「全く……最初から無理しなければいいのに……」


「だってぇ……」


「檸檬、俺が怪我した時どうだった?」


「それは……心配した……」


「そうだね、俺も檸檬が怪我したら凄く心配する。だから無理しないで」


「わかった……」


(よし、この調子なら悪い事にはならないでしょ)


確か前世の時、檸檬は大会前に怪我をしてしまったんだよな……それで無理して大会に出て惨敗。夏休み明けに滅茶苦茶落ち込んでて暗い顔をしてたのを覚えてる。


それ以降はトンと檸檬の話題を聞かなくなった、もしかしたらそれがトラウマかなんかで引退してしまったのかな。


(前世は接点が無かったから、直接の原因がわからないけど。オーバーワークが原因だったのかな? 一応気を付けているが原因がわからないと怖いんだよね)


「ともかく、無理はしない事いいですわね!」


「はぁい」


どうやら弓場さんのお説教も教室に着くと同時に終わった様だ。


◇◆◇◆◇◆◇◆

「と、いう訳でお前ら犯罪に手を染めないよーに」


「せんせー、それって俺達の中にそういう事しそうな人が居るって事ですか?」


「そんな訳無いだろ? そうでなくても怪しい集まりで薬物をやったり、簡単で高額なバイトと言われて違法性のある行為を強要されたり。話題にもなってるんだから気を付ける様に。それと、もし短期でもアルバイトをするなら学校に一報入れる事。原則として許可のないバイトは校則違反だ。夏休みを途中で終えて、読書感想文より長い反省文を書かされたいならば止めはしないけどな」


「「「「「うっ……」」」」」


「じゃあ、夏休み前のHRホームルームは終了。全員元気でな」


「「「「「「はい!」」」」」」


「じゃあ日直」


「起立、礼!」


そうして夏休みが開始した。


「ねー、翔はお昼どうするの?」


「あーそうだな……学食で食べて行こうかな。母さんは仕事だし、由愛も部活だから弁当だろうし」


「わかった、じゃあ皆に連絡しちゃうね」


「サンキュ、助かる」


そう言って檸檬がグループチャットに呼びかけている。


「そう言えば翔、ボランティア活動の話どうなったんだ?」


「先生何も言ってませんでしたわね……」


荷物を纏めた雨音と弓場さんがこちらへ来た。


「そーだな……昼飯食べたら職員室に行くか……」


『——♪♬♪♩♬♪——1年2クラスの『佐伯君』担任の先生が呼んでいます、職員室まで来てください。繰り返します――』


「という訳で行って来る、鞄持ってくから先に学食行ってて」


「はーい」「ほーい」「わかりましたわ」


それから残っていたクラスメイトに挨拶を告げ、職員室へ向かった。


◇◆◇◆◇◆◇◆

「失礼しまーす。先生、呼ばれてきましたー」


職員室の扉を開けて担任の先生に声を掛ける。すると露骨にほっとした先生が居た。


「おーすまんな、佐伯」


「先生、放送使って呼び出さないで下さいよ……教室で言えば良かったじゃないですか……」


「悪い悪い、それでだな。依然話してたボランティアの件だが……」


「内容決まったんですか?」


「あぁ、少し審議に時間がかかってたらしい」


そう言って一枚のプリントを渡された。


「えっと……『女子テニス部、インターハイボランティア?』って何ですかこれ?」


「見ての通りだ、北海道で行われるインターハイに、女子テニス部のマネージャーとして手伝うらしい、詳しくは部活の顧問に聞いてこい」


「んな、適当な!? 旅費とかどうするんですか!?」


「そうは言われても、俺も良くわからないんだよ。いきなり言われただけだし」


「マジかー」


「マジだ、というわけで詳細はプリントに書いてある。それと今日の午後、出来るなら女子テニス部顧問に詳細を聞いてこい、旅費とかも俺は詳しく知らんが、まぁ旅費は学校負担だろ……」


「わかりました、柊さんか弓場さんと一緒に聞いときます」


「ほいほい、それにしても仲いいなぁ……どっちかと付き合ってるのか?」


野次馬根性丸出しの下卑た顔で聞いてくる先生。


「先生、それハラスメントですよ? それと隣の席だから仲いいだけですから、それと雨音……進藤とも仲良いですから」


「そういえばそうだったな、それにしては甲斐甲斐しく世話焼かれたな……」


避けようとしたら追撃してきた……さっさと退散しよう。


「じゃあ行って良いですか?」


「おう、頼んだぞ~まぁ、刺されんようにな。ニュースで顔隠してコメントしなきゃいけない事件は勘弁だぞ」


「そんな事ないですって……」


そう言う先生に呆れながら、職員室を出て学食へ向かった。


作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

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