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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
155/200

155、陽葵の追跡劇 終幕

 旭と朝香が校門から出ていくのを確認して、あたしはすぐ近くの電柱の影に隠れ、隠密体勢をとる。


 「…」


 「…何してんの?」


 「うひゃ!?」


 完全に二人に目が行っていたあたしは、突然後ろから声をかけられて変な声を出してしまう。恥ずかしい。

 そんな事を思いながら、あたしを辱めた声の主の方に視線を向ける。


 「…って、流歌君じゃん」


 「よっ」


 そう言って流歌君は、軽く手を振って挨拶してきた。


 「…何してるの流歌君」


 「いや、俺のセリフだわ」


 「ん?どうゆう事?」


 いまいち理解できていないあたしを見て、呆れた顔をする流歌君。


 「俺、初めて電柱で隠れようとするやつ見たわ」


 「こ、ここ以外なかったんだもん!」


 あたしだって、好きで電柱の影にいるんじゃないやい!


 「てか、なんで隠れてんの?」


 「見てわからない?」


 「見せて理解してくれると思ってる事にびっくりだわ」


 「旭と朝香を見てるんだよ!」


 「はぇ」


 そう言って流歌君は、興味なさそうに旭達の方を見る。というか、流歌君が聞いてきたのになんでそんなに興味なさそうなの?


 「…いなくね?」


 「へ…?」


 言われてもあたしも、さっきまで旭と朝香がいた方を見る。しかし、そこにあったのは、同じ制服を着た生徒が何人かが下校しているだけで、目当ての旭と朝香の姿は確認できなかった。


 「あー!流歌君のせいだからね?!」


 「えぇ…今ならまだ走れば間に合うんじゃないか?」


 「嫌、走りたくない」


 「えぇ…」


 「それに、足音でバレそうだし。旭ってなんだかんだ周り気にするタイプだからすぐバレそう」


 「あー…なるほどね…」


 流歌君も旭と長い付き合いだからか、あたしが言った事が理解できたみたい。


 「あー…流歌君のせいだからね!」


 「はいはい悪かったって。そもそもなんで尾行みたいな事しようとしてんだよ」


 半ば適当に謝罪を済ませた流歌君は、次にそんな事を聞いてくる。


 「あれ?流歌君って旭と朝香の今の関係知ってるんだっけ?」


 「ん?あぁ、保留してされての関係だろ?」


 「間違ってないけど…い、言い方ぁ…」


 ちょっとだけ変な言い方だけど、これに関してはハッキリしない旭も悪いと思う。

 でも、その関係を知っているなら普通、疑問に思わないかな?


 「そんな関係の旭と朝香。二人でどんな事して何話してるか気にならない?」


 「…あぁ、そういう事か」


 どうやら納得してくれたようで、流歌君はあたしを変なものでも見るような目からいつも通りに戻してくれた…そもそも、なんでそんな目で見てたの?


 「もういないけど、どうすんの?」


 「うーん…面倒だからもういいよ。買い物して帰ろーっと」


 「ふーん、んじゃ、また明日な」


 そう言って流歌君は帰路に着く。

 …なんか、このままお別れっていうのも寂しいな。最近流歌君とまともに話もしてない気がするし…。

 そう思うと、自然と声が出ていた。


 「ねぇ、流歌君」


 「ん?」


 あたしの呼びかけに、立ち止まって振り返ってくれた。


 「ちょっと買い物に付き合ってよ!」


 「…え?」

旭 「陽葵の気配がした…」


朝香「そんな怨霊みたいに言わないの」


旭 「ある意味怨霊かもな」


朝香「さ、さすがにかわいそうだよ…」


旭 「冗談だって」

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